読むドラマ(議事録)

相手を知ることは、自分を知ること。
年齢も業種も異なる経営者たちが、月に一度つどう目的はただ一つ。
決して一人ではたどり着けない月面「本当の自分」に降り立つため。
これはそんな経営者たちのリアルなやり取りから生まれたドラマ(議事録)です。
(禁:無断転載)

 第138回 百年企業研究会内容(2020/08/06)

初めてのズーム例会

 暑い夏が来たらきっと終わる、とどこかで信じていた新型コロナウィルスは、衰える気配を見せず、8月の例会は、ズームで開催されました。
 司会は、桜庭さんです。

桜庭
「第138回例会を、ズームで始めたいと思います。それでは、カメラに向かって話すのが嫌いとおっしゃる蒼天先生、開会のご挨拶をよろしくお願いいたします」
 
蒼天先生
「僕はズーム嫌いなんです。でも、友人たちに『そんなん今常識ですよ』と言われて我を通すのはここまでにしとこ、と思って、それで今日はズームということになりました。
桜庭さんもおっしゃっていましたが、慣れることが大事だという話があったし。僕はたぶん慣れないと思ったけどね。でも自然に逆らってはいけない、ということで、『例会』として初のズームですね。皆さんよろしくお願いいたします」

蒼天先生は、笑顔で付け加えます。
「桜庭さん、今日の司会、適役やね。慣れてる感じやね」

桜庭
「芸能人になったと思えば。彼らはカメラに向かってしゃべってるじゃないですか。先生、目を見ないと話せないっておっしゃっていましたけれども、自分もそうなったと思えば、意外と簡単なのかもしれませんよ」

蒼天先生
「はい。承知いたしました」

 

水島さん追試発表

桜庭
「まず、水島さんからいきましょう」

水島
「はい。僕のやり直しなんですが、『心躍る生活を送る』ということにしたいと思います。
いや、します」
(きっぱり)

「この間お話したとおりなんですが、もう少し深めて色々考えていくと、仕事もプライベートも全部含めて、両方関連するなあと思っていますので、それでが自分がわくわくするかどうか。
この前菖蒲さんからも言われたのですが、『そこに愛があるのか』と。愛があるかどうかも、そうなんですが、自分自身がわくわくしているのかどうか、というところが大きいのかなと思うので、そういうものを自分から探しに行く。アンテナを高くしていく、そういう生活を送るということにしたいと思っております。以上です」

桜庭
「『心躍る生活をする』いかがでしょうか? 皆さんの意見を聴いてみましょうか」

蒼天先生
「根源というか、一番根っこの部分がもうちょっと理解できていないんやなあ。これは、前回の続きの話?」

水島
「追試ということで…」

蒼天先生
「『覚醒』が変わったんですか?」

水島
「『覚醒』から、『心躍る生活を送る』ということにさせていただきたいと思っています」

(沈黙…)

桜庭さんが問いかけます。
「いかがですか白石さん?」

白石
「んんんんん……」
笑いが起こります。
「またビジネスと全然関係ない感じになってますね」

水島
「ビジネスに関しても、仕事を選んでいくというか、面白い仕事を選んでやっていくということにしたいと思っています。何でもやりがちなんで、これは自分の仕事じゃないな、というものは断っていくというか、自分もスタッフも、これ面白そうな仕事だね、っていう仕事を選んでいきたいなと思っています」

蒼天先生
「面白いというのは? 具体的に言うと、何が面白いんですか?
形容詞というのは、なかなか内容が広いから」

水島
「例えば、裁量権、自由度をこちらの方に与えていただいて、好きにしていいよ、とか、いろいろ提案して、とかいうことで、一緒に作っていけるようなお客様ですね。頼っていただいて、こちらの意見も聴いていただいて、それを受け入れてくださるような信頼関係のあるような、そういうお客さんとの仕事っていうのが、今やってる中では一番楽しいかなと思うので、そういうところですね。
地に足をつけてというか、しっかり取り組んでいきたいという意志のあるかたとお仕事をしたいなっていうのがあります」

蒼天先生
「ということは、高いクオリティを求められるね。そのハイクオリティなところを、ちゃんとクリアしなくてはいけない、そういう条件がでてきますね」

水島
「そうですね。こちらのアイデア力というか提案力が試されるなと思います」

蒼天先生
「それに対して、何をして自分のレベルアップを図るか。その辺はどうなんですか?」

水島
「それは日々の勉強、情報収集も含めて、というところですね」

蒼天先生
「それは別途に時間を毎日とるということですか?」

水島
「日々やっているのはあるんですけれども、それで足りてなければ、追加でやらないといけないと思います」

蒼天先生
「僕の意見を言わせてもらうと、別に時間をとらないと、1日1時間とかね。多分仕事に流されてしまう。忙しくなったりしたら、どうしてもそちらが優先になる。流されているうちに、元の木阿弥となる。ちょっとそれが気になる」

水島
「そうならないように気をつけます」

蒼天先生
「その具体的なプランがほしいな。具体的に言えば、あなた自身でどのように自分の時間をマネジメントするか。ここをきちっとクリアできないと思った通りうまくいかないかもしれないし。
じゃ、その成果を来年聞かせてもらおうということになりますかね」

水島
「はい。わかりました」 ← 水島さんの9月の宿題です。

桜庭
「お客様とのからみで云々みたいなことをおっしゃっていましたけど、前回お聞きしていたら緑山さんはそのあたりのことがお上手だと先生もおっしゃっていましたけれども、どうですか?緑山さん。何か今のでご意見があれば・・・」

緑山
「私は、水島さんは、いい仕事をされるイメージを持っています。
前回私黄金さんに『役割を果たす』と言ったときに、『その先に何があるんですか?』とおっしゃっていただいたんですけども、同じことを一瞬思いましたね。『心躍る生活を送る』、その先に何があるの?
感想としてはそんな感じです」

桜庭
「いかがですか水島さん?」

水島
「何があるか見えてないので、とりあえずそっちの方にいく、という感じなんですね。心赴くままというか、ワクワクする方向にいくと、そこから何か見えてくるかなと思っているんですが…という回答でだめですか…?」

桜庭
「どうですかね、ほかに皆さん、気づいたことなどがあれば・・・
黄金さん?」

黄金
「あのぅ……はっきり言ってピンとこんな、という感じもしてます。
ワクワクするというのは心の底から出てくる感覚なんで、無理やりにワクワクしようということではないと思うんですね。
ワクワクすることっていうのが、水島さんの場合はどういうことかわからないけれども、ワクワク、ドキドキ、日々楽しくというのはね、それって、それを求めるものではないような気がするんやね。
何かをやってる、何かを追っかける、何かをするときにワクワクするというのはあると思うんやけども、ちょっとわかりにくい。まだ模索してる最中なのかな、という感じはせんでもないんやけど…。
『ワクワクドキドキ』、は、外からやってくるものじゃなくて、内側から出てくるものなんで、そこは何か工夫しないと、ワクワクドキドキしなくなるんちゃうかなと、勝手な心配しますけど。
以上でございます」

桜庭
「ありがとうございます。
 
あの、蒼天先生、これ、お聞きしていて、前にリー先生が100年計画、人生の計画を立てましょうという形で何歳までに、こういう感じで、ということを。
開業のお知らせをリー先生に届けたら、『この先、20年後どうなっているかというのを想像していますか?』 みたいなお返事がきたんです。実は目の前のことに精一杯で、そんなことを最近ちっとも考えていなかったんですよね。
その先に何があるのか、っていうこと、私もこれ、今はまだまだ見えないな、という気持ちで聴いてたんですけれども。 これはなかなか難しいな、というふうに思ったんですけれども。
やっぱり、ああいうことを日々考えていく必要があるんでしょうかね?」

蒼天先生
「20年先を考えても、見えない。いろんなことをやって、いろんなことを積み重ねていったら、徐々に見えるようになってくる。20年先を見ることが目的じゃなくて、目先だけじゃなくて、いろんなことを考えて、いろんな仕事をして、学習もして、キャリアを積んで、そういう中から、徐々に20年先が見えてくる、というもんやと思う。
自分で考えないと仕方がない。と思いますが。

ただ、考えてなかったら絶対に前に進まないから。さっき水島さんにも言ったように、毎日そういう時間を持たないとね。別枠で。別枠で持たないと目先に流されてしまうから。
ま、僕の経験やけれども。僕はずっと別枠の時間を持ってきたから。だんだん年と共にそれが生きてくるから」

(深く刺さりました。)

桜庭
「ありがとうございます。

今は8月で、今これ、短冊やってますけれども、(来年1月まで)半年もないんですよね。
1月までそんな時間がない限られた時間の中で、また、年も明けて、またこういう話をし始めるんだと思うんですけれども、それまでの限られた時間の中で、どこまで積み上げられるのか、というところを、また、水島さんの、そして私自身もそうなんですけれども、宿題ということで、その成果を来年聞かせていただいて、少し心躍る短冊を作っていただけたらと思いますので、よろしくお願いします。
むちゃぶりを受けていただいてありがとうございました」

 

墨田さん発表

桜庭
「じゃあ、予定通りということで、墨田さんよろしいでしょうか?」

墨田
「はい。わかりました。
私は、これです。『共に育つ』ということで、1月15日に書いています。こちらは、僕の自分自身のことです。
会社としては、『共に育つ』と関係してくる部分もありますけれども、『安心の追求』にしています。

『共に育つ』という方は、一言でいえば、自分に部下、一緒に働いている仲間がいるので、
その彼が育つということが僕にとってすごく嬉しい、ということなんです。
今でも自分が前に立ってやっていく部分というのはありますけれども、彼が、それと同じようなことを見習ってくれて、僕がやっていたポジションをやってくれたりすることで、結構お客様から直接お声がかかってきて、すごくやる気というか、楽しそうにやってるのがわかります。
人が成長するのを間近で見ているのは自分のこと以上に嬉しいような感覚があるので厳しいことを言ったりすることもあるんですけれども、そうするともっとまたいいことあるなあということで、そういうところを今年は特に追求していくというか、頑張りたいと思っています。
なのでそのためには、自分ももっと懐が大きくならないといけないなと思うこともいっぱいあるし、自分の成長イコール部下の成長だと思っていますということで、『共に育つ』というテーマにしています。簡単にいうとそんな感じです」

桜庭
「会社の方はどうですか?」

墨田
「『安心の追求』字面はにてるんですけど、これは、僕が、本当に心の底から思うことで、お客様に対しても会社の強みって、技術がどうとかっていうのはさておき、やっぱり安心してもらえるっていうこと、近いとか早いとかいうこともありますし、あんたんとこに頼んでたら安心やって言うてくれはることを具体的するためには結構こまかいところまでしっかり考えてないと単純に安心という一言では片づけられないので、そのすごく緻密な部分まで、しっかり見て行こうっていうのをとことん追求したいなと思っているというところです」

