読むドラマ(議事録)

相手を知ることは、自分を知ること。
年齢も業種も異なる経営者たちが、月に一度つどう目的はただ一つ。
決して一人ではたどり着けない月面「本当の自分」に降り立つため。
これはそんな経営者たちのリアルなやり取りから生まれたドラマ(議事録)です。
(禁:無断転載)

 第142回 百年企業研究会内容(2020/12/10)

議事録について

【蒼天先生】
今日は、ズームと併用での開催を予定していましたが、全員こちらに来ていただいてありがとうございます。

始まる前に、議事録について関係者4名(蒼天、墨田、水島、銀河)で集まりました。11月の議事録は、38,000字、A4サイズで41ページでした。これは長すぎる、何とか手間暇を簡素化できないかという議論をしました。

文字起こしのソフトは、まだ不安定で精度が低いので、使用しません。
当日のメモと、音源からの文字起こしで作成するやり方はそのままで、事務局墨田さん、水島さんのどちらかで、文字起こしのフォローをしてもらって、まとめるのは銀河さん。という3人体制でやるということにします。

皆さんにご了承いただきたいこと、お願いしたいことは、次の通り。
聴きづらいところ、声が小さいとか、話が相前後して、何を伝えようとしているかわかりにくいところは、こちらの判断で、割愛させていただくことがあります。言葉は悪いですが、どうでもいい発言、しょうもない発言ですね。きれいな言葉でいうと、ABC分析の、Cの発言ですな。
それから、長い発言のときに、話し始めたときと、途中で趣旨が変わってくる場合があります。そういう場合は、一つ目の発言、二つ目の発言、と区切って話すようにしていただきたいです。

今までは、発言者の立場に立ち、発言そのものを再現する議事録でした。しかし、これからは「読み手本意」の議事録にしていきます。
短く、読みやすく、最後まですっと読んでもらえること。そういう議事録を目指していきます。

議事録の数が増えてきて、非常に議事録が生きてきた。よいポジションを得てきた。そう思います。嬉しいことです。
読んでもらえる人が少なくても、最後まで読んでもらえる人を増やそうと思います。続けていきたいです。
併せて皆さんにも、読んでいただきたい。

2020年5月から、臨時ミーティングも含めて7回の議事録を書かせていただいています。大きく自分が成長したとは感じませんが、コツコツと毎月積み重ねていることは、じわりと私の力になっていると信じています。皆さんに、温かく見守ってくださっていることに感謝です。
「議事録で何を目指すか」 今日は、始まる前にそういうお話もしていただきました。やはり、ホームページのタイトルどおり、「読むドラマ」を目指そうということ。自分の主観ばかりになってはいけないと、とても神経質になっていましたが、もっと思い切って、出していってもいいのでは? と言っていただき、なんとなく肩の力が抜けました。
未完成の10月議事録では、「せっかくの皆さんの発言をカットするのはどうも気が引ける」というこだわりを捨て、勇気を出して色々カットしたり、自分の思いを長めに挿入したりしてみました。毎月が試行錯誤ですが、私たちみんなのよりよい未来に繋がるような議事録を目指します。


【蒼天先生】
それから、今日のテーマですが、『1年間の成果』『コロナで変わったこと』を議論したいと思います。

【緑山】
ちょっと議事録についてお聞きしたいのですが。
議事が進行して、人が発言しているときに、3人が発言内容の入力をしてくださってるんですけど、自分がそれに対して発言したいときに、文字を打っているから、しゃべる機会がなくなるんじゃないかと思うんですけど、そのあたりどうですか?

【水島】
考えながら打つのは、難しいですね。

【蒼天先生】
だから、複数で対応するというのはそういうことです。発言するとき、或いは考えてるときは打つのが止まりますからね。複数でやっていればフォローし合えるから、記録は止まらない。できるだけ発言が減るのはやめようという意味ですね。
今までは一言一句漏らさないように、発言者の皆さんの立場で書いてきましたけれど、これからは、「こういう趣旨の話だった」ということで、議事録作成者の、多少の主観が入ってくると思います。
ただ、議論の内容は変わりません。議論の色、雰囲気を変えるわけではありません。
その分、読みやすくなると思います。

↓以下のとおり
例会開催中の議事録作成について
〇例会中に文字を打つのは、事務局のうち一人と、銀河。
〇事務局の一人は、タイピングに徹する
〇銀河は、発言を聴きながらある程度要約してメモ
〇タイピング中は、発言が減りがちになるので、司会者から、『次はあなたの番ですよ』ということを、前の発言の時に伝えておく

 

1分間トピックス

【白石】
先月お休みいただいて申し訳ないです。仕事面は、体調は回復に向かっていますが、春先くらいまでは、厳しい状況があるので、それに備えた行動や考え方をしていこうを思っています。
個人的なことでは、屋根の工事で屋根屋が落ちた、ということ、父親がケガをしたことです。
屋根から人が落ちたときには、ドンと鈍い音がしました。警察や消防が来て、えらいことになりました。


【紺野】
特に変わりなしです。
仕事では、11月に何とか前年度に戻ったかなという感じです。業界としては、車の業界はだいぶ戻りつつあるようです。
個人では、料理中に指をスライスしましたが、何とか治りました。


【黄金】
仕事の方は、新しいビジネスを一緒にやろうという話とか、人を紹介していただいたりとか、新しい出会いが多かったです。
プライベートでは、子どもに子どもが生まれておじいちゃんになりました。


【桜庭】
仕事は特に変化ありません。
はっきりしたなと思うことは、インバウンドに対して見切りをつけるような、もしくは他のマーケットに色気を出しつつ、戻ってきたらまた考えようというグループと、今は我慢の時期。誇りを持って、今のうちに準備をしておこうというグループに分かれてきました。
私は後者で、やせ我慢なんですけれども、やりたいと思って始めた仕事なので、本当に状況が厳しくて、来年4月に延期しようと思っていたことが、まだ戻ってこない可能性はありますけれども、何とかやり始めたことにかけたいと思っています。
今は一生懸命準備をしているところです」


【菖蒲】
11月は、九州、福岡方面への出張が多かったですね。
福岡県行橋市出身で、九十九真一(つくも・しんいち)というバルセロナ在住のアーティストの、渡欧40周年記念の個展が、行橋市立図書館で行われて、行ってまいりました。
彼の絵本『サン・ジョルディの伝説』に関しては、私が企画してスポンサーをつけました。
『サン・ジョルディの日』というスペインのカタルニア地方の伝説がベースになっています。日本では『本を贈る日』ということになっています。バレンタインデーみたいな形で、そういう日が生まれ、それのベースになっている伝説が絵になっていますので、また見ていただければと思います。
これをもとに、来年まで、いくつかの個展と、夏に開催するコンサートの準備に入ったところです。
https://bit.ly/3aPPDL8
https://bit.ly/2KJXPIE

 

【緑山】
この一ヶ月というわけではないんですが、私も孫ができて以来、60歳になってから切れやすくなってきましてですね。
つい先日、2週間ほど前のことです。京都の西大路通りって、歩道が結構広いんですけど、自転車がめちゃくちゃ多いんですよ。
自転車が人を縫うように前から走ってきたんです。私友達と歩いていて、少し離れておばあちゃんが歩いてて、その間をびゅーんとすり抜けようとしよったんで、僕あんまり腹立ってきたんで、ここ来た時にハンドルをガツンとつかんで、こかしてやったんですよ。
『何すんねん、危ないやないか』『どっちが危ないねんお前』
瞬間的に切れるようになったんかなぁ、と思って。
あと、喫煙所でタバコを吸ってたら、水を張った灰皿に空き箱をポンと捨てていくやつがおるんで、あれめちゃめちゃ腹立んですよ。
この半年ぐらいで3人に「ここゴミ箱ちゃうぞ。持っていけ」と注意して、つい言っちゃうようになってきてですね。ちょっと危険な兆候かな、と思うようになりました。


