読むドラマ(議事録)

相手を知ることは、自分を知ること。
年齢も業種も異なる経営者たちが、月に一度つどう目的はただ一つ。
決して一人ではたどり着けない月面「本当の自分」に降り立つため。
これはそんな経営者たちのリアルなやり取りから生まれたドラマ(議事録)です。
(禁:無断転載)

 第144回 百年企業研究会内容(2021/2/18)

蒼天先生より、議事録のことに触れていただきました。

議事録ありがとうございました。あれにはいろんな方の見えない苦労があって出来上がっています。

議事録チーム3人で、取り組んでいます。
ひとりよりも、2人3人で文字起こしをすることは、緩やかな拘束(?)があって、頑張っちゃう…? そんな雰囲気を味わっております。感謝しかありません。

 

一分間トピックス

【銀河】
マイナス2度で、雪が降っている。
最近毎日40分歩いている。体調も良く。
オートファジーってご存知ですか? 16時間何も食べない時間を作って、内臓の働きを活発にしたり、免疫力を上げたりする。絶好調に体調が良い。

【墨田】
オートファジー、中田敦彦のYouTube大学で見た!
ここ1ヶ月ぐらい、会社の加工機械の処分など、物理的に整理していっている。
一番大掛かりなのは焼却炉。撤去には相当な費用がかかるので、自分たちで解体することに。警察や市役所へ行ったりしつつ、来週の土日でやっつける予定。
ようやく動き出した、やっとここまで来た、というところです。

【紺野】
会社的に大きな変化はなく、景気は少しずつ戻りつつあるのかなというところ。
個人的には、大進展が色々あり、またお話ししなきゃいけないことがある。
あと子供の大学進学も、結果が出てきていて、いくつか合格してきて安心しているところ。
それから、補助金を申請して、色々やっていこうかなと考えている。

【山吹】
いつも2時になったらモタモタしているが、今日はzoom例会、間に合った。私にとっては画期的なこと。
今月は本当に暇で、遊んで遊んで遊びまくった。どこへ行っても貸し切り状態。空いていた。
こういうときだからこそできる時間の過ごし方をさせていただいた。
商売的には初めて自分の名前で青色申告をした。確定申告は今までしていたが、青色申告は初めて。
また色々頑張りたい。

【水島】
ちょうど今が大繁忙期。年度末に向け2月3月で締切がいくつあるんやという感じ。
ニュースを見たり、インプットしたりすることもなく、ずっとパソコンの前にかじり付いている日々を送っている。
また怒られると思うが、3時とか4時とかに寝るような生活を送っていてぐったりしている。なんとかがんばる。

【白石】
去年は補助金を1000万いただいた。今回は応募しない予定。
ただ、うちの事業も、コロナでやや傾いたところがあるので、「事業再構築支援」を書いてみて、事業の再構築をしていくシナリオを作ろうと思っている。
この補助金には「通常枠」「卒業枠」がある。全国で400社のみ選ばれる「卒業枠」を想定して、ダミーで書いてみようと少しバタバタしている。
できあがったら、商工会とか、先生とか桜庭さんとか企業診断士の方に見ていただいてもいいのかなと思いながら。

【緑山】
さっきのオートファジー、初耳。今日マクドのハンバーガーを3個とポテトの L とコーラの500缶飲んじゃって、正反対なことしてるなという今日この頃。オートファジー、ちょっと調べてやってみます。
トピックスは特にないが、車を乗り換えた。13年落ちの古い車で、買った途端にラジエーターが水漏れしててオイル漏れしてて、修理やなんやかんやで結局やっぱり安物買いの銭失いになったな、というような今日この頃。

【菖蒲】
昨年12月から、あるダイエットを始めて、継続中。さっきのオートファジーでしたっけ。それに近い感じ
その本を少々紹介。皆さんに読んでいただきたい。
「シリコンバレー式最強の食事」
https://www.amazon.co.jp/dp/4478039674

私を目覚めさせた。
著者のデイヴ・アスプリーさんは、バターコーヒーダイエットが有名。彼が体重150kgを100kgしたというところから始まっていて、最初の不調だったときの症状が、全く私と同じだったので、共感しながら読み始め、はまっている。断食をしてリバウンドするよりずっといいと思って、今のところ続けている。私にフィットしている。
彼は、2018年に「頭が良くなる全技術」という本も出している。さらに最新本も出ている。
https://www.amazon.co.jp/dp/4478101744/
https://www.amazon.co.jp/dp/447810719X/
これもまた素晴らしい本。おススメです。

食とかダイエットとか、身体の見直しをお考えの方、是非ご一読いただきたい、という、おすすめのコーナーでございました。
定かではないが、私は今非常にIQ が高くなったんではないかと思っている次第(笑)。
まあ頭が非常にすっきりしているのは実感中。体がもっとすっきりするといいな。
今度お目にかかる時には効果が表れているはず!

【蒼天先生】
40分のウォーキング、僕も毎日継続中。
ところがね、体重は増えてる。それで困ってる。40分のウォーキングはいかにいいかというのはよくわかった。すごく体調が良い。体重は増え気味だけども体調が良い。
今日は胃カメラとエコーと検査して両方異常なし。若い時にウィスキーを飲みすぎて、慢性胃炎なので、とても汚い胃をしているが、元気な胃ということで、安心している。

 

【桜庭さん短冊発表】1分間トピックスも兼ねて。

「潜龍」

近況報告。仲間の中小企業診断士から、仕事の依頼がちょこちょこある。
自分のツアーの経験で、役に立てる範囲でお手伝いさせてもらっている。
行政に入ることもあるが、ほとんどは単発でツアーの紹介、よい農家さんの開拓のためにさせてもらっている。どちらも実利があるもので、非常に良い機会をいただいている。

最近はワクチンのことも出てきて、そろそろ国もゲートを開くんじゃないかみたいな動きが、そちらこちらから聞かれてくるようになった。
これまでやってきた、いいツアーを作っていくための準備が、花開く機運が高まってきたなと感じている。仲間の通訳さん、農家さんたちとも、そういう気持ちを共有しつつ、開国したら頑張ろうと思っている。

そんな流れから、最近商談会の機会が活発になってきている。
本日は、オンラインで、2月26日の海外の商談会に向けた打合せがある。海外の方とは初めてなので、少し緊張している。