桜庭
「ありがとうございます。山吹さん、いかがでしたか?」

山吹
「私は、『かかりつけ工務店』というメッセージ好きですね!私らでももう、かかりつけっというか、自分の専門の部分は任しといてよ、という、そんな思いで仕事に、お客様と関わっていますのでね、それを共感させていただきました。
水島さんの場合は、なんかちょっとよくわからんような、そやけど、今後、広告というのか、チラシ作ることもカタログ作ることも、ホームページ作ることも、水島さんに相談させていただきたいと思っております。私は勝手にワクワクしております。どういうふうなご提案でビジネスが前に進められるかな、と楽しみにしておりますので、またよろしくお願いいたします」

続いて黄金さんが「はーい」と挙手されました。
「墨田さんのやつはね、ぴたっとはまりすぎ。人柄もそうだし、言ってることすばらしいし、いいんやけど、さっきの水島さんのと若干似てるところある。
未来とか、どういうふうに、墨田さんの性格とか、人柄見たら、ほんとにお客様に安心してもらえるような立場、『かかりつけ』みたいなことも素晴らしいし、いいんだけど、
『共に育つ』社員が育っていって、社員が育つのも嬉しい、っていうのもわかるんやけど、
これもさっき緑山さんがゆうてくれはったように『これからどうしていくの?』 この先、決して先生もおっしゃってるように、会社を大きくすることが目的ではないと僕は思うし、皆さんから喜んでもらえるような仕事をするのもいいんだけど…。
人の気持ちを汲むのがじょうずな人だけれども、そのぅ、なんちゅうか、ちょっとね、その先に冒険じゃないけど、何か世の中も変化してるから、変わらへんところあってもいいと思う。
変わるところ、やっぱりチャレンジしてほしいよなぁと。チャレンジっていうのが、どっちかというと、うーん、見えないところでチャレンジしていのかもしれないけど、そういうこと、なんかしてほしいなぁと。失敗を恐れずに何かに挑戦するっていうふうな、そんな気持ちは持っててほしいよなぁってね。
もってるかもしれんけど、しれんけどね。なんかこう、ぴたっときすぎやな、なんかもっとこう、今までの墨田くんとちゃうなぁ、と言えることをやってくれてもええんちゃうかなと僕は勝手に思っています。
さっきの水島くんのはなんかようわからんなあというのがあったんやけど、墨田くんの場合はぴったりしすぎでな、逆にこう、面白くないなぁ、という感想です。以上でございます」

墨田さんがにこにこと。
「ありがとうございます。僕も何か、返してもいいんですか?」

桜庭
「どうぞどうぞ」

墨田
「言わはるのわかります。
自分の中でも、この先にこんなんしたい、と明確なものはあるか?とか言われると、そこはちょっとうーん、て即答できない部分があるなあっていうのは、前からもそうやし、今でもなんかそこまで考え切れてないな、というのはすごくあって。
だから逆にゆうとぴたっとはまってる部分というのは僕自身もまあ、今ちょうど脂がのって、今一番楽しいときやなって思える部分ではあるんやけど、そればっかりでいいんか? って思うところとかも、やっぱりありますね。
決して悪いことをしているとは思ってないんやけど、面白みがないと言われたら、確かにその先、どうなるねん。というのがないかそら言われてそやなって思う部分もあります」

黄金
「決して悪いと思ってないしね。いやね、らしいな、いいな、って、それでずっと生きていく、それが自分のライフワークで、喜んでもらえるひとりひとりのお客様の喜ぶ顔を見て、それがもう、最高なんや、ということ。それは全然悪いことじゃない。
僕はそこを否定してる訳じゃ、全然ないんやけれども、僕は、その、今ある程度成熟じゃないけどね、自分の中である程度脂がのってきたという言葉を使わはったけど、んんん…でも、僕もっと可能性、可能性という言い方が失礼かもわからんけど、何かもっと奥底にね、自分の奥底にね、そういうもの眠ってるんちゃうかな。
自分の中で自分の可能性を、これが俺のライフワークなんや、これを突き詰めていく、そんでええねんけど、僕はまだ墨田さんには、何かがあるんちゃう? 
そんなことを僕は前から思ってるので、謙虚やし、謙虚でいながらも、後ろ向きやないし、前向きやし、苦労もされてきてる中で、自分の中に眠ってるもの、みたいなものを出していくために、ちょっとこう、冒険するじゃないけど、さっき冒険という言葉使ったけどね、コロナで世の中が価値観大きく変わるので、売り上げを考える冒険じゃない、なんか、自分に眠ってるなにか、奥底にあるものをあぶりだしていく、ということをしてもいい時期かな、というふうにも思ったりするんでね。
僕が眠ってる可能性を呼び起こすために、チャレンジ、冒険もありかなと。1回きりの人生やし、失敗もするかもわからんけど、ちょうど挑戦するにはいいタイミングかなと思ったので。決して悪いわけじゃない、否定してるわけじゃないんでね、というふうにとらえてもらえるとありがたいんやけどね」

(おふたりのリスペクトと優しさ、気遣いに満ちたことばのラリーだと感じました。
例会の議事録、前回までは、「繰り返される言い回し」「発言される方の癖」のようなものに、細かい注意を向けず、お話の内容だけに注目して再現してきました。
でも思ったんです。
ビデオ型の会議システムでは、伝わりにくいと言われる「言葉以外のもたらす空気感」。これは少々長くなろうとも、「発言者のしゃべり方の個性、癖、までも再現してこそ、書面で伝えることができるのではなかろうかと。これが今月のチャレンジです。

今回は、私のツッコミ-正直、自分に飽きてきました-はほぼカットし、発言者のことを知らないひとが読んだとしてもその人の持つ雰囲気のようなものが伝わるように、できる限り忠実に再現しました。

毎回、試行錯誤を伴う議事録で、メンバー全員の納得いく議事録ではないとご了承いただいて、ご自身の話し方の癖や、「立体的にしゃべったこと平面的に文章にするとこのようになる」ということも、少し感じていただけたら面白いかもしれないと思っています。)

蒼天先生が続けます。
「いや、非常によい意見だと思います。非常によい。それでね、墨田さん。ひとつだけ付け加えたい。
あのう、前にね、『仕事は楽しいかね?』だったかな、本を読んだね、みんなで。そこで、『安住』という言葉が出てきた。今、チャレンジという話が出て来てたけれどもね、墨田さん、今、ちょっと『安住』してるんやわ。居心地がよくって。だからチャレンジがない、っていうのもね、やっぱりそこの部分で、安住したスタンスのままで考えると、『共に育つ』という、言葉が出てくるんやと思う。
だから、要は。或いはね、あなたが言った『安心』という話ね、これはね、僕はもう、めちゃくちゃ安心してます。『安心』という意味では、もう墨田さん以上の人は僕は知らん。それくらい、安心してる。ただね、安心はそれでいいとして、この前にも言ってたと思うけど、安心に『+アルファ』、何か新しいチャレンジが欲しい。黄金さんが言った通り。ここがね、やはりね、足らんのやと思うわ。で、安住してるっていうのは、あのう、その理由は何かっていうと一つはね、忙しすぎるんやと思う、僕は。これは、水島さんにも同じことが言えると思うんやけどね、
忙しすぎて、それに満足して安住してしまうというか(黄金さん、大きくうなずく)。だからね、そこのところがね、やはり何か突破口、悪い表現して言えば、自分の中の殻に閉じこもってしまってる状態が今の状態。やっぱり殻を破らないといけない。もうぼちぼち年齢的に言ってもそういう時期が来てるんと違うか、だからね、
今年はね、僕が期待するのはやっぱり今の殻を破ってほしい。黄金さんがいう『チャレンジ』という言葉が当てはまるのかもしれないけど。
安住してしまうとね、人間停滞してしまうんやわ。だからそこが今あなたの一番の問題点ちがうかな、と思って。今のあなたのスタンスが、そのまま短冊に出てきたという印象をすごく受けたんで、そういう面ではもうちょっとやっぱりね、考えようよ。殻を破ろうよ(黄金さん、何度もうなずく)。考えてくださいませ」

墨田さん、笑顔。
「はい」

蒼天先生
「そういう意味ではね、ある意味残念、な部分はあります」

桜庭
「前に、柴垣さんの発表のときも何かそんな意見が誰かから出てましたけど、あのう、たぶんもうできてることもあるかな、という感じを、黄金さんの発言をお聞きしていて思ったんですよね。もう既にやってらっしゃるし、できてる部分もあるし、それはそれで、決意表明として、今年の新しいチャレンジを短冊でこの機会に読むということで、何かもう少し枠を飛び出た発言が出たらな、ということだと思うんですけれども。
蒼天先生、じゃ、これは、追試ということですか?」(黄金さん、満面の笑み)

蒼天先生
「墨田さん、どうしましょ?」

墨田さん、笑いながら
「はい、喜んで♪」

桜庭
「もう、9月ですけどね」

蒼天先生
「いやべつに9月でもかまへんのや。これからが1年の出発点やと考えたらいいんやからね、だから全然かまわないです。だから来月は追試の発表、してもらいましょか。」
(黄金さん、笑い止まらず)

桜庭
「ダイナミックなご意見を期待しています」

墨田
「皆さんも、ほかの方も、だいたいおんなじようなとこは思ってはるやろうな、という感じはするんですけど、もうちょっとなんか、先生とか黄金さんとかおっしゃったように『安住』、それはわかるけどなんかもう一歩というのがね。チャレンジはないな、っていうのは皆さん同じように思われたかな、って思うんで、何か全然違う意見がある方っていらっしゃいます?」

(すみません。この質問の瞬間には、自分の中でもやもやぼんやりした「何か」しかなく、言葉にはひとことも出てきませんでした。遅ればせながら、小さな感想を述べさせていただきます。後だしじゃんけんみたいで、ずるいですけど。

何度も録画を再生して、ようやく私は自分の考えらしきものが見えてきた気がします。
誤解を恐れずに言います。「その先」にあまり興味がない自分。今に向き合い、全力を尽くしていたら、気が付いたらすごい「その先」に到着しているのではないだろうか。という考えにたどり着きました。
それを「コツコツと 気づけばそこに ムーンショット」「知らぬ間に 登頂したよ エベレスト」といえないだろうか。もしかしたら、エベレストを通り越して、その先の宇宙に行ってるかもしれない。