【水島】
2ヶ月お休みを頂いておりまして、お久しぶりです。すいませんでした。
うちの母親が病気になって、髄膜腫というので、脳の中に腫瘍ができるという。それは悪性ではなくて良性ではあるんですが。ほっとくとそれが育って脳を圧迫してくるです。
それでどんどん運動機能がなくなっていく。今がギリギリなので、ほっとくという手はないです、手術で取るしかないです。薬で小さくすることもできないという話で。
こないだ手術をして、麻痺とかはほぼ残らないだろうという話だったんですが、ちょっと麻痺っぽい感じがいま左の方に出ていて、それがリハビリしていくとだんだん取れていくだろうという話なんですが。
うーん、こういうのが起こるんだな、という感想ですね。
それをみんなで支えていかないといけないんだけど、どうしましょうか、というのを家族会議をしながら。
今まだ京大病院に入院しているんですが、次リハビリ病院の方に転院して、ここからリハビリをやっていくということで。お正月はちょっとまだ帰ってこれないかな、という感じで。
気持ち的にも落ち着かないな、というそんな状況です。


【墨田】
「大きくは2つです。
1つは11月3日に蒼天とお会いして雑談している中で、『ムリ・ムダ・ムラがあかんで。その中でもムラがよくないよ』と言われたのが非常に印象的で。
自分が仕事でも生活でも、無理することはあっても、なんとかやっていってる。無駄はなんとかなくそうとして頑張っている。
でも結構ムラがむちゃくちゃあるなというのが、自分を分析するとすごくそれは思っているので、むちゃくちゃいい時・ちゃんとできる時があるかと思ったら、全然できていない時、それはお客さんに対しても、ということがあったりするので、それをすごく気をつけようというのをずっと思っています。
もう1つは、プライベートで、アイスホッケーを学生時代にやっていたのを、社会人になってもぼちぼちやってまして、今が試合のシーズンでして。とあるリーグに入って、そこで2試合やってきまして。1試合目の時はハットトリックで結構貢献をしました。こないだ第2試合でなんとか1点とって。
その時だけは何も考えずに学生に戻ったような気分で、体育会をやっております。


【銀河】
昨日、地元の小中一貫校で開催された、キャリアワークショップに参加してきました。
この企画は、京都京北小中学校7年生(中学1年生相当)に向けて、地域内外の社会人・大学生を招き、将来の目標、これからの働き方/暮らし方などについてお互いに話し合い、聴き合うワークショップです。
自分が今まで中学校・高校と辛い時があって。自分のことがわからず、非常にネガティブな時期だったので、今まさにその時期の彼らに対して言いたいことがいっぱいあった自分に気づきました。自分が当時大人から教えてもらいたかったことなどを思い出しつつ、今の子どもたちを前にして、熱く語りました。
初めて教育の現場に行かせてもらって、よい時間を過ごさせていただきました。


【蒼天先生】
トライアウトってみなさん知ってはりますね。やっぱり新庄剛志ですわ。
どこの球団がオファーするか。それが非常に楽しみです。多分新庄は億以上ないといかないと思います。なぜなら経済効果が大きいんですよ。阪神におって、次にメジャーに行って、それから戻ってきて日ハムですな。日ハムなんてしょうもないチームだったんですよ。ところが彼が帰ってきて、なんで日ハムに入るんやって言うたら、3年後に日ハムを日本一にするという宣言をしよったんですよ。一人ではできませんのでね。それでまさにそれを実現しよったんですよ。札幌ドームでね。満員にして。
で、彼のパフォーマンスというのはおっちょこちょいじゃないんですよ。ちゃんとした計算というか、ちゃんとした思いというか。準備もあるし。彼頭もいいんですよ。チャラチャラしてるようで。
ちょっと今1週間後、どういう運命になるか、誰もオファーしなかったらプロ野球のトップのやつはみんなあほやね。思いがあり準備あり、48歳トライアウト楽しみ。

 

●2020年の総括(5分発表5分質問)

【紺野】
今年一年、雇用に関して、人に振り回された一年だったなと。
なかなか自分の望む通りには、動いてくれないものです。
くよくよすることもあったんですが、色んな人のお話を聞いてみると、注意しなきゃいけない時もあるし、サラッと言うときもあるんだよということも教わって。
内容によってはサラッと指示したほうがいいというときもあると学ばせてもらいました。
そして、この1年で、ちょっとぐっとこらえることができたかなと思います。

短冊でいうと、表向きは『仕事を任せる』ということをやっていく予定でしたが、やりきれなかったので、今のところは、『深刻に考えない』『前向きに考える』と、『調和と片付け・準備と模索』になっているかな、というところです。

プライベートでは、お料理を始めておりまして。
最初は簡単な麻婆豆腐などを作っていたのですが、だんだん玉ねぎなどを刻むのが楽しくなってきて、お料理にハマっています。レパートリーを増やしていきたいなと。
婚活にもいい影響が出るように頑張っております。
こないだも、おでんをやってみたり。珍しい野菜を茹でて食べてみたらおいしかったり。
あと最近は、焼き魚に挑戦して、どんな風に焼けてるのかな、と見ながら焼いてみたり。
それに対してワインが合うのかな、と思ったらやっぱり合わなくて。ワンカップが一番合いました。


【桜庭】
今年はびっくりするような一年でしたが、振り返ってみると、これはこれでよかったのかなと思っています。
「祈りの旅を作る」これが今年のテーマでした。
今年の1月3日に熊野古道に行きました。一昨日、別のルートで2度目の熊野古道へ行ってきました。熊野に始まり、熊野に終わった一年でした。
まぁあそこは蘇りの地とも言われていて。昔の偉い人たちが、自分の犯した罪・穢(けが)れをそこで許してもらうために、京都から熊野まで、船と歩きで何日もかけて行って、本宮さんにお参りをし、許されて帰っていくという巡礼をされていました。
私も一昨日は同じような気持ちで、来年に期待をしたいな、と思って行ってまいりました。

世界遺産に登録されている二つの「祈りの道」のひとつが熊野古道で(もう一つはスペインのカミーノ・デ・サンティアゴ)、世界中から観光客が来ていました。その理由はわからなかったのですが、ただ、何かしら私の中で目の見えないものにすがっていかなければこの状況に関してはどうしようもないな、という思いで、何かにとりつかれたようにあそこに行ってきました。
結果的に気分が清々しくなって、よかったです。

去年まではずっとツアーに追われていて、とにかくやりきることにだけ主眼をおいていました。
今年はこんなに時間もできて、少し落ち着いてから、みんなで研修したり、新しいツアーを開発していく時間が取れるようになりました。通訳さんたちにも自己負担してもらいつつ、勉強会を重ねています。実は昨日も比良山、1000mの山に登ってきました。良い勉強になり、好評です。
実際ツアーを作るには、すごい時間がかかるし、リサーチもたくさん必要なので、これまで、初期に作ったものを改善改善しながら売っていました。
最初のころは仕方なく、だったんですけれども、今となっては、これはチャンスだと思って、こういうことに時間を費やしています。

インバウンド界隈の業界の流れとして、しばらくインバウンドは帰ってこない、いつ戻ってくるかわからない、ということがわかっているので、予算を使わない傾向にあります。
流行りのワーケーション、マイクロツーリズムに走る流れがあります。