私たちのツアーの中に、鬼瓦の工房さんを訪ねるという商品がある。
その工房さんは、自社の商品を海外の方に販売したいと考えておられる。
その両方をプレゼンテーションできるよう、頑張っていきたいと思っている。その打合せが本日ある。

(鬼瓦工房さんの龍を施した瓦の写真、画面共有)

桜庭さんの言葉そのままに…

今の気持ちかもしれませんけど、これ「潜龍」(せんりゅう)といいます。
はい。これが今年のというか、今のキーワードと言いますかね。
加藤一二三さんという将棋で有名な方がいらっしゃいますよね。あの方は本当に若くしてとても才能があって活躍してたんですけども、ある時ちょっとスランプになって落ち込んでいた時に、その人の才能を見出した方が、この書「潜龍」を書いて送ってあげたみたいなんですね。それで加藤さんもインスパイアされて、よし頑張ろうという風に思ったっていうことなんですけれども。
これは文字通り龍が潜んでいるということなんですけれども。
その後に高く高く天に昇っていけるようにということで、今は力を溜めていく時なんだというふうに加藤さんがその先輩から諭されてというか、慰められてっていう言葉を読みまして、いいなあというふうに私も思いました。
去年一年間本当にもう辛い時期を過ごしていました。新聞の記事でこれを見た時に、これまた龍に例えるなんてちょっとおこがましいかなと思ったんですけれども、気持ちとしては本当に一緒で、溜めて溜めて準備をする時期で、他の人から見たら何やってんだぐらいなことかもしれませんけど、自分の中ではそういう期間もあって、そしてまた春が来たら上に昇って行けるようになれたらいいなという風に思いまた。
今年の目標じゃないですけれども、この言葉がぴったり今の私の気持ちを表わしているのかなという風に思いました。

潜龍(せんりゅう):易経(古代中国の書物で、儒家の経典)にその記載があり、水中に潜み、隠れていてまだ天に昇らない龍、という意味から、天に飛び立つために、力を蓄えている若い龍、まだ世に出る機会を得ていない英雄、豪傑のことをさす
(コトバンク、ウィキペディアなどから引用)

【蒼天先生】
短冊って「潜龍」なん?

【桜庭】
はい、「潜龍」です。
まだ今この活動停止を強いられてる状況で、そこから上に昇っていくぞ、という気持ちを持っているということ。何を向上させるのかというよりは、今潜んでいるような状態にあったとしても、必ずまた自分がいい気持ちに持っていけるように、っていうそういう思い。
伝わりますか?

【蒼天先生】
何を目指しているとかね。そういうものがある程度読み取れたらありがたい。
例えば自分の人生との関わりだとか、未来との関わりにおいて、この潜龍はどういう関わりになってくるのかとか。

【桜庭】
ちょっとうまく答えられないですね。

【蒼天先生】
意図するところは分かるけれども、具体的に何をやるのか、聞いていてイメージできない。
皆さんどうですか?

【白石】
言葉的には、今沈んで、次のことを画策してるって言うのはありかなと思う。ちょっと桜庭さんの割にはまんますぎるかな?

【銀河】
多分具体的にというのはまだ描きにくい時期なのかなと私は捉えたので。
「意気込み」「書き初め」みたいな、そういうイメージ?

【桜庭】
ありがとうございます。
自分でどうこうしたくても、この状況が許さない限りは自分では動きようがないので、できることをやるしかない。それは究極的には売上だが、別にそこじゃなくって。
やっぱりどうしても、今まで通り活動できない部分があるので、それを分かった上で、今できることをやるしかないっていうこと。
自分が何かを描いたとしても、ちょっと申し訳ないけど、それはその通りになるとはこの状況ではやっぱり思えないので。
消沈して行かないよ、っていう気持ちを表したい。
向上させよう、というよりも、その状況に合わせてとりあえず今は潜めているしかない。でもやがて「いいよ」って言われた時には動いていけるように、っていうつもり。
ちょっと私の中ではそれ以上を求められても今はどうしようもない。

【蒼天先生】
いや、長期的な視点がない。
短冊は、1年の目標だけれども、長期的な視点の中で、今年は何をしよう、っていうことで、未来に繋がっていないと意味がない。その繋がりがわからない。

これは桜庭さんだけの話ではない。
短冊を始めてもう、大分年月が経っている。最初は単年度で考えてもよかったかもしれないが、長期的な流れの中で、今年1年をどうするか、という見方ができるようになってもよいと思う。単年度の目標だけでは、物足りない。
僕はいつも短冊3枚ほど出して、こういう流れやということを皆さんに申し上げている。
その辺の配慮も、ぼちぼち皆さん考えていただいてもいいのかなという思いがある。

桜庭さん、あなたの言わんとしていることは、わかった。だから、もうちょっと長期的に見て、もう1回、もう1ヶ月考え直そう。来月にもう1回、発表してもらえるだろうか?

自分のためだと思う。
何だか、今日の話を聞いていたら、ビジネスとあなたの人生がぴったりひっついててね、なんかね、ものすごく硬直化してるような気がして仕方がない。
もっと自由に発想できないかな? そう感じた。
皆さんはどう思われますか?

【菖蒲】
今の状況、今の状態は、この「潜龍」という言葉で、桜庭さんの心がひしひしと伝わってくる。そして蒼天先生のおっしゃることもよくわかる。
単純に思ったのは、「今は潜龍、明日は昇龍」やないかなと思った。
今は書けないかもしれないけど、何か未来に繋がっているほうがよいのかなと。それは今年中に到達できないかもしれないけど、気持ちの向く方向を、言葉で表していただけたらええんかなぁというのを感じながらお聞きしていた。
龍そのものはやっぱり昇っていくもので、下がっていくっていうイメージはないし、龍という言葉の中にそのエネルギーがあるとことも分かるが、この二文字で全部をすべてを表すのは厳しいかなと。昇ってほしいなっていう気持ちも込めてね。
「潜龍」これは自分の状態やから、次のアクションで、自分がどうありたいかという気持ちが添えられていれば、より一層桜庭さんの気持ちが伝わってくるという気がする。