ここ、男女の違いかもしれないな。男の人は目に見える成果、人に語れる挑戦や成功を望む傾向にあるのかな。他者からの評価を得ること、とか。知らんけど。

自分は2月に発表させていただいて、「自由でやさしく」ということを目標にしています。
失敗は常にありますが、常に、こころのどこかにこの言葉があります。日々の些細な決断の際にも、自問するようにしています。
「自由でやさしく」ということを目標にしたということは、自身の中に「不自由でやさしくない自分」がいるからだと、だからこそ目指したいんだと、当然といえば当然のことに、気づいてきています。
すべてを他者に当てはめるのは危険かもしれませんが、墨田さんの中に、「まだまだ、共に育ってない部分」「追求しきれていない安心」というものがあるから、でてきた目標だとも思います。
「安住してしまっている」というご意見に、なるほどそういう側面もあるんだと思いつつ、墨田さん自身の持っておられる、自身の設定されているハードルの高さを感じたりもしました。以上です。)

桜庭
「どうでしょう?」

墨田
「皆さんの表情みてたら、そんな感じかなと思ったんで」

桜庭
「白石さんとかいかがですか?」

白石
「いやもう、墨田さんらしいな、って思ったんですけど。多分この言葉が出たんは『かかりつけ工務店』からまあ4年くらいの月日の中で、やっとこう、いいところが出てきたんやけど、そこにちょっと落ち着きすぎてるかな。そこに1割くらい、『悪墨田』が出て来てもあかんかな、攻める、ね。この時期に攻めるって意外と企業としては怖いんですけど、何か次ぱっと雲が晴れたときに攻めの一手というのはあってもよかったんかなーっていう。ちょっと『悪墨田』を見たかったですね」
(黄金さん、爆笑)

墨田さん、さわやかな笑顔で。
「僕の悪いとこがでたら、ものすごくどす黒い話になるんで~」

白石
「やりたい家しかやらへん、とか」

墨田
「はい。はい、ちょっと考えるというか、はい、考えます」

蒼天先生
「ベースは今のままでいいんやで。その上にね、ちょっとおもろいもんをね、2階建て3階建てを作ろうや。それがチャレンジということ。チャレンジはリスクを伴うから。リスクをもっと背負ったら、ちょっと考え方も変わってくるかもしれないし、緊張感も変わってくるかもしれないしね。
じゃ、追試でいいんですな」

墨田
「はい」

黄金
「もともと、追試を希望してたんちゃうか?」

墨田
「そんなぁ、ドМじゃないですかぁ」

黄金
「突っ込まれたくて出してきたんちゃう?」

和やかなやりとりで、なによりで。

 

黄金さん、殻を破る

桜庭
「なんか、黄金さんの発言が、ちょっと、私が休んでる間なのか、今年になってからなのかわからないんですけど、かなりこう、変わったきたような印象を受けたんですけれども。
何かあったんですか?」(同感!)

黄金
「変わってませーん」

桜庭
「そうですか?」

蒼天先生
「いや、ひとつ言うとね、皮がむけたんですよ。もともと、ちゃんとした力を持ってる人やったから、ただ今まで自分の厚い殻を破らなかった。破らなければならないという自覚がなかった。最近このことに気づいて、一皮むけた、っていうかな、で、そこで、彼の今まで培ってきたキャリアっていうか、そういうものがこれから、生きてくると思うから、僕はこれからの彼を非常に楽しみにしております」

黄金さん笑顔
「初めてほめてもらったんちゃうかな」
(全員笑顔)

蒼天先生
「今の発言さっき聞いててね、もともとわかってたんや。長い付き合いやから。ほんとに長い付き合いやもんな。もともと、あるんや。ただね、経営者という枠の中に閉じこもっていたんや君は。これをとにかく早く脱いでほしいというか、殻を破ってほしいというか、という思いはすごくあったんだけど。なかなか破れへんかったんやけど、やっと破ってきたんやな」

黄金
「コロナのおかげですね」

蒼天先生
「あ、そうかもしれんね
うん、ほんとそうやと思うわ。いやそんでもいいんや。何かきっかけができたらね、一歩踏み出せるから」

黄金
「ありがとうございます」

桜庭
「ぜひ、墨田さんの殻も破っていただいて」

 

蒼天先生から水島さんへの提案

蒼天先生
「あ、水島さんにひとつ、提案があるんやけど。
あなたキャンプ好きやろ?
キャンプの勉強しいひんか? 仕事とは関係なしにね。好きなことやったらね、キャンプをめちゃめちゃ勉強したらね、もちろん本も読んで、キャンプに何回も行って、いろんな体験をして、というものを全部記録に残して、キャンプを極めようよ。キャンプを極めたらね、何が見えてくるかと言ったらね、自分の仕事が見えてくるんや。
あなたに必要なのは、『深さ』やから。何かで深さを求めないといけない。深さを求めないから、いつも同じようなことでね、言葉だけが変わるけれども、言葉だけが先行して、だから説得力がない。
だから、あなたがキャンプ好きで、寒くても、雨でも行くくらいやからね、だからね、キャンプでね、とことん1年間だけじゃなくて、いろんな意味で勉強したらどうかな、と思いますが。
提案です。やるやらないは、あなたの自由です」

水島
「はい。考えていきます」 ← 9月例会で聞かして頂きます。

黄金
「大賛成」

水島
「じゃ、誰か一緒に行きましょか~(笑)
黄金さん、一緒にどうですか~?(笑笑)
はい、じゃ、それをステップにして色々考えていきたいと思います」

キャンプとかものすごく苦手だし、近くの川へ毎週毎週バーベキューを楽しむ人々が押し寄せるのも、実家の向かいのオートキャンプ場がいつも満車なのも、本当に理解に苦しむ。
すぐそこに川があり、山があり、外に出るだけで自然に浸れるという贅沢が当たり前だから?いやそれだけじゃない。夜はお布団で眠りたい。バーベキューの片づけがむなしい。家の中でいるのが好き。
そんな私でも、「わお、キャンプ楽しそう!行ってみたい!」と思えるような話が聞けるのを楽しみにしております。

桜庭
「墨田さんの件に関してご意見とかご感想とかある人いらっしゃいますか?

では、墨田さん、殻を破ることを目標に、次回楽しみにしております。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。お疲れ様でした」

墨田
「ありがとうございました」

 

蒼天先生の発表

桜庭
「そしたら、蒼天先生ですね。楽しみにしておりました」

蒼天先生
「じゃ、発表させていただきます。
実を言いますと、2018年は、『沈黙の1年』ということで、1年間、黙っていようと思ってました。黙っていられなかったんですが。黙っているというのは何か、といえば、今までの話とは逆やけれども、自分の殻にこもろうかな、と。雑音を聴かずにね。やりたいことをやろうと。どうせ僕、会社を解散する計画は、この時からあったから、1年くらい売り上げがなかってもええやないかと、とにかく1回自分のために、とことん深いところに行こう、深みを追求しよう、これからやりたいことをやろう、ということで、この年は臨みました。
ところが1年間残念ながら、いろいろとおいしい話もいただいて、そこそこ、仕事をしました。それで、雑音が聞こえない深海に潜りました。だから、去年2019年は、『深海を歩く』です。さすがに深海へ潜ってしまったら、自分の時間が相当増えました。相当増えたということは、仕事がその分減ったということ。売り上げが減ったということです。会社は赤字になりました。ということです。
去年、2月に、個人に、平成31年の2月から、個人の事業所としてC3 personal createsという個人事業を立ち上げました。その時の内部留保で、3年から5年で食いつぶしていこうかなと。で、食いつぶしていって、一方で食いつぶしながら、これがなくなるまでに、新しい本当に自分のやりたいこと、人が絶対にできないことをやりはじめる、そこで売り上げが上がってきたら、今までの売り上げに変わるものとして、あるいは事業を継続するということが可能になるのではないかということで、去年は、こうしました。
で、だいたい、うまいこといきました。去年は、相当、楽しい1年をさせてもらいました。今年2020年は、こういうことにいたしました。クレイジーな生き方をするということです。『クレイジー・ライフ』 ちょっと狂った生き方しようかな。そういう形にしました。
じゃ、『クレイジー・ライフ』ってなんや?ということなんですが。
皆さん、追試の方もおられますが、皆さんの発表終わっていただいて、僕が一番寂しいなあと思うのは、『ムーンショット計画』の話がね、全然皆さん方の発表の中に出なかったということ。以前、10年10倍ムーンショット計画というのを申し上げました。新しいホームページにも、そのことを書きました。皆さんには、10年10倍と申し上げたんですが、僕は実を言えば、10年も待てまへん。年が年やから。だから、クレイジーになって、3年で10倍成長しようと、そういうプランを自分で考えました。
左脳ではしごを1段1段上がる、」そういうコツコツと積み上げることは、もちろん今まで数十年かかってやってきましたから、ある程度の基礎固めはできてますし、ま、それも、やります。今も朝1時間読書してますから。それとは別に、右脳の化学反応の話は覚えていただいていますか? いわゆる、日常の喜怒哀楽から出る生ごみをためて、生ごみは化学反応を起こすから、何がでてくるかわからんという話をしました。生ごみは山ほどためたら、化学反応の連鎖が起こるから、何が出てくるわからへん。それは結局何かと言えば、自分の感性につながっていくという話。今までの蓄積したはしごを上がってきた、これ知性の方です。それから右脳の部分の感性の部分、これを一体化をはかっていったら。さあ、何が出てくるだろう? 
何が出てくるだろうということが、これから、今年中に出そうと思ってますが、しかし、そのためには、クレイジーじゃなかったらね、だめなんですよ。コロナが来たから、私も、今年になってから売り上げがゼロです。持続化の補助金はもらうつもりをしていますが。だから、まあまあ予定どおり解散時に残った残高は、減少しつつありますけど。ま、それはそれとして。とことんクレイジーに。で、その化学反応をとことん、大爆発を起こさなくても、それに近い何かをやりたいなという、楽しみというか、ある意味不安もあるけれど。それを今一生懸命、取り組んでいます。
結構面白いし、忙しいし、まあ、そんなことで、とにかく人がやらんこと、絶対やれないこと、僕しかできないことをとことん見つけ出して、そして、これから、その道を歩んで行く。ということですな。
で、もうじき水島さんにお願いしようと思いますが、ホームページは全面的に改訂します。2年前ですから、もう。そういうことも含めて、さんざん自分の考え方を独自に、ほかの人が言えないことをそこで書いていこうと思っています。中小企業をこき下ろして、今のままでは中小企業はダメだというような内容のホームページにしようと思っています。という形で、とことん、今年は、いや今年も、僕にとってはコロナは非常にいい、自分にとって、味方になりました。だから非常に喜んでいます。ま、そんなことで、今年はこれで行きたいと思っています。後は質問で補足させてもらいます」

桜庭
「はい。ありがとうございました。
さっきの安全パイから、両極端に振れるような話でしたけれども、皆さん、いかがでしたでしょうか?
当てますね。
菖蒲さん。どうですか?