ワーケーションのお客さんとインバウンドのお客さんとは全然違うので、そんなに簡単に鞍替えするということはできないですね。
私達もそうしたほうがいいんじゃないか、とよく言われたんですけれども、それはマーケットをわかっていない人の発言だな、と思います。
それに、うちの強みが全くそこでは活かせないというのもある。今ここで日本人のお客さんにシフトしていくとなると、たぶん私は絶対に勝てないから。そうこうしていくうちにインバウンドが戻ってきたら、もうそこで勝負はついてしまうと思って。
これは本当にやせ我慢だけども、一生懸命、来ることを信じて。そこは祈りの部分で。帰ってきてくださるということを信じて、今は帰ってきた時にひとつでもふたつでも頭が出ていられるような状態にしなければいけないと思っています。

いろんなセミナーなんかも受けました。
「やっぱりインバウンドは、国策でやっている。日本の人口が減少してくるから、外から人を入れて外貨を稼いでいかないと、経済が停滞する。で、それはやっぱり外から入れていく努力をしなければならないって、国策で決めたにも関わらず、一旦こうやって病気が蔓延して止まってしまったら、それがどこかへ行ってしまうって、それはそもそも策じゃないだろうと。これはやるって決めたんだったら、病気はあるけれども、いつか収まる、もしくは検査体制を整える。元気な人を入れる分には何の問題もない。病気の人が紛れて入ってくるから怖いわけで。だったら元気な人が入ってくることを前提に、さらに日本がよそのアジアの国に比べて魅力的に映るような努力をしていかなければいけない、それが今がチャンスのはずなのに、ワーケーション・、マイクロツーリズムに走るということ自体が、策というものに関するプライドがない」
私はその方の意見にものすごく賛成です。これでいこう、ということで戦略を立てたのであれば、やっていくしかないだろうと。一旦こういうことがあったとしても、どの国も今同じ状況だから、次の中でワンステップ上に行くためにどうしたらいいのかを考えようという風に行くべきだろうな、と思っています。

いつまで自分の体力が持つのかということがありますが、幸い家族がいて、今の生活にたちまち困ることはないので、あとは通訳さんと農家さんとの関係を途切れさせないことに努めています。

些細な例ですが、農家さんに対しては、持続化給付金や、大津市の給付金などの申請のお手伝いをしてあげて、とても喜んでくださって、お礼にお米をいただいた。そういうバーター(物々交換)な取引って、結構大事だと思っています。一旦貨幣でもらうというのはありがたいんですけれども、結局買うのはお米だったり日用品だったりするので、こういうバーターな取引ができるというのは地域の中で生き残っていく中では大事だなと。
通訳さんたちには今たちまちお支払できるような状況にはありませんが、昨日の登山もそうですし、漁業体験もしたり、地域の中で、うちの近所小野妹子の出生の地ですので、そういうところをもっと地元のガイドさんに案内してもらって、もう少し歴史の深堀りをしたりだとか、楽しい機会を提供しています。そういう意味で、ツールドラックに所属していると面白いことがあるな、と思ってもらえるような努力を一生懸命しているところです。

ただこの4月が、期待していたとおりの回復状況にはない。今のところ、予約が埋まってはいるんですけれども、どの段階でまたキャンセルが入ってくるのかな、というのをちょっとドキドキしながら見守っている状況です。
それはこの熊野の神様の御利益を信じて行くしかないかな、と思っております。


【緑山】
ありがとうございます。桜庭さんの話は、一日かけても結論が出ない話ですね。

【蒼天先生】
桜庭さん、まだぐらいついてるわ。結局ね、通訳の方とか農家の方は、あなたの人間像を見て判断してはると思う。だから何があってもドンと構えていることが今あなたにとって一番大事。
いろいろと勉強することも大事やけれども、違うことに耳を傾ける姿勢は必要ではない。

僕が桜庭さんの立場なら、ツアーを再開したときには、今までの単価の3倍の単価で受注する内容を提案する。考える時間いっぱいあるんやからね。楽しいし、面白いし、力が入る。
海外からのお客さんの旅行費用からしたら、桜庭さんのツアーに払う金額はほんのわずかなもの。だから3倍にしたところで、目立たない。しかし決定的にね、前と違う!という。
リピートの人が来られたときに、「えー!この前来た時となんでこんな違うの?!」と驚いてもらえるような内容。
そういう意味では、比良山に登ったというのはいいことやと思うわ。やっぱり観光というのは、自分が体験したことを提案するのが大事なことだと思うから。今まで客観的に見ていたものが、実際に自分で足を運ぶことで、新しい発見があったりする。
そういうのが、次回また来てもらう人に対する提案、あるいは業界の他社・競合との違いになってくるし、3倍に単価を引き上げる根拠になってくるはず。
通訳の方々と、そういう体験と、その価値を共有することもできる。

【桜庭】
そうですね。今そういうことを研修として、やっています。
「漁師さんの船に乗るよ、来たい?」って聞いたら、みんな参加費が発生しても、参加してくれます。いつもなら、研修拘束時間として、報酬をお支払いして実施していたのですが、今はそれができない。それでもみんな来てくれる。
みんなで漁師さんの話を聞きながら、こういう体験はできないか?とかいろいろ探る。
山もしんどいけど、とりあえず登って、なんか考えよう、みたいな。

【蒼天先生】
強制したらあかんけれども、みんなが自発的にやりたいと言うのであれば、それはいいチャンス。そういう機会を増やしていって自分たちの仲間の意思を固めていくというか。そういう取り組みを今のうちに大いにやっておくべき。
インバウンドの復活は遅いほうがいいくらいに思って、今それを考える時間に当てたらいいと思うわ。
早く復活しないかな、とかそういうことを考えるのはやめた方がいい。ほかのことに目が行ったりするから。

【桜庭】
みんなが財産なので、ここが離れちゃうとな…。
自分はこう行きたいんですけれどもね。
心を固めているつもりなんですけれども、ここを離さないためにどうしたらいいんだろうとなると、
どうしても自信がなくなってくる、というのがあって…。

 

人の心は移ろいやすくて、自分にそれを繋ぎとめる力があるのだろうかという自問自答は、果てしなく続いていく。その感じ、ものすごく共感します。
まずは自分を信じることしかないのですが、もうそこが一番ぐらぐらしやすくて、そうなると、人がどうこうよりも、自分に自信がなくなってしまう。
他者が関わる仕事のことになると、どうしようもなく堂々巡り的なループに陥る気持ち、めちゃくちゃわかります。
そして、それが他人のことになると、「大丈夫だよ」とか思ってあげられるのですが、自分のことになると、「いやそんなことはない」って思っちゃう。人間の弱さを実感する。
「あんたも人のことかい」って言われると返す言葉がないのですが、私は桜庭さんなら大丈夫って思っています。どうかご自分を信じ抜いてほしいとめちゃくちゃ思います。
蒼天先生もおっしゃるように、信念をもって向かい風に顔を向ける姿は、人の心をつかむものだと信じております。


【菖蒲】
質問です。川口さんが企画・コーディネートする旅は、エリアがかなり限定されているんですかね? どのエリアですか?

【桜庭】
私が大津市の会社なので、大津市と隣接している市町村しかだめなんですよ。京都もいいんですけれども、もちろん京都は強敵がいっぱいいるので…。高島市とか甲賀市とか、大津市の隣りにあるところだけです。

【蒼天先生】
だから効果あるんですよ。京都やったら効果ないから。

【桜庭】
そうですね、多分勝てないので…。田舎でやって、これで正解だったなと。

【菖蒲】
桜庭さんが「救いの旅」とされている、「救いの旅」とはどんな旅?