【桜庭】
「今は潜龍、明日は昇龍」って、そのままいただきたいぐらい。

【菖蒲】
昇っていってほしいなぁ、という気持ち。
潜龍の中にあるマグマみたいなもの、情熱とかエネルギーが、多分潜在的におありになって、でもそれが今消化できないっていう状況があると。いつかそれを爆発させないといけない、桜庭さん自身がそれを感じて発することができるということだと思う。
だから、そういう方向の言葉があったら、短冊にはふさわしいかなという気がした。
心からエールを送っております。爆発させてください。

【桜庭】
ありがとうございます。ちょっと今頂いた言葉をふまえて、もう一度考えます。
自分の精神状態に引きずられて、ピンとくるワードが出にくかったけれど、おっしゃる通り、「昇龍」、その気持ちは持っている。

【菖蒲】
今は「潜龍」だけど、「昨日は潜龍」になればいい。
先生がおっしゃられた、自分の個人的な部分と、お仕事の部分があまりにも重なって、桜庭さんが元気なくなったら困るな、と思った。すごく真面目に仕事も向かってらっしゃるしね。
だからそれとは関係なく、ちょっと能天気に行った方がいいかもしれない(笑)

【桜庭】
今まで、短冊には、積極的な目標を書いていたが、強制停止をくらって、1年経つと、そういうのは書けない気がした。しんどい気がした。ちょっとそこだったのかもしれません。「潜龍」これがちょうどピンと来た。

菖蒲さんの大きな器を感じます。
菖蒲さんという大きなお鍋には、何を入れても、何と組み合わせて入れても、美味しく炊きあがる、炊き上げてもらえる、そんな気がしました。
炊きあがった結果、自分のいいところ、よくないところに気づいたり、他人のいいとこも、自分に合わないとこも、穏やかに見ることができる。
そうやって、自分で気づけたことだけが、自分のものになると思う。

【蒼天先生】
桜庭さん、真面目すぎるんやで。もっと不真面目になりや。

【桜庭】
そうなんですけど、ここまでこれたのはそういう性質だからだと思うんですけれども。

【蒼天先生】
僕の印象はっきり言うわ。申し訳ないけど。怒るかもしんないけど、あえて言うけどね。仕事が縮んだら、桜庭さん自身も縮んだような気がして仕方ない。

【桜庭】
だってそういうもんじゃないですか?

【蒼天先生】
そういうもんじゃない。だって自分の中で人生の目標みたいなものがあるんでしょう?

【桜庭】
それは仕事ですよ。

【蒼天先生】
そうだとしたら、目標が間違っていたのかもしれない。もしくは考え直さなくてはいけないかもしれない。
僕は仕事が目標というのがもうひとつ分かんない。仕事がなくなっても人生は残るもん。

【桜庭】
人生と仕事一緒ですよ私。そういう仕事を選んでやってるつもりなんです。
だから地域の仕事なんですよ。
この地域は私が住んでるところだし、住んでるところで何とかしようと思ってやってるので、仕事は仕事、家庭は家庭という仕事をしてないつもりなんです私は。
この地域の皆さんと一緒にやっていくのが仕事だから。

【蒼天先生】
それはそれでいい。それは正しい。僕が気になるのは、そう思い込んだら他のものを受け入れないこと、他にもいろんな考え方があるのに、そこで固まりかけていること。
あなたのことは、昔からよく知っているし、この仕事を始める過程も全部知っているから、あえて厳しいこと言うのかもしれないけど。
今までのフレキシブルなところがなくなってしまって、なんか固まってきたみたいな気がして仕方ないんやけどね。

まぁ、別にかまへんで。意見として聞くのも、跳ね返すのもかまへんけど。
僕はそう思います。
ちょっと固まってしまっているというか、頑なに自分の殻を作ってしまってるというか。
そんな印象を受ける。そのへんちょっと僕は気になる。

【白石】
短冊は、書くときにまず去年、一昨年、を振り返ってみる。今年の場合、去年1年間を振り返ると、そのダメージって、相当大きいはずで、ポジティブなことを書こうとするのだけれど、ポジティブになれない。
ポジティブすぎることを書いても、能天気な気がするし、新年の目標として、ネガティブなのもふさわしくないし。
僕は桜庭さんに近いことを、今年書いている。やっぱりちょっと今は能天気なこと書けない。
だから今年の短冊に対しては、ルール付けをして短冊発表というのに変えたらどうか?

【蒼天先生】
嫌です。自由奔放に行きたい。僕はなんにも落ち込んでないよ。

【桜庭】
前に進めない年があってもよいのでは。そんな1年があってもいいんじゃないのかなって、聞いていて思った。
後から振り返った時に、仕事はしんどかったけど人生は楽しかったぜ、ってそんな人物どこにいるんだろって逆に思ったのですが。

【蒼天先生】
はいはーい! ここにいます!

【桜庭】
それはレアなケースだと思う。普通の人はそうじゃないと私は思っている。

【白石】
みんなだいたい去年は苦笑いの1年だと思う。

【桜庭】
菖蒲さんの言葉はすごくフィットして、ああそういう風に…っていうのは確かにある。
ただ正直に言えば、白石さんが今おっしゃった通りで、今の段階では、それを自分の中で克服しながら明るい未来を夢見て書くことはちょっとしんどい。

【蒼天先生】
結局ね、桜庭さん。「人生のリスク管理」ができていなかったんやな。

【桜庭】
それは認めます。

【蒼天先生】
だからある意味ダメージが大きかったんのかもしれない。

【桜庭】
それはそのとおりだと思います。いつも反省しているんですけれども。

【水島】
蒼天先生が以前の短冊で、「深海を歩く」って書いておられて、結構それに近い言葉かなと思ったのですが。

【墨田】
僕も一緒!全くおんなじこと思ってた。

【水島】
意味的には近いのではないかと思うのですが、どうでしょうか?
蒼天先生はどう思われますか? また全然意味が違うもんですか?

