会員コラム

田中 義郎
氏名
田中 義郎
会社名
有限会社C³
部署・役職名
代表取締役
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第1回10年を迎える「百年企業研究会」

 百年企業研究会が「経営戦略研究会」として産声を上げたのは2008年10月だった。
 まもなく10年を迎える。
 目的は「一流の経営者集団」をつくることにあった。中小企業は経営者の「器」を超えて発展することは不可能である。企業規模、業種業態、業績、企業組織(法人・個人)、年齢などはすべて無視し、併せて、巷にあふれるさまざまな経営者団体とは一線を画した異質の組織、旧来の常識を超えた組織をつくりたいという強い思いから、やる気があり、未来に大きな夢を託す経営者を集めたいと考えていた。
 募集に当たっては滋賀県産業支援プラザのメールマガジンを活用させて頂き、設立総会には19名が集まった。
 冒頭に次の方針を述べた。

  • 月1回例会を開催するが、原則として欠席は認めない。無断欠席は即除名する。
    例会当日は日常業務のことをすべて忘れ、未来のことだけを考える「特別な日」と位置付ける。
  • 企業情報はすべてオープンにし、互いに共有し合う。情報の外部流出を担保するため念書の提出を求める。
  • 会費は年間60,000円(月5,000円)とする。高負担、高リターンを徹底する。
    (今年4月から年間36,000円、月3,000円に引き下げた)

 欠席を認めないのは「二番煎じの研究会」になれば、一流の経営者集団の実現が困難だと考えたからだ。全員同じベクトルで同じスピードでメンバーの成長を図るためには100%出席は譲れなかった。
 果せるかな、設立総会終了直後、1名ではあるが脱会申し込みがあり、波乱含みのスタートになった。平日の昼間は何が起こるか分からないという声が強かったが、日常をクリアできなければ一流になれないと強引に押し切った。

 例会は「経営者の実力を養う場」と位置付けた。企業の発展は経営者の自助努力によってよってもたらされると発破をかけた。しかし現実は、欠席者の対応に追われた。年1回を超える欠席者には退会を迫った。さらに時間の経過とともに緊張感が緩んでくる。またメンバー1人1人の成長に違いも見え始めた。惰性で参加するメンバーも目に留まるようになった。
 初志を貫くためにはいかにすべきか。結論は「解散」だった。解散して再募集を行う。入会の申し込みが少なければ終止符を打つ。発足時の熱い思いを貫徹できる経営者に限り受け入れる。2013年7月に断行した。
 メンバーの一部に交代があったが15名の参加があった。これを機に、経営戦略研究会から「百年企業研究会」に改めた。併せて「一人はみんなのために、みんなは一人のために」(one for all,all for one)の精神を徹底し、相互支援型組織の実現を目指した。創業3年未満の経営者や大学生などの育成を目的に、「聴講生」の受け入れもスタートさせた。

 10年を迎えた百年企業研究会。
 当初目指した「日本で唯一つしかないユニークな研究会」の実現に、一歩一歩直実に前進しているような手応えを感じるようになってきた。
 昨年は「10年企業プラン」に取り組んだ。10年先の自社とこの間の経営者の成長プロセスを考え、発表し、全員で議論した。長引けば1回の例会で1社、延々3時間議論を続けることもしばしばだった。それでも納得できないときには宿題が出る。全員の発表が終了するまで1年以上の歳月を必要とした。
 「10年企業プラン」の目的は長期的な視座を養うことにあった。1人1人の出来ばえ(結果)より、プロセス(努力)を重視する。付け焼きのプランは徹底的に糾弾し、一方、方向が思わしくないプランでも努力の跡がみられるプランには、みんなで知恵を出し合った。
 10周年を機に、今年から「マイピラミッド計画」をスタートさせる。
 経営から「人生」に視点を移した人生プランだ。まず、人生の目的を明確にする。その上でどのような人生を歩みたいのか、その中で事業や経営者の仕事を位置づけ、生涯を見据えた計画(上位計画・中位計画・下位計画)を創り上げる。上位計画は長期プラン、下位計画は年間の行動プランだ。3つの計画のリンクを図りながら、人生の道筋、自社の進路を考えていきたいと思っている。
 いつまでに完成するか、期間やその内容(精度)はまったくわからない。最低でも3年はかかるだろう。学習も必要だろう。例会で中間報告を重ねていけば、他者の事例も参考になる。本音で取り組み努力を重ね、議論を蓄積していけば、予想だにしない方向に進むかもしれない。期待に胸を膨らませている。

 現在メンバーは13名(フリー会員を除く)、滋賀県、京都府、遠くは長野県からの参加もある。
 今、新メンバーを募っている。メンバーはホームページの「お問い合わせ」から申し込んで頂ければ、「お試し」で議論百出の例会参加が可能である。毎月第二木曜日の午後2時から5時まで、会場はコラボ滋賀2階のミーティングルームで開催している。
 人間の成長は自助努力のほかに、置かれた「環境」にも大きな影響を受ける。百年企業研究会は平均値から遠く離れた偏差値の高い人間集団を目指し、その環境の下で面白くて楽しくためになる研究会にすることを目指し、前に向かって歩を進めている。

 

2018.8.20
有限会社C 田中義郎

 

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