【桜庭】
旅の目的は、もちろん楽しい時間を過ごしたくて来るのが一番だと思うんですけれども、その中で結構多いなと気づいたことがあります。日本・アジアに対して、スピリチュアルな側面を求めている方が割と多くいらっしゃるのです。
お客様はいわゆる富裕層的な方が多くて。経営者や学校の先生であったり弁護士さんであったりします。
自分たちはもちろん頑張って勉強したりしてその地位にきたんだけれども、どうしようもない、コントロールできないことが世の中にいっぱいあって、ある程度のところまで来ると、もう目に見えないところに頼っていくしかないと。そういう話をされることがあります。
多分それが私たちで言う神仏なんだろうなと。やっぱり欧米の方でも同じように考えてらっしゃるんだなと。

「神仏」、「仏」は宗教チックですけれども、「神」は、日本の神道って「nature(自然)」じゃないですか。そういうところって入っていきやすくって。
神社なんかでお話をすると、スピリチュアリティみたいなものに対して、神話性を感じてくださるというか。
アメリカ人だったら、ネイティブの信仰みたいなものよ、とか。
そういうところに、わずかながらでも心の救いを感じていただいて、そこに共通点を見出していただきたい。我々は今いい時代を生きてるんだけれども、目に見えないものを敬っていかなければいけないってことを共通の認識にしたいな、っていうことを考えたのも一つ。

あとは、何かしら心に傷を負ってこられる方もいらっしゃって。
例えば家庭がうまくいかなかったとか、大切な人が亡くなっただとか、そういうようなことを抱えて来られた時に、うちのツアーにきて、農家さんの体験をしたり、地元のおじいちゃんおばあちゃんの話なんかを聞いているうちに、癒やされたり、悲しみを言葉に出した時って少し楽になるというのかな。
そういう瞬間をまさか日本に来てここで持てるとは思わなかった、という場面を、うちの通訳さんが作っているんですよね。
そこで少しでも救われていただけると、私たちも、実は体験だけを提供したいのではなくって、そういう心の苦しみを少しでも取り除くような場面が提供できたら、もうこれは「beyond expectations」、期待を超えたものが提供された、ということで。
私たちの目的はそこに置きたいなと。

【蒼天先生】
それまで言うたら、プライスは10倍でもいける。そこを狙うべきやと思うな。
また、がんばったらできるやろ。

【桜庭】
うちの通訳さんはみんなそういうマインドを持ってらっしゃるので、私が逆に教えてもらわないといけないことのほうが多いんですよね。ありがたいんですけれどもね。
それで私が自信がなくなっちゃうんですけれども。みんなが頑張っている中で、私が大丈夫かなって…。

【蒼天先生】
経営者は顔に出したらあかんで。

【桜庭】
そうですね…。それも言われます。
「川口さんの会社だから、あなたがしっかりしないとダメなのよ」とか。みんな歳上なので…。

【黄金】
反対の意見いいですか。
僕は、経営者は強くなければいけない、ずっとそう思ってやってきたんやけど、やっぱり社長も同じ人間なんやから、弱いところがあるのは当然。
桜庭さんが弱ってる弱ってるっていう話があるけれども、僕は桜庭さんの人間性が見えてよかったな、と思う。
理想通りのビジネスができなくなったり、それができない環境になってくると苦しくなってくる。自分がもっとしっかりしなきゃと思うと、余計自分にプレッシャーがかかって、体が動かんくなる。それがまた表情に出る。人間やから、絶対出すな、と言われたって出ますよ、そんなん。ふっとしたところでね。だから、もっと弱いというか、ごめん助けて、ということが言えないとほんまは経営者はあかんのちゃうかな、と。
そうじゃないと、最後の最後ピーンと張ったやつがプチっとと切れたら鬱になっちゃうかもわからない。
経営者としての覚悟は大事だけれど、最近、僕は弱いところを見せないとダメやろうな、と思っています。桜庭さんは、会社立ち上げてまだそんな時間経ってへんのやし、桜庭さんが頑張ってるのはみんな知ってると思うから、僕はあえて弱いところをだしたほうがいいんちゃうかな、と思う。
もう1つは、「私はこの線だけは変えないで行きたい」っていうね。他の人で「ちょっと違う線行ってもええんちゃうかな」という人もいらっしゃったけど。
腹の中では変えへんでもいいんやけど、やっぱり柔軟な考え方は持っておくべきかな、って。
というのは、コロナで価値観が変わった。
桜庭さんが最初に起業したときはその考え方は、芯にあるものは変わらへんけど、コロナで価値観変わった世の中で、いろんなものが変化しているのに自分だけはこれだけはというものは残してもかまへんけども、やっぱり柔らかい頭を持たないと、凝り固まってしまうと、耳に入らなくなってしまう。すべてを排除してしまうのは、それはちょっと違うんちゃうかな、と最近思ってて。

僕は経営者は強くないといけない、強くないといけないけどやっぱり人間やし。
トップが面白くないと思う仕事はやっちゃダメやと思う。やっぱり桜庭さんがやってて楽しいよねこの仕事っていうことをやってほしい。起業したときの思い出とか、初心とか、すごいワクワクしたことを思い出したりして。
コロナが来たから大変なんやけど、どうしようどうしようじゃなくて、じゃあどうする? ていう風に考えないと。みんなでね。
山登ったりとか、熊野の方に行くとか、全然OK。僕もスピリチュアルな面はすごく意識する方やし大事だと思う。
やっぱり「自分を許す」というか、やっぱり弱いところを見せたり、お金のことを話したり、正直に気持ちを吐露するところも必要じゃないかな、って。私がやらなきゃ私がやらなきゃと思ってるのは、みんな感じてると思うから、今はみんなで力を合わせていかないといけないところだから。
「弱さを見せる強さ」というのも必要ちゃうかな。頑張ってる感がめちゃくちゃあるから、応援してあげたいと思うんやけど、たぶんそれって一緒にやってるみなさんも思ってるんちゃうかな、と僕は思うんやけどね。

桜庭さんは理路整然と、ビジネス的にきちっと組み立てて…人はこう動かして…ってやると思うんやけど、とどのつまり、人を動かすって、数字では動かないし。
やっぱり背中でっていうか、一生懸命やってたら見てはると思うんで。

いま一番必要なのは自信やと思いますわ。
「私はできるわ」「絶対やるで」という気持ちをね、持つのが一番大事なことであって、難しいこと考えんでいいんちゃうかな、と思ったり。

【蒼天先生】
ひとつだけ。
会社は歴史があるし、黄金さんの場合はすでに道がある。今まで歩んできた長い道がね。
桜庭さんの場合は、これから道を作るというね。そこの部分が決定的に違うところで。
道がある人に対しては黄金さんが正解だと思う。もっと早く気付いて欲しかったけど(笑)。
やっと言うてくれて僕は嬉しんやけど(笑)。
桜庭さんの場合は、これから道を作る方やから。作る時は、先頭に立つ人間が必要やから。
自分のリーダーシップが一番求められている時やから。だから他を見なくてもいいよ、という根拠はそこにある。

今はとにかく、結論は10倍やな。
それを目指そうよ。そこまでいったら10倍いける。
「祈り」なんて、それ誰も真似できひんもん。ええでー! それええわ!