【蒼天先生】
いやぁ、僕今までの桜庭さんの説明だけではよくわからない。

【墨田】
僕も水島さんが思われたのと同じイメージ。
最近桜庭さんとお話する機会があった。瓦職人さんとのご縁ができたりとか、今表立っていろんなツアーはできないが、自分の持てる力の中で、あ、これはおもしろいとか、いいなと思うことをすごくアクティブにされているというのが、ちょっとしゃべっただけで非常によくわかったので。
蒼天先生の「深海を歩く」というのは、意図的に潜って今年はじっくり歩く、という意味だったので、全く違うとは思う。
桜庭さんが、エネルギーを蓄えながら、自分なりにできることをこの状況でやっていって、また機会があればバッと上がっていかれる、ということは、具体的な動きを聞かせてもらってるとすごく感じたので、「潜龍」としか書けないのかもしれないな、というのは理解した。

【蒼天先生】
それは桜庭さんの考え方だから他人がとやかく言わなくてもいいけれど。
次の例会まで、あと1ヶ月考えて、一緒だったら一緒でもいいし、中身が変わったていたらそれもいいし。それでどうですか?

【桜庭】
わかりました。

【紺野】
「潜龍」の意味は何となく理解できたが、もしよければ、それを自分なりの表現で書かれた方がいいのかなと。

【桜庭】
はい。仮にこの言葉であったとしても、もう少し自分の言葉で翻訳しなさいよっていうことですね。
多分それがうまくできてないから先生には伝わらなくて、墨田さんや水島さんとは、直接お話していたので、その文脈を読み取って頂いたと思う。なぜこんな言葉が出てきたのかみたいなところをわかって頂いてる。
その辺りの説明をする際に、自分の中で、言葉をしっかり選んでいなかったということはよくわかった。また次回にその辺を踏まえて、説明できるようにしたい。

【白石】
「潜龍」っていうのがちょっと仏教的ではないですけど、何か2文字の割にはすごい重い中身があるなっていうことで解釈したらどんな感じになるんでしょう?

【銀河】
私は「意気込み」っていう解釈。
ただ先生がおっしゃるように、人としての目標…今は仕事がこの状況だけど、人としてはここ目指す、そういうものがもしあったら。
仕事がない時の桜庭さんの目標、みたいなのがあったらなと。

【桜庭】
仕事がないときの目標…ちょっと難しいな…。

【銀河】
たぶん人それぞれで。
私は仕事がなくても目標はある。なので多分、人生の捉え方の違いなだけだと思う。
ごめんなさい言葉が足らずで…。

【桜庭】
人生の目標って、いつも意識して生きてるのは、「品格を磨くこと」だと思う。
「人の向上は品格の向上」というふうに私は思っているので、それはもう常にベースとしてある。
これに関して言えば今年の目標っていうことだし、それこそ世相を表すものであってもいいと思う。
「潜龍」。皆さんに言っていただいたとおり、すごいものが潜んでいるっていう風に、何か直感的にそれを感じたので、これをあえて挙げた。
単に潜んで終わっているわけではなくって、龍っていう言葉の通り、本当に昇れたらっていう。私は、龍は神の使いだとおもっているので、簡単に使うにはおこがましけれども。
でもそういう風になれたらなっていうところはやっぱりある。ちょっと思考が足りなかった。

【白石】
緑山さん、まとめてください!

【緑山】
私はようまとめませんけれども。

桜庭さんの短冊の課題の中で、先生から何を目指して将来の自分はどうありたいかという流れの中で、今年1年の短冊を書く、ということをお聞きして、やっと短冊の書き方を理解した。過去今まで、間違えていたことがわかった。

「潜龍」という言葉、私は初めて聞いたけれど、その中にチャンスが潜んでるっていうのは感じられる。
桜庭さんのお仕事は、対人のビジネスで、コロナがどれほど続くのかはわからないが、絶対これをチャンスとして捉えてる人がいて、多分ツーリストの業界ってすごく大きく変化していくと思う。
だから「潜龍」という言葉に、来るべき春、その大チャンスのために、今は潜ってバネをぎゅっとしてるというイメージで私は受けたので、いい言葉かなとは思った。

【山吹】
「潜龍」は置いておいて、桜庭さんには3つの刺激的なことを教わった。

ひとつめは、官公庁のビーガンのサイトを教えていただいた。あれでビーガンというものがふわっと理解できた。

2つめは、長年の疑問、あの福寿園がなぜ350円、2つ入りのお菓子を作っているのかということを教わった。桜庭さんに、「海外の人のお土産は小さくって、単価もそんな高くないものが喜ばれる」って。
あ! これや! これやったんや!って。この疑問が解けたこと、大発見だった。

3つめは、MATCHAのサイトを教わったこと。
https://matcha-jp.com/jp/
海外発信するということで、MATCHAのサイトから、観光連盟、京都府を通して、雉祥に取材が入った。行政の仕事なので、そんな大したことないやろと思ってたら、MATCHAはすごいサイトだった。
MATCHAのことを桜庭さんが私に教えてくれたおかげで、世界が広がった。
このように、私は桜庭さんから感動的にすごい刺激をいただいたので、「潜龍」の中には、私という人間を引き上げたっていう龍がいると思っていていただければありがたいなと。
またご指導よろしくお願いいたします。

【桜庭】
ありがとうございます。

後日、桜庭さんから百年企業研究会のFacebookに投稿がありました。
(以下要約)

やはり、ひと月以上、ずっと考えていた「潜龍」が一番ふさわしく、これでいきたい。
振り返ると、「龍神」を自身に置き換えるおこがましさ、面はゆさや、昇っていく時期は本当に来るのかという不安を抱えながら話したことが、勢いや覇気に欠けた発表になっていたかもしれない。
しかしながら、菖蒲さんの「いつかは昇龍」という思いは、腹の底で持ち続けている。
言葉足らずを優しく補ってくれたメンバーに感謝し、身の丈に応じて自然体で、柔軟でいられるよう、気負わずいきたい。

(要約おわり)

このような内容のメッセージでした。力強くて、感謝と決意、そんな熱いものを感じました。
どんな状況であっても、桜庭さんがどのような選択をされようとも、私(たち)は、桜庭さんにエールを送り続けるし、真剣に考えるし、その選択に敬意を表します。
きっとそれが仲間に対する尊敬と信頼そして感謝の気持ち、相互扶助というものかと思います。

 

【紺野さん短冊発表】

「一息いれる」

52歳になった。60歳なるまであと8年間、何をしようか。今まで忙しくてまとまった時間を取れなかったが、今年はコロナで始まって、ワクチンで終わるのではないかなと。だとしたら、仕事はそんなに早くは回復しないだろうから、この時間を利用して、今後8年間の方向性を考えて行こうかなと思っている。
ムーンショットについても、みんなで考えているが、真面目に考えてしまうので、なかなか、ムーンショット的なものを考えづらい。そちらももうちょっと考えて行こうかなと。
1年間自分の人生、社員の人生、社員の幸せを考えつつ、次の一手を打てるような道を考えたい。社員の幸せファーストの割合を増やしていきたい。それで「一息いれる」と。