菖蒲
「先生の口から、『クレイジー』という言葉が出てくるとは思いもよりませんでしたけれども、その背景とかお話を伺うと、なるほどね、というか、先生らしいのかなと、逆に改めて思いました。
そもそも、私自身も、ちょっとおかしいもんですから(全員笑)、すぐに逆のことを考えますし、よく言うんですけれども、先生が何か深めていくための時間、というか、それがとても大切だと思われた部分は、私自身も、同じ、とは申し上げられませんけれども、共感する部分があるというか。
私もこの十数年間、昨年くらいから自分の中で変わっていったわけなんですけれども、会社を閉じてから、いろんなものへの喪失感から、なかなか自分自身が本来の自分らしいこと、仕事の取り組み方をしてこなかったし、静かにひっそりとしておこうと思ったし、そうなったときに、それがいいのか悪いのか、自分がそのさなかにあるとわからないけれども、でも、その間に、自分自身が、大きく変化していくっていうことがある、という経験をさせていただいたので、なんていいますかね、先生とは全然違うけれども、でもそのなんか、そういう期間というのは、人には必要なんだな、ということは、理解することができるかな、というふうに思います。
大いに先生には『クレイジー・ライフ』をやっていただいて、来年先生がまたどんなふうな時間というか、内側からわきおこるその感想っていうか、こうだ、というお話を聞かせていただけるのが楽しみだなと思っております。以上です」

蒼天先生・桜庭さん
「ありがとうございます」

桜庭
「紺野さん、いかがですか?」

紺野
「先生、一つ質問なんですけれども、具体的に何かやろうかなと思ってらっしゃることはありますか?」

蒼天先生
「今言えません。ありますけどね、まだ形になってないから。来年くらいは言えるかもしれないな。ただね、簡単に形にしたくない。とにかく可能性をずうっと積み上げていって、最後に、何か形にする。早く形にしたら、小さなのものしかできない。だから、もっともっと大きくしたいから。だからできるだけ、ためる時間というか、ためる時間を稼いで、大きなアウトプットにしたいなあと」

紺野
「情報を集めておく、っていうことですよね?」

蒼天
情報といえば、情報ですが、まあ、広い意味での情報。
要は頭の中に入れていく、ということです。
この1~2年でわかったことは、情報というのはね、ペーパーで残してますね、あるいはパソコンに残してますね。残すだけでは、絶対ね、アウトプットできない。わずかな量だったらできるけれども、その量が莫大になってくると、何をアウトプットしたらいいか、何をインプットしたか、もうわからなくなるんですよ。
もちろん、残ってるから、それを整理整頓、交通整理したらいいんだけれど、その交通整理もね、整理の量が多すぎて、なかなかできないんです。
だからやっぱり都度ね、頭の中に入れていくことがすごく大事で、頭の中に入れていくと、あ、昔こんなことを勉強したな、こんな本読んだな、こんな経験があったな、そういうものを引きずり出してくるとね、引出しを開けるとね、そこで初めて昔、蓄積したものが生きてくる。ということはよくわかってきたので。
だから今はもうね、できるだけもう、インプットする情報量は減らして、できるだけ頭のなかに入れていくというふうにしています。
もちろん、頭に入れても忘れますから、最低限度、何かの形で、記録に残しておきますが。そんな形でやっていますので、まだ、今のところ、形はまだ、固まっておりません。
以上です」

紺野
「わかりました。ありがとうございます。ぜひ、一歩踏み出してみていただければな、と、思います」

蒼天先生
「ベースになってるのは3年10倍ムーンショット計画です。3年で10倍の人間になろうと。欲張りですが。できるかできないかわからないですが。しかし僕はやろうと、やれると思ってます」

(人生の大先輩のこのような熱いお言葉に、じーん。
自分がミジンコみたいな気がしてきました。私も、やろう…。
しかしながら、ひとつ疑問が…。
『クレイジー』という言葉から、皆さんはどのようなイメージを持たれているのだろうか?
私、どうしても「クレイジーケンバンド」が離れなくて、ずっと頭の中で「♪俺の、俺の、俺の話を聴け~♪」のメロディが流れてやみませんでした…。)

蒼天先生
「ちょっと余談になりますけどね、さっき水島さんにキャンプの勉強しなさいと言ったでしょ。深めたらどうですか?と。
これ、実を言えば、僕も経験があるんですよ。僕は25歳か26歳の頃に、茶の湯に出合いました。それからめちゃくちゃお茶が大好きになり、お茶の勉強をして、毎日お茶の本を1時間読んで、週1回お稽古に行って、月1回、月窯(茶会)に行って、とことんやって、それで、6、7年たって、中小試験診断士の試験を受けたら、通ったんですよ。茶道の勉強をして、診断士の試験が通ったんですよ。これは、なぜか、って言ったら、もちろん仕事がね、マネジメントの中枢にいて、経営計画を立てたりとか、仕事でいっぱい勉強したり、経験したりしていたかもしれないけれど、ひとつをぐっと深めていくと、他の分野にも通用するということがね、いわゆる一つの分野を深めていくことでわかることと、別の分野で深めて自分の今してる仕事を客観的に外からみる、ということはね、やっぱり発想が変わってくるんですよ。見方も変わってくる。それがわかったんです。
今、中小企業診断士の試験は受かりまへんで。今はマークシートやから。僕らの時は全部記述式やった。全部手書きですわ。「〇〇について述べよ」100分で2問から3問くらい。知識ではなく自分の考えてることを書けばよかった。ということは、一つの分野をある程度深めていってたら、それの応用で、いろんな問題に対して、対応ができたんです。
だからやっぱりね、一つの分野、自分の一番好きな分野を深めることは、フィールドに関係なく大事なことだと思った。その時に実感したというそんなことがありまして、水島さんに、キャンプを勉強したらどうや、って言った根拠はそういうところにあります」

(裏付けのある経験が理論的に述べられるとものすごい説得力になります。
好きなことを誰にも負けないくらい、がんばって極めることは、基本楽しいことだし、「さあ、やらなくちゃ」と意気込まなくても、「知らず知らずのうちに、やってしまう」と思います。そういうことが、人の強みを作っていく。強みを持ち、それを自覚している人間は、強い。これは、学校教育でも推進していってほしいことだと切実に思います。様々な個性と能力を持つ子供たちを、まったいらに教育しすぎてしまって、そこに当てはまらない子供たちがつらい思いをしてしまうんだと思う。「自分の、ここが好き。自分は、ここが強い。自分は、ここが苦手」そういう、不完全な自分を自覚することが、他者への思いやりを持つことにつながるのだ。急にむらむらときました。すいません。)

蒼天先生
「誰か質問してよ~」

桜庭
「黄金さ~ん、どうですか?」

黄金さん、ことばを探りながら…
「まあ、そうですね。
なんていうのか、先生がおっしゃることは、よくわかる気がするのでね、『クレイジー・ライフ』。そこに芯があるからクレイジーだと思うんですけどね。芯がなかったらクレイジーにはなれないので。
例えば、長年培われてきた中で、学習されてきたことがあると思うんですけどね、さっき先生がコロナ禍の中で、いろんなものが大きく変わってきたというふうに言ってはりましたけど、今回のコロナの中でね、先生が深く沈んで、自分の思いを実行してこられて、『クレイジー・ライフ』っていうのは、コロナの中で、いろんな、新たな、何かがそこで起こって、化学反応として『クレイジー・ライフ』になったんですか? 『クレイジー・ライフ』に行くまでのね、沈んでてそれが急にクレイジーになる、っていう、何か急にはじけた?
そんなイメージがあるんですが、それはコロナですか? 何がそういうふうに、自分を動かそうとしてるんですか? 3年で10年分成長するぞっていうのが、そこに何がエンジンとしてあるんですか?」

蒼天先生
「いや、さっき言ったね、この流れですよ」

蒼天先生は、2018年からの3年分の短冊を手にされました。
 2018「沈黙の1年」
 2019「深海を歩く」
 2020「クレイジー・ライフ」

「これ、流れてるんですよ。コロナのあるなしに関わらず、僕の流れは変わってない。
ただね、実を言えば、2月には別のことを書いてた。が、コロナで『クレイジー』に変わりました。未発表の色紙は、没にしました。そういう意味ではコロナに関係あったかもしれない。


ただ、僕がコロナで感じたのは、やはり皆さんね、お金のために、自分の人生を犠牲にしてはるのではないかと思った。ということを、すごく感じました。皆さん忙しい忙しい。或いは、休業要請で金寄こせ金寄こせ、やはり自分の言ってたことが、これはもう間違いなかった、と思ったのは、大阪だったかな。ライブハウスで、休業要請がでて、営業できなくなった。それで家賃支払いの問題、ありましたな。大阪の家賃なんて、大したことないと思っていたけれども、よく調べてみたら、ひとりで10軒もライブハウスを経営してるわけ。つまりね、めちゃくちゃ金儲けしようと思ってね、むちゃくちゃ規模を拡大してるわけ。そりゃ10軒も営業できなかったら、ダメージも大きいと思う。
僕は前から規模みたいなもんは、大きくしなくていいと、言ってきたんだけどね、しかしね、あれ見ててね、ちょっとビジネスされている人はかわいそうだと思った。なんでこんなお金に敏感すぎるのかな、なんでお金のために自分の人生を犠牲にしてんのかな、ということをすごく感じました。
僕も実を言えば、20数年前の話ですが、起業してから、めちゃくちゃセミナー、全国から受注があって、まさに全国を周りました。僕はいつもそのときのことを失われた10年と呼ぶんだけど、確かに売り上げは山ほどあった。給料たくさんとってた。しかしまだ残った。しかし、自分の頭の中は、その10年間、ほとんど前進しなかった。
果たしてお金を優先するのと、自分の人生を優先するのと、どちらが大事かなあ? ぼくはあの、ちょうどバブルが崩壊した直後、リーマンの頃、2008年に起業しました。あの時に製造業の人がたくさん相談に来られて、かわいそうすぎるほど、売り上げがダウンして、相談に応じて、ダメな人はダメと言って、面白そうだったら提案をして、しかしその時も感じたのは、ダメな人はみんなダメ、お金お金お金で、経営してきた人ですわ。それはものすごく感した。何を考えてるんやこの人は、目先のことしか考えてない、お金のことしか考えてない。もうええやんか、やめたら。無理ですわ、お宅の力量では。はっきり言いましたけどね。どういう人が来られたかというと、僕の講演を聴いた人ですわ。相当厳しいことを言って、怒らせましたけれども。
しかし、残った企業は、今ほとんど繁栄しています。だからね、要はやっぱり、そこで、なぜ繁栄しているかというと、物事の基準をお金から別のものに変えたということですな。これはやっぱり大きなポイントになってるんですよ。だから、そこがすごく大事なこと。
例えば山吹さんのご主人がね、絶対に通販を受けないとかね、痛いほどよくわかる。僕も大賛成です。余計な事しなくてもいい。とにかく売り上げを上げたい。だから今飲食店がテイクアウトばっかりやってますけどね、あんなのは僕やるべきじゃないと思う。やらなかったら会社潰れるかも知れない。そう、潰れたらいい。コロナが始まって6カ月とか、そんなもんでしょ。それでね、売り上げがダウンしてね、会社が倒産やダメやとかいうんやったら倒産したらいい。
そんなレベルの会社を経営しているようでは、もともとあなたは経営者としての資格がなかった。僕はそんな認識です。
厳しいかもしれないけれども、だからそれを、コロナを通じてそういうことを理解された方はこれから伸びると思うし、被害者意識ばっかりで、補助金補助金と言うてる人はもう、終わりやと思います。僕はそう思ってますけれども。
だから、なぜ目先に走るかというと、浅いんですよ。お金に走る人は、みんな浅いです。浅いっていうのは、あんまり深い知識を持ってない、ひとつの分野を究めてない。それが共通点やと思います。だからまあ、ある意味、黄金さんの質問に答えるならば、やっぱりコロナで自分の深さがわかったなと、うぬぼれになるかもしれないけれど、そういう答えになるかもしれないな、ということでよろしいでしょうか?」