【桜庭】
ありがとうございます。
ちょっと頑張ってみます。
ムーンショット、はからずもそこで実現できるように…。単価10倍…(笑)。

                                              
休憩 ~15:30

 

2020年の総括(5分発表5分質問) 後半

【墨田】
最初、私の今年の短冊は「安心の追求」でした。後半になって、「信管に当たるまで掘る」を掲げました。

それをどのくらい貫いたか?
「安心の追求」については、会社全体でどう取り組めたかは別にしても、自身の仕事上の取り組みについては追求できた。
お客さんに、どう安心してもらうのか。安心って何なのか? ということをずっと思って、お客さんの立場に立って、それを行動に置き換えたらどうなるか、ということを実践してきました。
1件1件の案件に対して、今年は特に、1個1個大事にしてきました。そして、ひとりひとりのお客さんに喜んでいただいたという実感はあります。

自身はムラがあるというところで、できないときもあったので、そういうバイオリズムのときがあるな、とぼんやりと思いながらやってきたな、というのを思いました
年初の決意、「安心の追求」は、貫いています。
自分のスキルアップとか、もっとこうしたほうがよりお客さんが安心するだろうとか、帳票を作ったりとか、こういうふうにしようという流れを文字で書いたり、次の仕事でレベルアップして、ものに書いて実践をしていくようにしています

もう一つの「信管に当たるまで掘る」ということについては、日記を書くというところからはじめました。今も続けていて、一ヶ月後にお見せしたような、どんなことを書いたのかというキーワードを拾うような紙というのも、3枚目ができて、皆さんに配れるように用意はしています。
自分の決断的な部分、考え方的な部分、日常じゃない部分、この先とかを考える時間が取れてません。生ゴミの部分ばかりが溜まってきて、発酵している・・・というところです。
3ヶ月ぐらい書いてきた日記を、自分の中でも気持ちの上下があったり、1ヶ月ぐらいの波、上がり下がり、なんでそうなったんかというのがなんとなくわかるようになってきた。
日記は、例会の議事録を見ているような気持ちで、こういうことやったんやな、と振り返るいい材料になっている。
まだまだ信管には程遠いなというところだが、まずは自分を冷静に振り返ったり、向き合う時間ができているのはいいと思っています。

【菖蒲】
墨田さんは安定した考え方で、突っ込むところがなかった。

【白石】
墨田さんの謙虚な姿勢が色んな所に出ている。謙虚な姿勢の答えが出ていて、90点から100点の答えがでているけど、仕事=商売なんで、少し厚かましい、それは墨田さんあかんで~、みたいな意見をたまに聞きたいですね。

【蒼天先生】
無謀なこと言わんと信管までいかへんで。
さっき話したことは90点~100点、でも来年はね、話したら0点から100点までばらつきの出る話をしてほしい。ときには「何をしょうもないことを!」とか「え!なるほど!」ってね。そのブレがないと、信管まで到達しないんじゃないかなと。

【蒼天先生】
水島さんぐらいのブレ幅がほしいんです(周り 大笑)

【蒼天先生】
これからはそういう時代ですわ。

【桜庭】
どういう時代ですか?全然わからない(笑)

【蒼天先生】
あるときはゼロで、ある時は100点、そういうブレる時代だということ。

【桜庭】
ムラとブレはちがう?

【蒼天先生】
ムラは対外的。相手に対する働きかけのこと。あるときは機嫌がよくて仕事がいいけど、あるときは全然だめとか。信頼性がなくなる、そういうムラがあると駄目。

と言いながら発言をひっくり返すけど、墨田さん、ムラを作ろうか!
一般論はムラをなくそうかというところだけど、あなたはもっと振り子の振り幅を大きく揺らすこと。いいところでぶりっこしている。それがいいところでもあるんだけど。

 

どっちやねん。アメとムチ的な? みんな墨田さんに何を求めてる?
蒼天先生から「ぶりっこ」という単語が出てきたことも衝撃でしたが、機嫌の悪い凶暴な墨田さん、見たいような見たくないような…ってどっちやねん。

ご本人は、「自身にはムラがある」とおっしゃっています。
ということは、我々の知らないところで、「クレイジー墨田」が暴れている場面があるのかも。と楽しく妄想したりして。


【桜庭】
それって、本人が努力してそうなれるものでもないと思うんですけど。外の力が加わらないと。

【蒼天先生】
だからここでみんなに言われることが外の力ですよ。
本人がそういう意識で、一つのテーマを作ってそれに対して今日はどうだったかということを日記に書いたり。

【白石】
絶対否定されるようなテーマを書いてといわれたら、墨田さんは書けないと思う。
いつもよりもっと悩むと思う。

【黄金】
思考回路が決まってるんちゃう? 最終まとめよう、となっているのでは。

【蒼天先生】
彼がそうまとめようとしているわけではなくて、それが彼の人柄。それがいいところであって、特徴なんだけど、日々の生活、いろんな側面がある。その側面をめちゃくちゃにする。土俵があって、真ん中で小さく相撲を取るか、大きく使って相撲をとるか。

【白石】
ここの中に墨田工務店がよくなる可能性もあると思う。物を売ったり技術を売ったりという安定感はお客さんに対してはいいことなんでしょうけど、否定的なことを言われるような考え方もありなのでは

【蒼天先生】
アイスホッケーから見つけてほしいな。

【白石】
氷上の格闘技でしょう? 藤田さんからは格闘技性を感じない。

【桜庭】
キーパーという感じですよね(笑)

【墨田】
僕フォワードですけど…。

【蒼天先生】
そこで見つけようや。アイスホッケーの日記を書きましょう。スポーツ選手ってすぐメモするやんか。今日はこんな課題があったとか。
日本シリーズ、丸選手が三振して、ベンチに座ってすぐメモを取っていた。これが上まで行けるかいけないかの違い。それと一緒。帰りの電車でメモ取りましょうや。

【桜庭】
星野リゾートの社長もアイスホッケーやってたんですよね。

【墨田】
(最後意見を求められて)
また一週間ぐらい、ブレとか振れ幅とかめちゃくちゃ考えるんだろうな、と思っています(笑)。


【銀河】
今年の目標は、「それは自由でやさしいか?」
コロナでお休みしたときに、自分自身と向き合う時間が多くなっていろんなことを考えました。
本当は仕事のことを考えたいはずだったのですが、どうしても仕事のことに頭がいかない、たぶん今、収縮している時期かなと。いつも自分と人のことを考えてしまう。
高校を出て大学に行かずに就職した子がいて、その子が仕事場でつまづき、心が病む。どうしてもその子のことが気になる。その子の親も知っているが、親御さんは子供が怠けていると思ってしまう。そんなことが気になってしまう。自分の興味関心が仕事に向きにくい。仕事をさぼっているわけではなく、正直なこころになると、生きていくという形のないことを考えてしまう1年だったな、と思う。
中学生の前で話す機会があった時に、めったにない機会だからと、思いっきり、自分が中学生だった時に大人から言って欲しかった言葉を伝えました。「今分からへんと思うけど、大人になったらわかるから、それノートにとっといて、絶対!」って(笑)。そういうことに情熱を持ってしまう。良いように言うと、人間臭いパン屋になってきたのかな。
ただ自分がどうありたいのかどうしたいのかもうわからなくなってきています。自分と向き合いすぎたのかなとか、本とか読みすぎて頭でっかちになってるんかなとか、そんなふうに感じています。
でもそういう人とのふれあいの場面に遭遇すると心が開かれるのを感じます。
生のお花って力がある。テレビでやってたんですけど、不快な気持ちを静めたりとか、前向きになれる物質が花から出ている。見えるところに生きた花を置いておくとそれだけで安らぐというのが数値で出ているというので、さっきの心病んでるその子に大きな花をあげたら号泣して。泣くっていうことは、感情が出せてるということで、自分もそういう場面に立ち会えてよかったなって思いました。全然仕事に関係ないことで何してるんやろうなって。
中途半端で総括にならないんですけど、いまちょっと頭でっかちで行動がこんなふうになっている、というところです。

【水島】
救いをもたらせるパン屋さん、なんか、人を導いたり教えたりすることがすごくお上手そうだと思うので、そういうところを自分の良さとして何か形にできたらいいんじゃないかと思うのですが、そんな方向性は考えられないですか?
パン教室で救われる、とか(笑)。感謝してはる人めちゃくちゃ多そうですけどね。

【桜庭】
年初におっしゃっていたことをみましたけど、その通りの状況になっていっているのではないかと思いますけどね。なかなか今そのおっしゃっていた通り、人と触れ合う機会が少なくなってはいるものの、そこからほんとの自分を見つけていくことを目標にと書いてあったので、そういう方向にブレずに行っているような、気がします。
なんかでも、こう、食べて「は~~」って涙するようなパンがいつかできるとかっこいいなとか勝手に思ったりもしますけど。いつかできそうな気がします。

【蒼天先生】
どんどん、まだまだ頭でっかちになってください。

【銀河】
へ~~~!