【白石】
「一息いれる」も、「潜龍」に似たところがある。
ずあっとトップギアで走って来たけれども、去年1年、コロナで急に空転した感じになった。それをプラスに転じるために、「一息いれる」という言葉に置き換えてるのかな、一息おいて、次忙しくなったときのために、心も身体も準備する、という意味なのかなと。

【紺野】
そうです。それもそうです。
目標を失いかけとるんで、それもちょっとあります。冷静になって考えようかなと。もう一度目標を持ちたいと。

【白石】
ポジティブな「一息いれる」ですよね。

【蒼天先生】
彼はね、今まで一生懸命やりすぎてきたから、この1年遊ばれたらいい。
ただし、来年、その遊んだ結果が、どういう言葉になって、どういう方向になって、我々にきちっと説明できるかどうか。
プライベートも含めて、1年間12月まであと10ヶ月あるから、仕事は量的に並みにしておいて、それ以外のこと、今まで考えていなかったことを、考えまくるというか。
毎月1分間トピックスで、どんな一息を入れているか、話してもらいましょう。

【水島】
今、ゆっくり次の準備を考えてはる人って、絶対将来半年後一年後に向けて、何かを仕込んでいる人だと思うので、絶対強いと思う。今、僕がばたばたしてるのは、一時的には仕事があっていいような感じですが、よくない流れだなと自分の中では思っている。
桜庭さんも紺野さん、お二人の話はすごくいいなあと。次に飛ぶための、ジャンプするための蓄えを今してはるんやなというので、うらやましいと思った。
桜庭さんのがいろいろ言われて、紺野さんのが何も言われないというのは、内容は結構似ているかなと思うた、その差が何なのかなというのが謎やなと。

【蒼天先生】
ぼく別にほめたわけじゃない。

紺野さん、本を読んでください。
あなたの発言は、わかりにくい。なぜか? しゃべる内容を決めて、一貫してしゃべってない。何が言いたいのか、つかみどころがないというか、つかめないというか。
今年、一息入れてる間に、本を読みましょう。宿題です。
特に僕は小説をお勧めしたい。次のステップになる風穴を開けるというか、何でもいいから月に1冊くらい読んでください。そして1分間トピックスで感想を言ってもらったら。

日記も毎日書きなさい。
一息入れるということは、要は、今までできてなかったことを習慣にして、日課にして、そこをやってほしいわけ。

 

【山吹さん短冊発表】

「木津川市に新しい観光スポットをつくる」

単純な、見えてる姿かたちのまんまの言葉。
1年間、いったん今までの仕事を精算して、たまたまコロナになって、おこもりできるよい時期に、次の仕事を始めたなと。
今までは、笠置町の風景だけしか知らなかったが、仕事を辞めると同時に、木津川市に引っ越して来た。四季折々の姿も全然違う町に来た。
以前から観光はしたかった。持っている武器はやっぱり雉。雉と、鴨と、鶏。木津川市には、メインになる食材がなく、木津川市観光課、山城振興局が、私のところに、雉という食文化を作ってとラブコールしてくる。雉を中心とした食をつくる、そんな形の飲食店になってきそう。
食に関しては、主人とふたりでやっている。一流の料理人が調理するわけではなく、旬の素材のおいしさだけという形。そこに+アルファの要素で、おもてなしをしたい。
例えば、福寿園。かわせみのバードウォッチング。連雀っていう変わった鳥が来ることもある。自然豊かな市、観光バスよりもジャンボタクシーくらいのお客様をおもてなしする、木津川市ならではの観光スポットに育てていきたい。
パンフレットを3000部作った。死ぬまであるでって言われている。9ヶ月かかって300部、とりあえずご来店のお客様に手渡ししたり、知り合いのお店においてもらったりしている。
ホームページは欲しいと思っている。地元のお客様だけじゃなくて、最終的には海外のお方まで来てもらいたい、と思っているので。
ありきたりのホームページではなく、コロナと共に変化していく飲食業にも対応しているようなイメージ。どんな形に仕掛けていったらいいかというのは、まだまだ手探りだが、やる方向で行こう、というのは見えてきた。水島さんよろしくね。
国内の観光客が動きだす前に、もうひとり、私の片腕になってくれる人材を育てておかないと困るな、と思っているのが現状。
夢見る夢子さんみたいなところがあるから、遊びの中から、こうしたらお客様が喜ぶんやということを感じて、自分の身体で学んでいっている。気楽に遊びながら、お客様の気持ちを考えている。
サービスのええことをやる。頼んでもないお菓子が出てきたり、コロナの中で遊んではるお客さんが今受けている、ちょっと特別で、よいサービスを提供できるような形にしたいと思っている。

【白石】
一番シンプルでドストライクな短冊が出たような気がする。


一旦休憩、山吹さんへの質疑応答から再開。


【菖蒲】
とても楽しみな目標。ぜひ私も、お手伝いができるもんならお手伝いさせていただくし、というかその前に遊びに行きます。新しい魅力の発見、いいですね。
私は、道の駅のリニューアル、新規開発、2件ほどのプロジェクトをしている。地域に関わる仕事は、役所がやることが多い。それを個人の企業の人が、そうやって地域を盛り上げていきたいというのは、すごいことやなと思うし、ちょっとワクワクしますやん。ワクワクしてるんやろな、と思って聞いていた。やっぱり、遊んだこともよかったのでは。

【山吹】
物を買って、自分で勉強する。だまされたーと思うこともあるし、こうしたらもっと買ったのに、と思うこともある。
自分が受けて、気持ちよかったサービスは、うちのお客様にもする。破天荒なほどに。
それでお客さんからもしクレームがあったら、私はこれをしてもらって嬉しかったんやけどなあという、そういうふうな会話にして盛り上げて誤魔化すっていうか流すっていうか。

【菖蒲】
なんとかの冥利に尽きるという瞬間があるんですね。

【桜庭】
木津川市にあたらしい観光スポットを作る、ということで、確認ですが、山吹さんのところを観光スポットにしたいということになるんですかね?