黄金
「ありがとうございました。
まああのう、なんちゅうのか、もともと先生はもうどちらかというと、昔から、アウトサイダーっぽい雰囲気があったので、人の言うことをね、僕らやったら逆に流されるということはよくあるんですけど、人の価値観に左右されたりとか。
先生はずっと一貫して変わってはらへんところが、先生の良さやと思うんですけどね。
その先生が『クレイジー』という言葉をつかわはったんで、すごく意外やった。誰かもおっしゃいましたけど、『クレイジー』っていうのは、気が狂ったということやから、要するにあほちゃうかとかね、あいつ何やっとるんやとか言われても、自分の信念に基づいて生きていくというようなことやから、それはそれでかっこいいことなんですけど、事業やっていくうえで、今言ってくださったように、お金じゃないよね、というのはやっぱりすごく僕もそう思います。
でもね、やっぱりお金も必要なんでね、社員を食べさせていかんなんのやから、ということもあるんでね、そこを、まあ、しっかりと考えるという…

蒼天先生
「僕の言う『お金』っていうのはね、ぼろ儲けせんでもいい、っていうこと。社員に対してはちゃんと払っていかないと。
ぼろ儲けせんでもいいってことや」

黄金
「確かにね、価値観がね、いろんなものが今回変わったと言われているのが、お金がお金を呼ぶようなビジネスとかね、『儲ける』みたいな人が多かったのが事実だったので、自分のお金の使い方も無駄なことたくさんしてたと思うし、時間の使い方もうそうですし。いろんな面で、振り返ると色々あるんですけど」

黄金さん、笑いを抑えきれず…
「ただ、今日はね、『クレイジー』という言葉がね、めっちゃ先生らしくないと思ったんで、
ちょっと違和感あるよな…」

蒼天先生も笑いながら、
「僕は自分らしいと思ってるけどね」

(ふたり、爆笑)

蒼天先生
「人ってね、変わるんやって。変わらない部分もあるんやけど、変わる部分もあるんや。だから『クレイジー』というのは僕がね、ちょっと前へ進んだ一つのキーワードやと、そう理解してくれはったらいいです」

桜庭
「白石さんはいかがですか?」

白石
「今、僕らはたぶん、ひとつのことに突き抜けよう、高めよう、ということに頑張りすぎてるのかな、とは思うんですけど、その先に『クレイジー・ライフ』が待ってるのかなあ、とか、突き抜けた後にしか見えない景色が、今先生に見えてるんやろうな、とか、今ぼくらには、見たいんですけど、全貌が僕らにはつかめないっていうのが正直な話ですね。
早くその『クレイジー・ライフ』っていう、自分の中の新しいキーワードっていうのを早くつかみたいなと思います。突き抜けることばっかりに必死になりすぎてるんかなっていう…」

蒼天先生
「突き抜ける突き抜けないのはね、結果なんやね。さっきの『わくわく』と一緒でね。
あのう、結果として、僕まだ突き抜けたと思ってないけれども、突き抜けるパワーは相当たまってきたなあ、というところですわ。だから今そのパワーをどんどんどんどんね、大きなものにしている。いつでもチャレンジできるでしょう。突き抜けようと思ったら。それでも僕はね、そんなに小物になりたくないから。もっと、でっかくバンと突き抜けたいから。だから今その力を蓄えている。いつそのタイミングがくるか、もうちょっとわからない。まあ、いつか来るんとちがいますか? 来たら、直観的にわかるんと違いますか? 僕はそんな気がする。
白石さんにもきっとその時が来ると思うわ。ひょっとしたら、僕よりも早いかもしれない。白石さんに一番大事なのは身体やから。体をよくするっていうことは、精神的なものが大きいから、精神的な安定感を高めて行かれることがつきぬける原動力になっていくんじゃないかと思います。なんとなくそんな気がします。
あなたも相当異端やから。

進むべき道は違ったかもしれないけど、結局同じところに到達するんとちがうかな。僕はそんな気がしてます。
登山口は違う。登っている途中の見える景色も違う。しかし頂上に到達したときに、志の大きさがほぼ同じなら、頂上で会えるんちがうかな、なんかそんな気がするんですよ。
だから、ひとりひとり個性があり、得意分野も性格も違うから、人生のプロセスの中で見える景色はみんな違う。登山口が違うから、道が違うから、景色が違う。
しかし最後登り切ったら、同じようなものが見えてくる。
ただ、そこでね、さっきの話ですわ。どこまで蓄えて大きくするか。できるだけ高い山を目指そうということですな。この辺でええわということで、妥協したら、低い山の頂上しか行けない。そうなったら、見える景色もたかがしれてるということ。できるだけ高い山に登りたい。高い山に登れば登るほど、いい景色が見えるに違いないから。だから、僕はもう、とにかくええ歳になってきたから、そのへんでね、いろいろなことを考えてます。けどね、みんな一緒やと思いますわ。みんな頂上めざしてるということですわ」

桜庭
「何年か前に、『ビッグバン』という言葉を使われていましたね、先生?」

蒼天先生
「相当、前やな。今は僕、『ビッグマジック』という言葉を使ってますけどね」

桜庭
「『クレイジー』先生らしいかなとは思うんですけど、なんか『ビッグバン』のほうがちょっと自然の摂理っぽくて美しく思うんですけど…」

蒼天先生
「『ビッグバン』は昔の話やで。もう終わった。やって来ないということやと思うわ」

桜庭
「そうですか…。
では、皆さん他にご質問ありませんか? 先生に挑みたい、という方、いらっしゃいませんか?」

水島
「具体性が欲しいなと思いました。先生なりの何かしら考えがあって、『クレイジー』、今までと全然違うことをするんかな、と思っているんですけれども。もうでも、いろんなことされてるんで、さらにそれから殻を破るとか、全然違うことするのが、あんまりイメージがわかなくって、どんなことされるんだろう、というのが、楽しみというか…」

蒼天先生
「今までと変わりません。新しいことをするわけではありません。ただ、化学反応で、何が出てくるのかわからない。そのアウトプット次第ということですわ。それと、今まで学習してきたことが、どう1つになるか。それが今のところ、その先を、楽しみにしています。だいたい見えてるんだけど、見ないようにしています。その方が楽しいから」

水島
「急にキャンプ始めはるのかな、とかそんなことを思ったんですが(笑)」

蒼天先生
「キャンプはできまへん」
(全員笑)

 

桜庭さん、株式会社設立おめでとうサプライズ企画

ここで休憩です。
本日、密かに事務局でサプライズの企画が進められておりました。
桜庭さんが、株式会社を立ち上げられ、代表取締役に就任されましたお祝いのプレゼントが、この例会の時間帯に宅配便で届く、という本気のドッキリ企画です。贈られたのは素敵なオリーブの木。
桜庭さん、おめでとうございます!
コロナの影響直撃の観光業界の中にあって、渡航解除に向け、体制を整え、器を整え、力を蓄えられるために、あえて株式会社を作られた桜庭さんの勇気と覚悟に、心からエールを送ります。そして私たちも、その心意気を学びたいと強く思いました。
桜庭さん、本当におめでとうございます。そしてありがとうございます!

3月から売り上げがゼロ、とおっしゃる桜庭さんに、蒼天先生が。
「心配しても、心配しなくても、ゼロはゼロやで。心配なんかしなくてもいい」

桜庭
「ダメだったらだめで、また考えます」

スーパーポジティブなおふたり!