【蒼天先生】
アンバランスがみんなに見える方がおもしろいから。アンバランスな人間が頭どんどん大きくなっていってもね、上手にそれをコントロールする能力を持っているから、心配せんでも。そういうプロセスを楽しんだらええねん。思いがけない何かに形にまとまるかもしれない。

【銀河】
どんどん、パンから離れていくんかな、っていう感じになって。
あ、でも、やりますよ(パンは)。

【蒼天先生】
好きなことやからやったらええやん、パンは。パン焼くのが嫌いになったらやめたらええと思う。好きな限りはやったらええ。睡眠時間削ってもパン焼きたいんでしょ?

【銀河】
そうですね(笑)

【水島】
パンに般若心経を書いて…(会場爆笑)。

【蒼天先生】
そんなパンよう食べんわ

【黄金】
僕思うねんけど、どっちかとかね、こっちのウェイトが大きいとか小さいとかじゃなくて、幅が広い、人間ってこう、仕事がこれぐらいでこっちはこれぐらいでって、一瞬思うかもしれんけど、それは掛ける時間で測るのか、どこで測るのかって難しい。
自然の形で、パン作りたい‼ って気持ちでやってきて、集中してきて、今はちょっとこっち行ってるけど、またどこかで「あ~、やっぱり私パンやな~」っていうタイミングがくるってしまう。
いろんな人にやさしい人やから、そういうときはそういうときで自分のできることやってあげる、ただ、どっかでたぶんね、絶対パン辞められへんと思うから、自然の大きな流れの中で、泳いで行ったらええんちゃうかな。決めない、っていうか。気がついたら、パンばっかりやってるわ、ってなるかもしれないし。
これをしちゃだめとか、あかん、っていうことも考えなくていいんちゃうかな。振り子のイメージで、また戻る、そういうのもありちゃうかな。
あくまで自然の流れかな~って思う。

【蒼天先生】
銀河さんは、ものすごく「自由」な人やから。だから、自由奔放にやったらええって思う。

【銀河】
家族5人のうち3人耳が悪くなってきたんですよ。ボイストレーニング行ったらどうかと思ってます。歌う方じゃなくて、プレゼンテーションとかする方で、活舌が良くなったら聞き取りやすいかなと。

【蒼天先生】
高齢者で耳が遠くなるのは危険信号やで。認知が始まるから。知人は数年前から耳が悪くなって補聴器着けてたんやけど、あっという間に認知症になった。

【銀河】
昭和8年と昭和12年ですね

【蒼天先生】
昭和8年いうたら…まだ87(歳)か…(まだ! 会場爆笑)

 

ありがたいお言葉、やさしいお言葉をたくさんいただいておりまして、感謝です。
改めて議事録として読ませていただくと、例会当日とはまた違う、深い気持ちになっております。
「ひとりだけど、孤独じゃない」
「短期決戦は、ひとりで行け。長期決戦は、みんなで行け」(キングコング西野亮廣)
そんな言葉を思い出します。

 

【菖蒲】
2020年冒頭は、「愛」というひとつの大きなキーワードがあって、それから派生させて「愛のある暮らしをこの手から」という風にさせていただきました。
実はコロナも関係していると思うんですが、自分を見つめ直すこともできたし、自分と母とそれから犬との関係を見つめ直すというか、まあいわば家族との関係を見直すと。そういう時間は自分のこれまで生きてきた中でじっくりと見直したことなんかなかったなと。
この時間があったことはすごくよかった、と思っています。

↓ここから先、お母様との関わりについてのお話は、菖蒲さんご自身が手を加えてくださった文章を掲載します。(「なう1月号」の記事にさせていただきました)

自分で『愛』が大切と言いながら普段から口にしていないし『愛』を口にするには照れがあるというか、私自身が腑に落ちていなくてしっくり来てなかったんですね。
でも、面白いもので、『愛』という言葉を頻繁に口にしていたら、いろんな『愛』に触れる機会が生まれました。たとえば『愛にあふれる家族との出会い』とかね。
そして、私の行動にも、大きな変化が生まれたんです。

うちの母は89歳です。
認知症を発症して、5年がたちました。後期ですね。耳もかなり遠くて、コミュニケーションは一方通行。突然怒りだしたりね、いろいろあります。

夜中に起きて、『私はここを出てどこに行こうかね』と、私を起こしに来るのです。
前だったら、母の話を聴いて、なだめて、しばらくしたら何とか眠ってくれてたのです。
しかし、一ヶ月も経たぬうちに毎晩、起こしにくるようになり、だんだんそういう対応をしても、母は眠りについてにくれなくなりました。
ある日、困った、どうしようかと思ってですね、ふと母を抱きしめたんですよ。抱きしめて、手のひらで背中をなぜて、『ここでずっと一緒やよ。大好きだよ』と。すると何も言わなくなって、静かに眠ったんです。
何度かこういうことを繰り返していく中で、母は、幼いときにしてもらいたかったことを、してもらえずに育ったんだなと気づいたんです。
たくさんの兄弟姉妹の真ん中で、実の母を幼い頃に亡くして、続いて父も亡くして、親のぬくもりを知らずに育った母、残念ながら仕事に明け暮れる夫(私の父、59歳没)にも甘えられず、寂しい気持ちを抱えたまま生きてきたんだなと。

そして、まさか私が母を抱きしめるなんて、あり得ないことだった(私も母に抱きしめられた記憶がないから)のに、全く気負うことなく、すっと抱きしめられた、というのが、私は自分の中で大きな変化だなと思っています。

その前段として、こんなことがあるんですよ。今年3月頃、飼ってる犬が白内障で失明し、耳も聞こえなくなって、介護犬になったんです。出張に行くのに、預け先がなくて、犬を抱えて出張に行くこともあって、大変でした。
そのなかで、ぬくもりのあるものを抱っこしているっていうのはね、ぬくもりの大切さみたいなものを感じさせてくれたんです。
私は子供を産んでいませんので、過去、お子さんをお持ちのお母さんのご苦労とか、大変さとか、イメージとして連想ができてなかったと思います。
でも、犬を抱きしめて守っていくことで、それに近い感覚になれたかなとか思って。
それが前段としてあって、ぬくもりの大切さを実感していたから、自然にできたのかもしれないですね。
おっと、いい言葉が出てきました。『愛を抱きしめる』みたいなね。
自然とそういうふうになってきたことが、自分で嬉しくて」

↑以上です


仕事とは直接関係ないようですが、あるスピリチュアルな方が私に向かって、「あなた、一匹狼じゃありません。一頭のライオンです」って言いました。「あなた、そのままライオンのままどこにも属さず生きていってください」って言われて…。私はいろいろプロジェクト立ち上げていますが、上手くいきだしたらすっといなくなる、興味がなくなるんです。例えばアートにかかわる事業があっても、結果として、私たちが生きていく環境の中にアートがあふれればいいと、それは子供の教育においてもとても大事だと思っているから、それの一端として、させていただいているだけで、私の仕事の中のひとつであるという位置づけなので、すごく自分中心にものを申すと、本当の本音を言うとですね、私自身の興味というのはどんどん次に前に行かないと気が済まないというところです。

立ち向かうとき、乗り越えないといけない、というときに奮い立つタイプなので、そういうチームをつくりますが、そのチームのリーダーをずっとやろうとはさらさら思っていない性分なので、安定というものは私の人生においてはないんですが、私はこれで行こうと思うことができるようになりました。
でもそれは、一番根幹にある自分自身の問題に目を向けずに来た、コロナビフォーアフターでいくと、以前は、この会に来させていただいて蒼天先生との出会いからいろんな流れの中でヒントはたくさんあったし気づいてはいたけれど、点が続いていたんだなと。で、今年になって、コロナのこの時期にやっとなんか私の中に核になるものができたなっていう感じを持っています。