【山吹】
最初は、「観光地」という言葉を使っていたが、そこまで大それたものではなく、ほんのワンスポット。
観光は、点と点を、線で結ぶというのが観光、という思いがあり、うちの店を昼なり、夜なり、何なりの形の中継点にしていただいて、どこかとどこか、行っていただくという。それは私の作るのもあるし、お客さんが勝手に作って、こちらの時間の融通もきかせながら、お客様の電車の都合などに十分あわせてあげられるようなそんな形でさせていただいている。

【桜庭】
観光スポットもよいですが、なんとなく、宿場町じゃないけど、交差点になるようなイメージなんでしょうかね? どういう観光スポットにしたいのかな?

【山吹】
とりあえず寄っていただけたらと。今はまわりだけですけれども、私は今までのお客様が必ず来てくれるのを前提に、店づくりをしていきたいなと。

【白石】
菖蒲さんや桜庭さんが、よく「地域貢献」という言葉を出すんですけれども、まさにこれ、山吹さんがやってはることっていうのは、地域貢献の醍醐味だと思う。
山城地域、僕は八幡市で、広域では山吹さんと同じ地域に属するんですけど、山城地域って、基本的に魅力が少ない。京都のはずれということで、川と山しかない。広域振興局が中心になって、山城地域を活性化させようというプロジェクトがある。僕も1月の半ばから山城地域で採れたお茶を300袋くらい、配り歩いていた。
こういうプロジェクトのある中で、地域の観光スポットにしたいというのはドンピシャだなと。会社は、社会貢献をしろというのはよく言われるが、地域貢献があって、そこから社会貢献に変わっていくのかなと思う。自分の会社とか、居住の向かい三軒両隣くらいには声掛けをしたり、ごみを拾ったりだとか、小学生が歩いてりゃ、おはようございます気を付けて帰りやみたいなんから始まって、ちょっとずつ大きくなっていく、というのが理想かと。僕今、山吹さんが言ったことは、すごいぐさっと心にささって。
人にやさしくなれたのは銀河さんのおかげで、前向きになれたのは桜庭さんとかほかの人が親切なことをすごい言うなあと思って、毎月が勉強になっている。今までお前なんか死んでまえとかそういうことを平気で言ってたヤツが、今は小学生見つけたら、夏場やったら、ウォーターサーバー置いてるので、水飲んで帰れとかね、そういう声掛けをしてあげたり。今地域のお茶を配り歩いているような状況になるっていうのは、なかったと思うので、是非とも、山吹さんの雉のお店を、木津川の観光スポットにしてくれたら、すごい嬉しいなと。

【蒼天先生】
山吹さんね、あなたね、ぼくいつもすごいと思うのは、今白石さんが銀河さんで変わったとおしゃったけど、あなたすごいと思うのはね、一生懸命なんやね、常に。あなたが考えたことは、実現すると思う。その姿勢がもう、体質になってる。あなたは手抜きのできない人だから。

【山吹】
「地域貢献」は、木津川市の商工会の講演会で気づいた言葉。「商売というもんは何や?」という質問があったときに、「利益の追求のみ」、とうちの主人が言うたときに、返ってきた先生の言葉が「地域貢献をしなさい」。5年も6年も前の話ですねんけど、
そこの地域の経済なり、人間がわかってこなかったら、商売はできない。

【蒼天先生】
それはね、業種業態による。
地域貢献の方法だってね色々やり方がある。規模は違うけれども、トヨタ自動車は、何で地域貢献をしてると思う? 豊田市の市民の人に安い自動車を提供したかというと、そんなことはない。あそこはものすごく地域貢献しているが、何でやっているのか?
それは、絶対本社を豊田市から動かさないこと。アメリカの自動車メーカーは、できるだけ法人税の安いところに本社をおいて、できるだけ税金を払わないようにする。デトロイトがゴーストタウンにした犯人は、世界を代表する3つの巨大カーメーカーだと思っている。
トヨタは、海外に作った会社の利益の何パーセントかをとる。没収して、利益に計上して、税金として愛知県にも国にも、豊田市にも、納税する。そういうことによって、豊田市に貢献するというのが、トヨタの考え方。だから、地域貢献というのはいろんなやり方があって、地元の商品を売るだけが地域貢献ではない。
さっきの山吹さんのお話。講演会で「地域貢献しなさい」と言われた話があった。その話は極めて無責任な話。まず地域貢献しようと思ったら、トヨタの発想と一緒で、まず自社がよくならないと。これが前提。まず自社がよくなって、ちゃんと税金を払う。まずはそれ。いい企業が地元にあるということは、地元の経済が活性化するわけだから。それがまず基本にあって、余裕があったら、いろんなことやったらええ。地域貢献の前に、まず自社ありき。

もうひとつは、身の丈という言葉がある。海外からのお客様、と山吹さん言ったけれども、ぼくはね、自分自身の身の丈を考えなあかんと思う。社員はいませんやろ。それでどれだけの仕事ができるかということ。それを考えて、仕事をしないと。
ちらし3000枚はええことやと思う。面白いと思う。観光バスじゃなくてジャンボタクシー。ああいう単位で来てもらうことはいいと思うけれども、まずね、そのへんで、木津川にはない、きらりと光るものをあなたのお店で築き上げることが第一で、僕は観光、地域貢献になるんと違うかなと思う。
いいところは、山吹さんはやろうと思ったら、絶対にやり遂げると思う。これはね、素晴らしい。これはほかの人にはなかなかできんことですわ。やっぱりそれがね、お店が笠置と木津川に2軒あって、その繁栄につながってると思いますわ。一組しか呼ばへんと言ってはったけど、それが言える余裕に繋がっていると思う。その辺もよく考えて、今年の短冊は大賛成ですわ。あなたはやろうと思ったことは何でもできるから、身の丈にあったことをプラスアルファくらいのところを考えて行かれたほうがね、一番いいと思う。
ホームページはいらんと思う。なぜか。あなたがホームページや。お客さん来られたら、必ずリピートで来られるでしょ。府からもお誘いがあるんでしょ。それだけの力があるわけやから、ホームページいりませんわ。ないよりあったほうがいいかもしれないけれども、ホームページが決定的な決め手になるということはない。というのが僕の考え方。