 

菖蒲さん発表

後半戦、始まります。
桜庭
「さあ、今日は楽しみにしてました。『いつも、そこに、愛はあるのか?』のお姉さん、菖蒲さんの愛たっぷりの講義をお聴きしたいと思います」

菖蒲
「よろしくお願いします。短冊はですね、『愛のある暮らしをこの手から』というメッセージ、言葉にしております。
これは、私を含むちょっとしたグループで、このメッセージというか、考える機会がありまして、それも併せて、様々ことを考えて、結局こうしました。
私にとって、『愛』という言葉はですね、生きて来てン十年間、『愛』という言葉を堂々と人前で言うということはあまりなかったんですね。それと、『愛』そのものがよくわかってなかったというところがあるのかもしれない。
ま、状況としたら、『愛』を叫びながら、その中心が空洞化していた、ということに、気づいたんですね。
実は、仕事で以前、色を中心としておりましがけれども、街づくりとか、地域の開発とか、開発プロデュースのようなことをずっといろんな分野でしてくる中でも、一番関わった分野で時間を割いたのは、地域における開発だったんですね。
開発っていうのは、ゼロから何かを作るというイメージがありますけれど、だいたいですね、日本で今、そういうことやるっていうと、再活性化、あるいは再開発であるとか、そういうだめになったところを何とか手直しというか、変えていかないとあかんということで、国もずっとやってきましたけれども、長きにわたって、『中心市街地の活性化』というお題目がついて、それぞれの地域の商店街がシャッター通りになって、なりたたなくなって、街のど真ん中が空洞化してるという状況は、たくさん見ておられると思いますけれども。
それが始まったころから、それをどうしたもんかということで、商店街や様々な全体の都市計画に関わるところの仕事に関わってもおりました。これも、象徴的なんですよね。中心市街地がドーナツ化して、人がいなくなって、要するに真ん中に人がいなくなって、コミュニティが機能しなくなる。まさに私が住んでいた小倉っていうところはそうだったんですけれども。
いわゆる向こう三軒両隣的なお付き合いが一切なくなって、自治会も町内会も消滅して。みたいなね。こんなに悲惨なことが、程度の差はあれども、町のなかに起きてる。なんかこの現象がですね、どうやら私の中にもあったんだというね。でも、これを何とかしたいと。
人に対して何とかその愛が行き届くように、みたいな感じ。コミュニティの再生だとか、コミュニケーションを何とかしなくっちゃとか、人のことはわかるんですよね。ここに何が足りていないかということを、一生懸命それを見ながら、まあ、様々なことをお手伝いさせてもらってきましたけれども。
でも、先ほど申し上げましたように、私の人生の中で、10年間くらいの空洞、もっとそのおおもとにあったのは何だったのかということに、やっとですね、本当の芯の芯をですね、コロナのおかげで、自分ではっきりとわかることができたんです。
コロナのおかげでっというと何かあれですけども、時間の過ごし方という意味だったと思うんですけれども、私自身さっき言った愛が大事だとか、そこに愛はあるんかとかいいながらも、自分の中心に穴が開いてるみたいな状況、ですね。愛するとか、愛とは。っていうことを本当に考える、そういう時間をいただけたなあ、というふうに思っています。
それはちょっと、些細なことで、母も介護状態ではありますけれども、うちの犬がですね、目が見えなくなり、耳も遠くなり、というですね、わずか2㎏のちっちゃいトイプードルですが、そういう状況になりまして。年をとってるんで、出張にいくのに、預けることができないという状況が生まれまして。なんと福岡にですね、犬を抱えて出張に行くという事態になりまして。数回、犬を抱えたまま、役所にもですね、仕事で町長室に犬を連れて行くという、前代未聞のことになりました。これ、このまま続いたらどうしよう?という状況だったんです。
ただ、実は私、皆さんもご存じの通り、独身でございます。それも、ずっと独身ですから、子どもも、いません。そういう中で、ワンちゃんが、私の手から離れない状態ですね。ほんとは母のために飼った犬ではあるんですが、母が面倒見きれないから。私は、コロナが来る前、ワンちゃんが目が悪くなる前は、ソーシャルディスタンスがあったんですね。距離があったんですよ。べたべたできなかったんですよ。母の嫉妬をかったりするかなとか思ったりして。でもそれもかなわなくなって、犬にとって、唯一私が目にならざるを得ない状況があって、預け先もないということで、べったり犬と一緒の状況が生まれたときに、ずっとなんかこの犬のために、いろんなことを考えてて。そうすると、犬を連れて行くとですね。
例えば出張先でも、街中っていうのは、犬と一緒に泊まれないわけですよ。旅館みたいなところで、犬一緒OKというところも、お世話にならなくちゃならないんですけれども、先日7月の頭に筑後のほうへ行ったときには、その旅館さえ、矢部川の隣りでですね、氾濫しそうで、お泊りお断りっていわれまして、結局お客様の知り合いのご夫婦のお宅にお邪魔して、犬と私、お世話になったというようなこともございました。
街なかに犬と共に過ごせない都市なんていうのは、アメリカなんかもみなさんご覧になることもあると思うんですけれども、犬と一緒に生活するなんていうのは、ロスなんかでは当たり前で、飛行機乗るにしたって、通路ですね、電車の中でも犬も自由に歩いています。それくらい、ワンちゃん、ペットと一緒にいる、っていうのは、日本では結構たくさん皆さん飼ってるけれども、街中でそういう自由っていうのがないんだな、っていうことも気づかされました。
ペットの目線で見たら、どういうことが起きるか。これは余談ですけれども、そういうところから、私の頭の中で、これからのライフスタイルにつなげる提案とかアイデアに、つながっていくだろうなっていうことが2、3ありまして、もう私の中でプランニングをしております。
それはたぶん、こういう経験をしなければ、私事で、考えなければ。自分事としてですね、考えなければ、そういうアイデアも生まれないんだろうなと思いつつ、何か解決に、もっとペットも含めてですね、一緒に愛のある暮らしに結びついたらいいな、というようなことも、考えました。
愛というのも、私なりに考えて、あるひとつの、自分の中に答えらしきものがちょっと、
まだ皆さんにきちんと説明するには、乏しいんですけれども、確信、というか、こうだろう、ということが、しっかりとした、ちょっとこう太く、大きく、育ってきた、というような感じになってきています。
じゃあ、この愛が、愛がお金とどう結びつくのか? みたいなことも、あるんですけれども、私はね、もう、これから、愛がないと、愛そのものが欠落している人からは、何も生まれないだろうな、という感じさえ、思うようになりました。愛そのものがイコールお金、ということではなくて、愛が生きたお金を回していくんだろうな、というような、よくSDGsの話が出ますけれども、『持続可能』というですね、これは街づくりのなかでも必ず言われてきたことですけれども、その『持続可能』っていうのは、何かが、何かをやっていくうえで、息切れしないで、継続できる、というのは、その中心に愛がなければできないと。
それぞれの皆さんの心の中にある、その愛、というのは、ちょっとずつ違うかもしれませんけど、少なくとも、私は空洞化してた自分の心のど真ん中に、そういうものが、種が、ちゃんともともとあったんだと思うんですけれども、それを、自分で、成長させることができるようにだんだんなってきたのかなと。いうふうに、内心嬉しいような。
私にとっては、ワクワクというのは、結果として自分の中に、自分の発見というか、変化みたいなものが、とても尊いというか、嬉しいという感情であります。
皆さんに今まだ、近況報告という形でしか、言えませんけれども、来年になったらですね、もっと育ちましてね、結婚するかもしれませんよね! 家族を見つけるかもしれませんしね。いや、要はですね、中心がないというのは、自分が愛する自信がなかった気がするんです。言い方変えると。だから、そういうのがね、なくなってきたし、なんかね、愛という言葉を使うのに、照れがあったんですよ。でも、それがなくなってきたんですよね。間違いない、みたいな感じになってきた。自分の中の、自分でなかなか気づきにくい変化なのかもしれないな、という気がしております。
仕事をしていくうえではですね、愛が真ん中にあって、私自身の行動とか、アクションそのものは、愛を編んでいくような、愛を編むような感じでやることができれば、とてもいいなあと思ってます。
今、私自身がコンサルティングしている会社は、男性のトップが多かったんですけれども、今、ほぼ女性に変わっていってるんですよ。女性のトップですね。女性の経営者。レストランのオーナーであるとか、農家の商品開発をやっている女性たち、そういう人たちが私のクライアントでもあるんですけど。もうひとつ自治体ですね。自治体の長は今、たまたま男性ですが、6年、7年にわたってやってますけれども。今度、道の駅の新しい機能を考えるにあたって、私は今これをやろうと思ってるのは、『男性の基地』的なもの、今のリモートワークもできるような、コワーキングスペースっていうのは、どんどんあちこちにできていってるんですね。多分今からもっと増えていくでしょう。でもその作りにせよ、内装とかっていうのも、私は非常に男性的だと思ってるんですよ。そのベースにあるものは、基地なんですよ。世田谷ベースとか、所さんがやるような、男の子が好きな、基地のイメージなんですよ。男性的で、そこには女の人の匂いがしない。
今言った道の駅の新しい提案というのは、女性たちの基地を作ろうと思います。女性たちの基地というのは、家事をベースにした基地を作りたい。クリーニング、ソーイング、クッキング。クリーニングには、お掃除もあるし、お洗濯もあるし、アイロンがけもあるし。そういうような、そこから派生するもの。今回コロナで気づかされたんですけれども、マスクが必要となったら、たくさん、手作りのマスクが巷に出てまいりました。お母さんたちの力って、すごいなと思ったんですよね。
そのソーイングするための、ミシンとか、そういう道具を全部貸す。いわゆる、パソコンがあるとか、コピー機があるとか、というようなのと一緒で、その基地には、ミシンもある。みんなが集まってアイデアを出したら、楽しいものが作れるというような場所をつくる。
料理はもう、ありますけど、料理はさらに進めて、加工場も、道の駅にはありますので、いわゆる試作品をつくって、開発するプロセスで必要な道具類がそこでそろう。というような場所を作らせていただきたいなと。もう、名前も全部考えてます。女性が基地として利用する。もちろん産直的な販売場所も、セットするんですけれども、新しい、女性たちが集まる場所から、何かが生み出される空間を、ある町で、作っていきたいなというふうに、プロデュースと、ディレクションをやらせいてただこうということで、秋から始まります。
私は本来、こういうことが得意でもあったし、いっぱいやってきたんですけれども、ずっとあんまり積極的にやらないようにしてたんですね。この10年間。でも、目覚めました。今回の、コロナの間に、心の中心にあった穴がだんだん埋まりつつある。ということで、完成は、来年くらいかもしれませんけど、ま、そういう状況で、仕事であるとか、そういうことにも、はずみというか、ついてきたのかな、というような気がしております。
だから、これこそが、自分の変化が伴って、お客様が喜んで、一緒に成長させるという取り組みができることが、私にとっての喜びでもあるし、ワクワクでもある。というふうに思っています。だから、『この手から』というのは、私だけの話ではなくて、一緒にやっていく皆さんと、仲間と、ということを含めて、自分たちの手でできることからやって行こうという意味合いを込めて、今年、あと残りの半分、半分以下ですが、進めていきたいなと思っています。
昨年は『アートとおかしみのある生活』、色のある生活みたいなことを書きましたけども、引き続き、アートに関しては今年やろうとしていたことが全部中止になりましたが、来年の会場の抑えもしましたし、着々と、アート関係も取り組みを進めております。なんかとても内側から元気がわいてまいりました。早くコロナ終われって感じですよね。
ま、コロナ関係なしに私、自分だけの対策しましてね、移動しておりますけれども、そんなことで頑張っていきたいと思っています。以上」

桜庭
「ありがとうございます。水島さんに対してものすごいヒントを与えてくださったような、お話だったかなと思います。楽しく聴かせていただきました」

蒼天先生
「いやあ~短冊の内容がよくなりましたなあ! 僕ね、メンバーの中で一番良いと思う!
僕も、女性の経営者と、何人も今までお付き合いあったし、いつも感じていたことは、菖蒲さんおっしゃったとおりなんですよ。男性の経営者と、女性の経営者と、どこが違うかというと、女性の経営者は、経営者の中に日常がある、ということです。男性はないんです。仕事は仕事。家は家。という感じでね。そこがね、やっぱり決定的に違った。それが女性のいいところっていうか、女性の経営者がやはり、男性に比べて、何か異質のものを我々は感じて。それに今までここが違うんかなと思っていたことを菖蒲さん今全部言われた。
男だめなんですよ。そういう意味では」