自分が思う「愛」というものがどんなふうに来年に展開できていくのか、私自身も楽しみなんです。

いろんなことを言われているのを聞いていなかったのか、ある方から言われたのは、「菖蒲さん、『好き嫌い』と『良い悪い』は違うんですよ」ということ。
そりゃそうでしょう?といったんですけど「好き嫌い」でいけ、と言われたんです。先生がいつもおっしゃるように、好きなことをやれっていうのは、本当にそうだなって思って、私は社会の中で、けっこう自治体とかそういうところで、正しいとか正しくないという基準があって、公共のものっていうのは良い悪いで判断することの方が多いから、その職業上の感覚が自分自身の中にあって、プライベートも仕事も一緒くたになってしまったのかなっていう気がしています。

私がわかったのは、頭の中だけでなくて、もうこのまま私自身を生きなくてはいけない。好き嫌いでどしどしやっていく、今そういう心境でここに立っています。
こんなところでございます。

【銀河】
お母さんのとのお話がとっても感動的でした。
「抱きしめる」、そういうのって、マニュアルにあったりとか、本にあったりとか、そういうことが介護の世界には技術的な話としてありがちだと思うんですけど、でもそうじゃなくて、すっと出たっていうね、なんかすごいな~って。

【菖蒲】
自分でもすごいなって思いました(笑)。まさかこの私が、って。密はいいなって思いました(笑)。
本来の自分って何だろうって考えましたし、20年30年前の血気盛んにやっていた時の自分と対比させてみたときにどうなのかとか考えて、過去は過去で過ぎ去ったものに興味はなかったけど、あまり言ってること変わっていないなって感じで、そのことをずっと貫いてきたんだなっていうのは思いましたし、私はたぶんですね、来年からものすごく活動すると思います。なんか、もう本来の自分に戻りつつあるって確信してるんで、まあ、みなさん、忙しくなるんですけど、よろしくお願いします。

【蒼天先生】
「二つ感じたことがあるんですが、菖蒲さん、あなたのパイオニア精神ですよ。パイオニアですよ。それで生きる方ですわ。既存のものに興味はない。どんどん新しいもの、未知のものに向かっていく、それが一番似合った生き方。それで強いんですよ。だからどんどん捨てていかれたらいいと思うし、「愛」がいいですな。

もうひとつ、お母さん、幸せですわ。なぜかというと、僕も抱きしめてやればよかったと思うけれど、思いつかなかった。


【菖蒲】
日本ではなんかそういう習慣もないし、ハグするというのもないしね。

【蒼天先生】
今の話を聞いていて、いや~、抱きしめてやったら喜んだやろな~って、そういう思いでした。

【菖蒲】
口でいろいろ言っても駄目ですし、何かしてあげられるとしたら、祈ることと抱きしめることぐらいしかないかな、って思いました。そういう心境ですね。

【蒼天先生】
私も経験あるんですが、親子の関係ってみんな違うんですよ。だから一般論で議論するなんていうのはナンセンスですよ。男としては限界というか、しゃあないなっていう感じを持ってしまうけど、もっと踏み込んでやったらよかったって今ものすごく後悔しています。

【菖蒲】
コロナがあって、そういうことを考える時間・機会があったというのはありがたかったですね。ちょうどそのタイミングは良かったなと思います。お母さんもあと何年生きられるかわかりませんけど、間に合った、みたいな感じですね。

【白石】
難しいですよね。僕は愛とかうんぬんとか、よこしまな心の愛が多いですわ。なんでしょう、嫁さんに対して何かねぎらいの言葉が愛だとしたら、自分に突っ込まれたくないところがあるから、ねぎらいの言葉をかける、そういう愛ですね。母親まだ72歳なんですけど、まだ自分の方が弱い立場にいますね。

【蒼天先生】
母親なくしてからね、いや~あれもこれもしてやったらよかったって、いっぱいあるんですよ。だから、いっぱいいろんなことしてあげた方がいいと思います。

【菖蒲】
うちの母、認知症発症するまで、京都に越して来てから、自分でバスに乗って、センターとかに行って卓球とか社交ダンスとかに行ってましたからね。ある時突然その兆候が出だして、そこからですから、もう5年過ぎたんですけど。82歳の母が、70歳ぐらいに見えると言われるほど活動的だったから、だんだん弱っていく親を見ると、こちらの心境の変化もあるのかなって思いますね。

【蒼天先生】
母親と娘の距離と、母親と息子の距離は全然違うんですよ。だから、ぼくは親戚とかが女の子が生まれたと聞いたら喜んであげるんですよ。「男はあかんで」って(笑)。


【水島】
(あまり時間ありませんが、短時間で済ませたい方誰か、との発言に)
じゃ、私が!(会場 笑)

短冊は最初、「覚醒」と書いて、覚醒なんて書くもんじゃないと突っ込まれ、やり直しということで、次に「心躍る生活を送る」ということにしたんですが、それもどうなんやということになりましたが、結局それで行きましょうということにさせてもらいました。

なぜそうしたかと言いますと、仕事もプライベートも自分が楽しんでいかないと、良いものはできないし、そこからの発展性もないよね、ということで、先生のおっしゃるところの茶道的なものをみつけようということで、キャンプをしましょうということを言っていました。

さっきのお母さんの話で、うちの母親も入院というのがありまして、結構やっぱり辛いますね、メンタル的に。

2月に知り合いの方がガンで入院して亡くなったんですが、お見舞いに何度か行っていました。最後もう1回お見舞い行こうかとどうしようかと悩んだんですが、とても忙しかったんですが、やっぱり顔を見たいと思って、その方がブログにアップされていた、それまで撮っておられた写真をフォトフレームにダウンロードして持っていかせていただき、思い出話をさせてもらいました。その2日後ぐらいに亡くなられました。行っておいてよかったと思いました。行ってなかったら後悔していたと思います。

今回の母親のことも、命が危ないところまでではないものの、開頭手術でたいへんドキドキしていて、何かしてあげたいと思ってクッキーを焼いて持っていってあげたりしていました。
手術後もお見舞いに行っていますが、まさかぼくが自分で母親にものを食べさせてあげるなんてことがあるとは思わないですよね。モンブランが食べたいというので買って持っていったんですが、不思議な感覚ですね。今まで、40年前にやってもらっていたことを逆に僕がして返しているとか、まあ、喜んでくれたんでよかったんですが。母親の手を握ったりとか。母親の手を握るなんてここ何十年としていないので、不思議な感覚です。やっぱり自分が後悔しないようにもやっておいたほうがいいんだろうなということを、先生のさっきの話にもありましたが、ちょっと思いまして。
今年はそんな感じで、よく病院に行く1年だったなという感じですね。

心躍らせる生活を送ると言っておきながら結局そういうので振り回されてなかなか心躍るようなことができていないんですが、ちょいちょいキャンプとかは行ったりしながら、実は明後日も行くんですが、冬の中どうなるのかなと思いながら行ってきますが、そんな感じの一年でした。
仕事的にはいろいろお仕事をいただいて、持続化補助金とか先生に怒られる補助金系でホームページをつくりたいんだという方が結構来られて、ありがたいことにいろいろやらせていただいているところです。今はスタッフ全員在宅にしており、コミュニケーションはほぼ電話というかオンラインチャットとか通話とかそういうのでやっていますが、一応それでいけてはいます。
ただ、せっかくオフィス(新しいところに)移ったのになぁ、けっこうきれいにしんやけどなぁ、全然それが活かされないまま放置されているというようなそんな状況ですね。
コミュニケーションはそんな感じでとらえているので今のところ特に問題ないんですが、ちょっとずっとこのままっていうのもあれなんで、どっかのタイミングで(新オフィスに)戻りたいなって思いながら、なかなかそのタイミングが難しくて、スタッフに聞いても「まだですかね~」って、いつになったらいいんやろって、悩んでいるところはあります。
前だったら悩まなくていいことですごい悩んでいるというか、どうしようかなというような判断を迫られることがちょっと増えて、あまり心躍れてないなというのがあります。