繰り返すけど、やり遂げようと思ったことは必ずやり遂げる実行力があるということ。これは素晴らしい。僕もまねしたい。

【墨田】
先生と同じような感じの意見。
観光スポットに自分の店がなるだろうなと理解したし、前に桜庭さんが行かれたときのお話を思い出すと、決して鳥の味だけでお店がリピートがあるわけじゃないはずで、いろんなところで経験されている接客とか、もちろん山吹さん個人の醸し出すものから絶対リピートがあると思う。
ご主人と山吹さんのこだわりとかうんちくとかを感じさせるような体験できることが強みだと思う。いろんなところで遊びたおされて、そこからまた、お店に持って帰ってこられているので、どんどん磨いていただいて、強くなられると、あの店、おもろいわ、と自然と広まる、無茶苦茶アピールしなくても、勝手にお客さんが集まってくると思ったので、そういう感想を持った。

【白石】
山吹さんって、本当にエネルギッシュ。いつもエネルギーの塊のような感じ。

【水島】
やらされてる感が全くゼロ。自ら進んで楽しくやってるよ、という感じで。しんどいな、っていうよりは、楽しくてしゃあない感じ。前向きというのか人生を楽しんでるというのか、仕事と人生の一体感というのがあるだろうなあと思った。自分もそうなりたいなと思いつつ、目指すべき人だなと思いながらお聞きしていた。

【菖蒲】
山吹さんところは、雉、鳥の肉があって、卵も関係してくると思う。
冒頭でご紹介した本にも書いてあったことで、「食べるものが、食べてきたものは何か?」、ということに言及する。身体にいいものを食べる、ということは、自分が口にするものが、何を食べてきたかということを突き詰めていく。例えば、鳥だったら、何を餌にして与えてきたか、ということまで考える。
それはもともと私の意識の中にもあった。日本では、少数派だけれどもそこまで追求する人、食べることに対する関心の高い人がいて、これからはそういう人が増えていくと思う。
山吹さんのところのおいしい雉の肉というのは、とっても健康そうな鳥のイメージがあって、そういう健康な鳥をいただいた人間は、連鎖して健康、元気をいただけるというイメージが持てる。「美味しくてよいもの」を求める声はどんどん広がってきているし、私は未来が明るいなと感じた。山吹さんのところの店を軸にして、広がりができて行ったら、素敵な観光スポットができる、そう思えた。頑張ってください。

 

【墨田さん短冊発表】

個人のテーマ「非常識な発想と実践」
会社のテーマ「不易流行~常識を捨て、本質を残す~」

昨年は途中から、個人のテーマを「信管に当たるまで掘る」にして、日記を続けながら考えてきた。
メンバーから、自分の殻を破る、「墨田さん、0点と言われるようなことも話してよ」という、自分軸をぶれさせることへのアドバイスをいただいた。どうしても自分は真面目で常識的であろうとしてしまう。コロナで大打撃を受けたというよりは、自分自身や会社に向き合う中で、うちにはこれだけいいところがあるから、お客様がリピートしてくださる、残っていてくださるよな、とか、逆に見直すべきところもあるよな、と感じた。
そういうところから、本質だけは、見失わないようにして、自分の常識ではないところ、とんでもない常識外の発想をしてみるといいのではないか、と思い至った。

具体的に、今年1年以内の話では、社屋の見た目を美しく変えたい。
コンセプトは、スタッフの労働環境を良くしたい、既存顧客に安心してもらえる、気軽に入れるオープンなお店にしたい、というところ。
それ自体は常識的な範囲だが、その中で、私やスタッフがそれぞれ、自分たちが居心地のいい空間にしようと、趣味のものを置いたり好き放題おもろくやろう、と話している。

あと、取り組みとしては、毎日テーマに基づいて、ひとつ発想してそれを実践する、ということをしている。その積み重ねが、ムーンショット、もしくは違う展開があるのではないかな、と思っている。

【白石】
墨田さんの口から「非常識」という言葉が出たのはびっくりだが、墨田さんの考える非常識ってどんなことですか?

【墨田】
たとえば、やってみたいのは、「お客さんの家に住み込む、居候する」ということ。1週間ぐらい一緒に住まわせてもらえないかな、と思う。そのおうちのことを知りたいし、そうしたら、その住まいの問題とかがわかって、何かアドバイスできるかもしれないし。そんなことする人いないと思うので、やってみたいと思っている。

【白石】
それ画期的! たとえば老夫婦の家に1週間住み込んでみて、おふたりが家で困っていることとかを、墨田工務店の技術で、その人の予算内で解決してあげるのはいいことですよね。困っておられることの一つ一つに、プロの見方でできることできないことを判断してあげられるだろうし。ぜひやってくださいよ、住み込んで部屋の駄目なところ探します、って。

【蒼天先生】
住み込むのもひとつの方法。
1番の基本は何かというと、どうして、どのようにして、どういう方法で、非常識な感覚を身につけるか。それにある程度取り組まないと。非常識な発想をどのようにして身につけるか。具体的に、住み込むのもいいけど、もうちょっとその本質的な、非常識な発想を身につける方法を考えないと、なかなか実現しないのちゃうかな。短冊、非常に賛成やけど、もうちょっとその辺が具体的にあればなと。

【墨田】
この短冊を掲げてから、「いつもの自分だったら選ばないな」というものを選んだり、人が面白そうにやっていることは自分が面白くないと思っているものでもとにかく1回やってみる、というふうに、自分基準を外すことを心掛けている。

【黄金】
常識を否定するのが非常識だとするならば。
今の時代は、「私の常識はあなたの非常識」という感じで、常識は個々の価値観に基づいて作られていると思う。そう考えたときに、常識を否定するという考え方より、新しい常識を創るという発想のほうがええんちゃうかなと。常識って、すべてが悪いわけじゃなくて、変えちゃいけないものもある。不易流行ともいうように。墨田さんの言われること、今までやったことのないこと、さっきのお客さんとこに住み込むっていうのもね、非常識という言葉でいうかもしれないけど、逆にみると新しいやり方、新しい発想やん、ってなると思うので。
非という言葉が好きじゃないので、新しいという方が能動的になれるかなと。言葉尻やけどね。