菖蒲
「ですね」
和やかな笑い。菖蒲さん続けます。
「私はですね、なぜ今頃家事っていうのをね、クローズアップするかというと、私家事全然しなかったんですよ。仕事ばっかりして。今は食事もやりますけど、まったくしてないし、1年360日くらい外食でしたから、美味しいものだけ知ってて、評論家的でした。だから男の人と一緒ですよ。
うまいもん食ってれば、うまいもん作れる、みたいな。で、やったらね、男の料理だねって言われたことがあるんですよね、彼氏に。すごいショックでね。『キミの作るものは、おつまみだね』とか。
でもね、日常の生活というものが女性には、今の時代には武器になるというか、活かすっていうか、まさに今必要なんじゃないかなっていう気がしますね。そこには無条件の、無償の愛がありますからね。女の人たちにはですね、子どもを抱きしめ、子どもを育ててきたっていう経験がですね、何よりもかけがえのないものだと私は思います。私は、なかったからわかるんですよ。犬で気づいたんですから。ああ、こういうことなんだな、みたいなことがね、ささやかなことですけれども、犬が気づかせてくれました。私が今行っている先も、素晴らしくて、愛のある夫婦と、家族と、っていう私の前で見せてくれる、繰り広げてくれるその姿がですね、私にとっては、とても新鮮でして、両親からは、そこらへんが、仲悪かったからですね、学べませんでしたけどね、やっぱり、なんていうんですかね、愛のある姿っていうか、そのほほえましき姿を見るっていうのは、いいなっていうのを今しみじみ思ってます。やっとね、人間らしくなるんかなって思ってますけどね。私は勝負するのは負けず嫌いで、仕事で勝負すればいいと若い時ずっと思ってきました。でもそういうもんじゃないと、途中では気づきましたが、やっぱり時間かかって、やっぱりだんだんそこらへんの振り子の幅が少ない人より私なんかはその幅を広げたもんですから、振り戻しも激しいし、振れるときの幅が広いんですけど、バランスっていうのは、ちゃんととれるようになってるんだなとちょっと思ってますね。今、そんな心境です」

蒼天先生
「前々回でしたっけ。日常の喜怒哀楽から出てくる生ごみ、という話をしましたですね。あの日常が、いまおっしゃるその日常なんですよ。僕もそれをね、長いことやってて、途中から気が付いたんですよ。それはなぜ気が付いたのかというと、女性の経営者から感じたたんですね。もう少し前ですけども。いまおっしゃった菖蒲さんのその視点というのはね、非常に大切な視点やと思いますし、ちょっとこれからの展開楽しみですな。仕事だけじゃなくて、プライベートの展開もね」

(菖蒲さんに、いいひと♡が現れたら、私たちにも紹介してくださるそうです♡
文字通り「ワクワク♡」しながら楽しみにしております。)

桜庭
「銀河さん、何かちょっと言いたそうな感じですけど、どうですか?」

銀河
「言いたそうでしたか! ずっと心の中で拍手喝さいを送りながら聴いておりました」
・・・プライベートなこと満載で反射的に感動を話してしまいました。発言に対して反射神経で反応することは、正直な気持ちを一生懸命伝えようとはしているのだけれど、こうして客観的に時間が経過してから聴くと、堪えられない印象で…。
本当に後出しじゃんけん、ズルいのですが、今、改めて菖蒲さんのお話を聴いて感じることは、「自己開示する」「他者に対し心を開く」ということのすがすがしさです。もちろん、このお話は、菖蒲さんの一部分そしてそれは今も進化を続けていて、次にお聞きするときにはまた違うお話になっているかもしれないのですが、「自己開示」は聴いた人に希望をもたらし、そして「自己表現」「自己実現」へと進んでいけると確信しました。
正直菖蒲さんの鞄持ちになりたいです。菖蒲さんのいかれるところ、会われる人々、全部ワンちゃんと一緒について行って、詳細をまとめたいのです。ものすごく面白いノンフィクションが書けるに違いありません。

桜庭
「緑山さんどうですか?」

緑山
「そうですね、菖蒲さんのお話聴いてると、アメリカの映画でよく出てくるような、なんていうの、アメリカの映画って、愛をうまく語ってるじゃないですか。日本人って、その辺非常に、菖蒲さんもおっしゃってましたけど、シャイっていうか、苦手な部分があるんですけど、これだけ上手に愛を語る人が僕の周りにいたんだなという驚きと共に、称賛を思います。
菖蒲さんとは、この研究会ほぼ同期なんで、山口さんの話は本当に引き込まれますよね。もっともっと聴きたいなっていう部分もあるんで、またビール飲みながら聴かせてください」

菖蒲さんの発表への感想が続きます。

山吹
「菖蒲さんとは、ちょっと重なる知人もいましてね、声の響きがね、ズームでも、愛がふわぁ~~~っと来るような、何ともこの、笑いながらね。これ直接聴いてたらもっと違うやろなあ、と。また、帰りに一緒にコーヒー飲みに行きましょね」

紺野
「すごいことをやられとるんやなと、道の駅に女性の基地を作るという発想はなかったですね。最近私もお料理をするようになったんですけれども、やってるうちにだんだん楽しくなってきて、あれ作ろうかな、これ作ろうかなと、やってるんですけどね。だんだん玉ねぎ切るのが好きになってきて、切りたくてたまらない。これも何か変化してきてるのかな?そうすると、菖蒲さんの言われたとおり、ちょっと挑戦してみようかなという気持ちがでてきてると思いました。
また、愛の話なんですけれども、真ん中にぽっかり穴が開いていると。愛の空洞化。うまいこといいましたね。周りのことばかり気にしてて自分のことすっかり忘れてた、っていうのは正直なところで、私もずっと仕事ばっかりしてて、もう、仕事ばっかりやるのはやめた。
社員の幸せを考えようと思ったんですけど、どうしても社長目線でものを言ってしまうんですよね。それに気が付いたんですよね。社長目線をやめて、自分個人として成長すればいいんだなと。そこで先生がいってた知の蓄積ですね。
運動するのもいいんですけど、やっぱり残るのは知の蓄積。勉強ですね。本を読むとか、そういうのが大事なんだなと、それが最終的に自分を成長させていくのかなと。ということで、ようやく先生のおっしゃってることがと腑に落ちた。
もちろん社員の幸せを考えて、ぽっかり穴が開いたところを埋めるように、ちょっと、考え方を変えて、今やっております。
コロナで休みがとりやすくなったんですね。なので、60歳くらいの社員の方おふたりに、その方々には、平日は仕事休んでいい。休むのは悪ではない。人生を楽しんでくださいということを言っているんですね。
でも、どうしても、一生懸命働いてきた世代なんで、休むのが悪だ、ていうような感じなんですね。一生懸命遊んでくれっていうんですけれども、なかなか浸透しないんですけど、ようやくこの前それができたんで、ちょっとずつですけども、皆さんが温泉に行ったり遊んだりして、幸せになってくれるんかなと思っとります。
また、男性社員のほうでも、大型自動二輪の免許をとってもらっていますけれども、昨日ようやく同級生が大型自動二輪とれて、やっぱり見える景色が違ったと。大型自動二輪の保持者なんですよ、って。すごいことやったなあと。本人もすごく喜んでたし。
短冊の追試もあるんですけども、実は、そっちのほうもお話したいんですけども、短冊じゃなく、目標じゃなく、どうしても教訓になっちゃうんですね。考えていると教訓しか出てこなくて、目標じゃないんですけれども、『深刻に考えない』と、というふうな教訓を考えました。なので、深刻に考えてもくよくよするし、経営のことまた考え出しちゃうんで、それやめましたと。もうちょっとその人に対してアプローチの仕方があるんだろうなと思ってみたり、そう考えてたところを、バイクで皆さん繋がりだしちゃったんですよ。男性社員が全員大型自動二輪免許保持者になりつつあるんですよね。なので、みんなでツーリングができるぞみたいな雰囲気になってきちゃったんで、それも一つ社員さんたちの幸せに繋がっていってる、ぽっかりした空洞を埋めていくというか。そういったことをできたんじゃないかと思っていますし、旅行に行ってくれというのも、空洞が埋まるんじゃないかな、というふうに思います。なので、皆さんのお話聞いとって、こういういことやっててよかったのかな、と、そういうふうに思っとります。
的が当たってるかどうか、ちょっと、いいのかな? 菖蒲さん?」

桜庭
「菖蒲さんの話が、いつの間にか紺野さんのストーリーになりましたけれども(笑)、後でまた、紺野さんのコーナーを設けたいと思いますので…」

(桜庭さんの気配りに満ちた手腕に感動しました。
会議でもこういう場面は時々あります。今度使わせてくださいませ。

ズームの画面には、菖蒲さんの家族、さっきのお話の主人公だったワンが見え隠れしております。)

桜庭
「かわいいワンちゃんをせっかく登場させていただいておりますので、じゃあ、今日キレッキレの黄金さん、お願いいたします」

黄金
「あのぅ~~~。愛って僕も遠いもんですわ。(全員笑)
空洞化、言わはったじゃないですか。実際、愛があるのかないのかというもんでもないと思うし、感じるもんなんかもわかんないし、でもまあ、ひとつ言えるのは、最近思うのは、家にいてなかったので、家で食事することがあまりなかった。
今、家でしかごはん食べさせてもらえへんので、家に帰るじゃないですか。そんな中で最近思うのは、何気なくですけれども、食事を出してくれたりとか、いろんなことやってくれる家内とかね、ありがたいよな、と思うし。何気ないことに目が向くようになった。多分時間あるからだと思うけど。
僕も、愛っちゅうのはわからないんやけど、なんていうのかな、誰かに言われたんですよね。「近い人」を大切にしないとだめよって。それは家族だったり、社員だったり、ということだと思うんですけど。ビジネスをやってると、お客様が大事みたいな話になっちゃったりしてね。いつの間にか、本末転倒になってしまっている。
今はそんな状況じゃないですけれども、コロナが最初にすごく拡大したころは、お客様のところに行ったらあかんとか、いろんなこと言われてましたけれども。家に帰るわけですよ。家に帰ると、家族がいると。そんな中でこれだけ長いこと家族と一緒にいる時間ってなかったよな、とか思ったりして、考えていくと、遠いところばっかり見てて、近いとこ見えてなかったよな、という感覚がすごくあって、近いところ、をしっかり見ないとだめだな、と最近すごく思いますね。
空洞化、まさに空洞化かなと。いわゆるそんなことも僕の中で、埋まってないと思いますけれど、ちょっと菖蒲さんのお話は、愛がいっぱいで、いろいろ考えさせていただいて、ありがたいなと思ってますけどね、ようわかりませんわ」