製作していてあまり楽しくないみたいな話を前にしたと思うんですが、結局チェックばかりが仕事になってくるんで、あらさがしをしてここ間違ってるよ、直して、みたいな仕事ばっかりになってくるんですよね。それがなんかどうなんやろなとずっと思いながらやっていたんですが、こないだ仕事の中で写真撮影をカメラマンにお願いしたんですね。カメラの人とビデオの人と二人に来ていただいて、写真撮影をしてもらったんです。そのときにぼくが一応こういうのでやってくださいねっていうリストとか指示書とか絵コンテとかを作って渡したんですが、その二人がほんとにカメラが好きなんですよ。撮るのも好きだし、自分で映像をつくるのも好きっていうのでやってる人たちなんですよね。なので、僕が描いた絵コンテ以上のことをやってくれるんです。「ちょっとここからドローン飛ばしましょうよ」みたいな、「あ、これいいですよね」とか「あ、もう一回このカットから」「今度はもうちょっと横から」何回も頑張ってやってくれるわけです。すごいやっぱプロやなと思いながら、すごい楽しそうなんですよね。いやいややらされているんではなくて、積極的に自分からやってくれるんで、すごいやりやすい、こっちとしてもやりやすいし、思ってた以上のものができあがるっていうので、これがまあ好きでやっている人のプロの仕事なんやなっていうのを間近で見て、すごいなんか刺激を受けたんですね。

そう考えると自分のやっている仕事が、たぶんあんまり考えてなかったんやな、考え方が浅かったんやなっていうのがちょっとあって、そこまで突っ込めてないっていうか、もっともっと深堀りせなあかんかった、信管に当たるまで掘り下げなあかんかったってちょっと思いました。浅いところで表面上のことをやってたんだろうなっていうのがすごいちょっと思ったんです。
母が入院して、後悔しないためにも、もっと掘って好きなことを自信もってバッとやれるというようなことを、これやってるんですよ!ということを自分で見つけないと、みつけるというか掘ほらないといけないな、っていうのを思ったそんなコロナ禍での最近でした。

【蒼天先生】
ひとついい発見があったやん。カメラマンから受けた刺激。それをどう活かすかやね、これから。

【水島】
(その方たち)新しい機材とかでもお金を惜しまないですよね。こんなん買ったんですよ!って子どものように自慢してくれはるんですけど、楽しいですよね。
そういう方に次もお願いしたくなるんで、もう2,3回仕事頼んでるんですけど。

【蒼天先生】
気概の問題やね。本当に好きなんやろうね。話だけ聞いているだけやけど、こだわりというよりも、なんかオーラみたいなものがでてるんちゃうかな。好きなこと一生懸命になってやったらね、どんどんとね、いい仕事ができて、良い人間関係が生まれるし…。
そこの部分がね、来年の課題ちゃうかな?

【水島】
そうですね、間近で見させてもらって、自分に足りていないものを見せつけられたような。お客さんも喜んでいただいて、「あんだけやってくれたら嬉しいよね」って言ってくれるんですよね。

【蒼天先生】
そのことよりも、むしろ、「なぜあそこまでできるのか」、というところにあなた自身の感じることが大事ちゃうかな。
そういう意味ではいい一年になったやんか。その方たちとの出会い。

【桜庭】
キャンプはどうなんですか?

【水島】
キャンプは今ブームだというのもありますけど、一生やれる趣味やろなと思いますね。別に道具を揃えたいとか、高い道具を買いたいというわけではないんですけど。

【白石】
家族構成的には家族で行くようなものではないんですか?

【水島】
家族でも行きます。ソロも行きます。家族はだんだんついて来てくれなくなるので。寒いのイヤとか暑いのイヤとか言いますね。子どもは習い事もあるのでなかなか付き合ってくれないので、ひとりで行かなしゃあないなと。

【蒼天先生】
基本はね、楽しいとかそういうことも大事やけど、前回はこんなとこが楽しかった、今回はこういう新しい発見があったとかね、そういうものを見つけていくというか、そういうステップがなかったら、たぶん、ただ単に楽しんでいるだけ。その辺の仕掛けが必要やろうね。
PDCAでいうとね、Plan(P)なんかどうでもええんや。Do(D)とCheck(C)や。
やってどうなったか。今回こういうテーマでいこうと思ってもその通りに絶対ならへんやろ。ならへんから、実際やったことをどう評価するか、そこから何を生み出すかというのをね、これがチェックやから。
もう今僕、PDCAとは言わへんのや。DCや。プランいらん。アクションもいらん。

【水島】
毎回気づきがあって、「あ、この道具いらんかったな」とか、「あ、ちょっとこうしたらよかったな」とか…。

【蒼天先生】
心の話してんねや!!(会場 爆笑)

 

おっとさすが水島さん、すんなりとは終わりませんね笑笑。谷川を渡る丸太の橋を、絶妙のバランスで渡りつつ、最後の一歩でつるんと滑るやつですね。最高です!

お母様のご病気のこと。水島さんの優しさをたくさん感じるエピソードでした。ご病気はお気の毒だけれども、お母様は水島さんを息子に持って、とてもお幸せだろうと思いました。

そしてカメラマンさんのお話と、水島さんのお気持ちのくだり、私もよい刺激を受けました。そうだ、好きで好きでたまらないことに没入すること。その心意気と行動力、すべて大事なことばかりだと、改めて感じています。勝手ながら、私への刺激にさせていただきます。

 

【菖蒲さん】
私は来年したいと思っているのは、子どものときに父とした思い出があって、「野点」をしたいんです。コーヒーでもお茶でもおうすでも、そこの清水をちっちゃい三脚立ててお湯沸かして、飲むだけですけどね。それが思い出なんです。楽しかった。父が残してくれたセットがあったんですけど、引っ越し引っ越しで無くなってしまったんです。茶箱にセットが入っていて、それを父が背負って、人が通ってる傍でいきなり始める。沢とか歩いたらせせらぎを聞きながらお茶いただいたりとかね。
こどもながらに発見したんですよ。おむすび持っていくでしょ。自分一人でするようになったんですよ。お父さん忙しくなったから。音のないところでご飯を食べるのは食欲がわかないんですよ。せせらぎというか水の流れを聞くと食欲が出るという発見をしました。
聴覚ってすごく関係するんやなと。

 

菖蒲さんの素敵な記憶の引出し、これからもたくさん見せていただきたいです。
誰ももう、体験することができない記憶を追体験するという贅沢。楽しみです。

今回の議事録は、事務局墨田さんと水島さんに、強力な協力、ご尽力をいただきました。
作成において、一番しんどい「文字起こし」をおふたりがご担当くださいました。
私は、それを編集させていただき、「ごめんなさいこんなに楽ちんでいいの~?」という立場におらせていただきました。おかげさまで、文字数は激減し、読みやすくなったのではないかと思います。
「チームでやり遂げた」という感覚がとても嬉しいです。感謝。
「遠くへいくならみんなで行け」に近い感覚です。感謝。

それから、すべての発表、質疑応答について思ったこと。
どれもこれも、本当に面白くまた深く、考えさせられることばかりでした。
「成長したいと思っている異業種の集まり」の強みを感じました。自分が所属する業界ではないから、お互いに本音に近い部分が言えるのかもしれないと思いました。

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