蒼天先生
「黄金さんはね、今まで一番このメンバーの中でもそうだけども、男性的な経営者の筆頭だった。だから、今おっしゃられたことは、全部本音やと思う。だから、普通はね、僕らでもそうだったけど、僕がサラリーマンの頃だけど、高度成長の時はみんなそうでした。ほとんど家で食事をしなかった。バブルがはじけて、ごちゃごちゃあって、リーマンショックにいたる、あの辺の踊り場のなかで、だんだんと、いわゆる家族の方へ回帰していった、そういう流れが一つあるんですが、ちょっとね、黄金さんは遅すぎた。でも、ええきっかけになったんとちがうかな、今日。本当に菖蒲さんいい話やったね。皆さんに目覚めさせた」

桜庭
「心が温かくなるようなお話で、ありがとうございました。」

蒼天先生
「ついでにちょっというとくけどね、桜庭さん。あなたもどちらかといえば、男性的な経営者やからな。女性的な経営者にならないといけないよ」

桜庭
「そうですかねえ…。めっちゃ家事してますけどね…」

蒼天先生
「いやそれは関係ない。心の問題」

桜庭
「おっしゃることよくわかります」

蒼天先生
「桜庭さんにとっても、菖蒲さんの話はよかったと思うよ」

桜庭
「ほんとにそう思います。ただ何をどうすればいいのかよくわからない、というのが本音ではあるんですけどね。
行動していくと心も埋まるものかと思ったんですけども、家事しても育児しても、あんまり心が埋まらないですね。それでどうしよかな、ってとこはあるんですけれども。
はい、菖蒲さん、ありがとうございました。

先生、もうズームも慣れてきたんじゃないですか?
なんとなく菖蒲さんの愛が温かくなって伝わってくるような気がするんですけれども」

蒼天先生
「僕感じたのはね。ズームにはズームの良さがあるね」

桜庭
「でしょ!」

蒼天先生
「リアルにはない良さね。リアルにはズームにはない良さがあるしね。そういうことはだんだんわかりかけてきたね」

桜庭
「よかったです!

では、最後は紺野さんですね。
よろしくお願いします」

 

紺野さん発表

紺野
「前回ですね、不良を出してしまって、大騒ぎになって、手順書を書け、ということになって、簡単なんですけど、手順書を書いて、OKが出て、それを順守していきましょうね、ということになったんですけれども、それをどう社員の人に伝えるかということで、悩んでたんですけれども、さっきもちょっと言いましたけれども、目標、基本の基、と言われても、どうしようかなと思ったんですけれども、どうしても色々くよくよ考えちゃうんで、それをやめたと。深刻になってもしょうがないんで、『深刻に考えない』ということを、教訓として短冊に書こうかなとおもったんですね。
あと、やっぱりその、気を遣って、言い方も考えて、やればいいかなと思って、さらっと伝えたところ、とってもうまくいって、腑に落ちてもらえました。わかって理解するようになったんで、よかったのかなと思います。言うにも、時間をかけて、時間をおいて、冷静になってから言ったのがよかったのかなと思います。
あと、さっきも話したんですけど、ベテランの方も、大型自動二輪を持ってまして、ほかの社員にも大型自動二輪取らしてるんですけども、その話がだんだん盛り上がってきて、みんなでツーリング行こうかなって。、これでひとつうまくチームワークが取れだしてきてるんじゃないかなと思ってます。
なので、目標ではないんですが、短冊は教訓として、『深刻に考えない』というのを書かせてもらおうと思っています。以上です」

『深刻に考えない』という面白い短冊、皆さんの反応は…

蒼天先生
「ええやん、ええ短冊や。それは」

紺野
「結局、会社目線で物事を考えてしまうんですよ。それはよくない。もうなんでそうなっちゃうんかなと思って、先生がおっしゃる通り、個人のレベルが上がれば、勝手に会社がよくなるので、もうそれ、切り離そうと。もう深刻にならない。そこまでは僕も到達したかなあ、と思うんですけれども。なので、今回だけは、短冊に『教訓 深刻に考えない』という感じで書かせていただきます」

墨田
「そこは共感するというか、結局自分がこうしなあかんというたところでならへんし、とか、深く考えすぎてもいいようにならへんかったり、って、すごく思うんで、いいと思います」

白石
「深刻に考えない、それは僕もそうやと思います。深刻に考えると、マイナスのことしか浮かんでこないですよね。最近『前向き』という言葉が自分の中でひっかかる言葉で、前向きに考えると、マイナスのことよりも、相手のことを思って物事を考えれらるということに気づいて、深刻に考えると、マイナスのことばっかり考えてしまうんですよね。それは起きたことなんで、そこを深刻に考えてもあんまり意味のないことかなって思うんですよ。どうですか、紺野さん?」

紺野
「『深刻に考えない』というよりも、『前向きに考える』というのは、なるほどなあと、勉強になりました。こういうことを話すと、いろんな人の考え方が聴けるので、よかったのかなあと思います」

黄金
「私もいいですか? これも聴いた話ですけどね、人間て『なになにしない』というのは頭に入らないらしいです。『なになにしよう』というほうが脳みそは効くらしいんです。『なになにしない』っていうのはね、なかなかうまいこといかないそうですわ。だから、今白石さんおっしゃったように、言葉にするときにはね、『なになにしよう』にしたほうが、脳みそが勝手に反応してくれて、いいんじゃないかなと思います」

蒼天先生
「昔読んだ本の中に、なぜ日本人は丸々しないという発想になるのかということが書いてある本があったのを思い出しました。我々子どものときにね、親から、『なになにしなさい』という話よりも、『これしてはいけまへん、あきまへん』と育てられたことが多かった。子どものときからそのことがインプットされているようで、大人になってもずっと引きずってる人が結構いると、そんな話を聴いたことがあります。
それは僕も正解だと思うし、同じことを考えるんだったら、肯定的に考えた方がいいし。
例えば僕日記でね、『今日の評価』というかたちで点数をつけたりとか、書いてたけれども、成果の上がらなかった日でも、『今日は、これだけのことができた』と書く。必ず前向きに、前を向いて物事を収束させるというか。それで、頭の発想も、自由に変わってくるから、『なになにしない』というのは、絶対によくないと思う」

紺野
「『深刻に考えない』その横に『前向きに考える』とします。せっかく白石さんからいい言葉いただいたんだから、パクらせてもらいます」

桜庭
「チームの方が、ツーリングを通してまとまりができてきたというお話はいいですね」

紺野
「ありがとうございます!おもいきって若い人たちのぽっかり空いた心の穴を、大型自動二輪の免許を取るということで、埋めるきっかけをつくってあげたのがよかった。思い切ってきっかけを作って、こちらがやってあげないと、彼らだけでは動けないですけども、発想を変えて、やるか、というふうにしたのが、だんだん、功を奏してきているのかなと。

蒼天先生
「要は、白石さんのかぼちゃといっし一緒や。紺野さんのところはハーレーだったというだけで。いわゆる媒体という意味では一緒や。

紺野
「もし、白石さんのかぼちゃの話がなかったら、私もそこにいかなかったかもしれないです。連鎖しだしてる。白石さんから、私の方に」

蒼天先生
「ひとこといいですか? 全然外れますが。山吹さん。あなたのご主人とは、お会いしてませんが、山吹さんのご主人は、感じとしては、男性的な経営者やと思います。男性の塊みたいな経営者だと思う。
ところがね、あなたが上手にね、それを女性的にアレンジして、ひとつのハーモニーになって、今まで店を支えてこられたんだと思う。今日話していて、石頭の塊みたいなご主人に、僕は好感もってる。そこまで徹底したらすごい。尊敬すべきご主人だと思います。ただね、それを通せたのは、あなたがいたからだと思う。あなたがいなかったら、どっかでね、石頭が通用しなくなったと思うけれども。あなたがうまくカバーしていったから、いいお店を続けられたんじゃないかなと、そんな気がしています。
参考までに一言」

山吹
「ありがとうございます。なんしかうちは、数字だけ。経営は、お金だけですわ。経理をとりあえず、帳面とずっとにらめっこ。納税意識はすごいですしね。悪いこと、小細工なんて全然。ストレートな数字を出して、私らには売り上げ目標の数字出して、どうのこうのとほんまに仕事だけ。夜の遊びも、お酒もあんまり飲みませんし、仕事だけ。周りも何にも見んと、自分とこの会社と、息子を見てきただけ。あとは、誰が誰についていくか、各自」

蒼天先生
「でもね、山吹さん、ご主人にね、不満持ってはらへんでしょ」

山吹
「はあ、まあ。
でもね、もうちょっと好きなようにねえ…。何するのも、お許しがいるんですよ。今日は2時から5時まで、絶対に入って来んといてやと、言うてても入ってくる。みんな全部自分が中心で、たまにふと気がつかはるときもありますのやけどね」

蒼天先生
「これから、変わっていかはりますわ。年とともに変わっていかはります」

山吹
「そうですかねえ…ま、学ぶことはたくさんあります。経営とは、って。そんなお前みたいな内職みたいな商売、やめてしまえ、って、3日に1回は言われるくらいの、仕事に関しては厳しいですわ。私の仕事ちんたらのを見てて、歯がゆうて歯がゆうてかなん、ていうのが。
でも、許したんやから、やらさないとしかたないな、ていうようなまだ主人の掌のうえにころころとさされてるのかな、とか思いながら、まあ、ようわかりませんわ。とりあえず、力を蓄えますわ。高みを目指して、力を蓄える、というのがなんか転がってくるかな、という予感がします。
ちょっと桜庭さんに…
『お茶の京都』9月に取材のオファーをいただきました。万福寺に行って、うちの料理を食べて、という。そのときに、外国人はすき焼きの甘辛が好き、という話をさせてもらいました。外国人に対して前向き、というところ、非常に喜んでもらいました。この観光というのはひとつのビジネスだと思って、じわっと低空飛行していきます。いろいろご指導おねがいいたします」

桜庭
「よいご縁がありますように。

では、今日の予定は全部終了ということになりましたので、これで終了したいと思います」

(桜庭さんが司会者で、全員がパネラーであり、聴衆である、というおもしろい雰囲気でした。
ほどよい緊張感を持続することができました。)

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