【蒼天先生】
仕事で、中小企業の経営者に向けた講演会をした。彼らは勉強しているし、一般的な常識が身についている人たち。そこで、「これからはマネジメントもマーケティングも不要である」と話したら、誰もついて来てくれなかった。理解できなかったのだと思う。彼らは一般的な常識の範囲内での学びを期待して来たけれども、そこから外れたことを言うと、もうついてこられなかった。この説にはちゃんとした根拠があるのだが。
黄金さんが言った、「新しい常識を創る」というのは、そう簡単に身につかない。
例えば、比較的、平均的な人が、急に偏差値の高い人間になれと言われても、なれない。何かきっかけが必要になってくる。

今年の墨田さんの短冊について。あなたは今までどちらかというと平均的な発想だったが、僕には急に偏差値の高い人間になろうという意味合いにとれる。
それはものすごくよいこと。これからは、平均的な人間が生き残れない世の中だと思う。
一番偏差値の高い話というのは、白石さんの話。高校時代、京阪沿線でならしていた、あの話。僕は、ああ、白石さんがこういう道筋を通って来たから、今の白石さんがあるのか、ってものすごく感動した。

墨田さんの発想が、実行に移せるのは、早くて2~3年先だと思う。とにかくやってみようと試行錯誤するのは良いことが、その前に自分の本質を変えないといけないよね。その道筋をきちんと先に付けることが大事ではないかと思う。
どういう形で殻を破って、偏差値の高い人間になれるか。そういう道筋をつけないと、空論に終わってしまうので気を付けてほしい。

【水島】
この前のM-1グランプリ(漫才のコンクール)で、「マジカルラブリー」というコンビが優勝した。普通の漫才とはちょっと違う形のものをしたから、あれは漫才なのかどうかというすごい議論になって波紋を呼んだが、そういうことなのかなと。
漫才という枠の中なんだけど、その枠をどう破るか、ルールギリギリのとこで何をやるか、その常識を破る、というのが近いのかなと思って。漫才師というかお笑いの方って、めちゃくちゃ努力してますよね。アホなことを本気で考えているみたいなところがあって、そういう非常識なネタを考えて、それを常識的に繰り返して何回も何回も劇場で調整して。
非常識なことを常識的に頑張る。そんなふうになると、墨田さんおもしろいんちゃうかなという気がする。墨田さんけっこう非常識なことを考えているから(笑)。

【蒼天先生】
その「マジカルラブリー」のことは全く知らないけど、水島さんの話から、その人は自分のものさしを持っていると思う。自分が考える常識はこういうもので、それを突き抜けたところが非常識だと。そういう考え方をしっかり持っているから、あるいはそういう境地を開いたから、自分の非常識のところでどんどん考えられるのだと思う。
自分の中で常識非常識のボーダーラインをちゃんと見極めて、非常識なところで仕事をするということかな。それを墨田さんができたら、この「不易流行」もうまくいくかもしれへんね。あなたの生き方も。
しかしながら、今の自分を脱皮しようという墨田さんの心意気には打たれる。

【白石】
型破りな人間って、どこまで通用するものなのか? 型の破り方って人それぞれあるんでしょうけど。

【蒼天先生】
それはね、社会的背景によってだいぶ変わる。アフターコロナで、これからどんどん非常識が通用する時代になってくる。今までの常識がダメやっていうことを感じた人がたくさんいるから。
でも、僕が勤めていた30代40代のころ、自分で型を破った。ほとんどが非難轟々で、ぼくのことをわかってくれるのは100人のうちで2,3人だった。わかってくれるやつがいたらそれでいいと僕は思っていたけどね。
だって1番大事なのは自分だし、皆さんのために自分の生き方を変えるのは嫌だったから。だから自分の生き方を貫いた。その結果、会社を辞めることになって、この仕事することになった。だからそういうところは白石さんとあまり変わらないね。

【白石】
僕は型破りの典型なのかもしれないけれど、たまに苦労する。どうしても交じり合わない路線って絶対あって、そこを近づけるっていうことはあれなのかなって。

【蒼天先生】
僕の経験から言うとね、組織にいて、僕は変わった道をどんどん行く、圧倒的に多数の人は常識的な道を行っている、ところが、僕を支持してくれていた人が自分自身の未来を考えたときに、僕の側にいたらこれは出世できないと、だから大勢側についてしまうわけ。そういう人がいるので、苦労したというよりも、この組織にいたらいけないな、そういう組織の文化は変わらないから、ここでごちゃごちゃ言っていても仕方がないという感じで終わってしまう。
だから、自分で組織を作り出して、自分の世界の中で生きたほうがよいと思った。人が何を言おうと言うまいと、自分の生き方は絶対に変えない。

【白石】
そのあたり、緑山さんどうですか?

【緑山】
え~~っと、答えにくい… (苦笑)。
ちょっと、墨田さんの話に戻って。「非常識な発想と実践」、僕は、墨田さんは、「常識人会議の議長」みたいな人だと思う。どこからどう見ても。もうこの人、逆に常識以外のことはしないんじゃないか、とちょっと思ったりしちゃって。

昨日、餃子を食べに行ったんですよ。〇〇っていう京都の九条の方にあるんですけど、有名でめっちゃおいしいっていう話なんですけど、行ったらさんざん並ばされて、入って餃子二人前とラーメンって頼んだら、30秒で出てきたんですわ。もう焼いとるんですよ。食べたら、焼きすぎて固いぐらい、熱々じゃない。期待ががっかりになったんですね。その店選んだのは僕やから、選んだ自分が悪いんですけど、まあ、二度と行かへんですわね。

で、さっきの墨田さんの「非常識」っていうのを、黄金さんが「新常識」とおっしゃった。これ言えてるなと思って、自分も考えた。
墨田さんは、お客さんの期待どおりに、きちんとするという常識を持っておられるけれど、それを大幅に上回るような、期待を大幅に上回るようなことを、非常識と表現されているんだろうなと解釈してた。
墨田さんは、期待通り、常識人で非の打ち所のないように見えるけれど、逆にその常識があるから、期待を大幅に上回ることがないのかもしれないから、そういう言葉が出てきたのかなとか、失礼ながら思った。

【蒼天先生】
今日の一番の名言は今の緑山さんの言葉や。墨田さんにぴったりの言葉や。
期待を大幅に上回る、はるかに上回る品質のものを顧客に提供する、コスト高承知で。それやったらできる。それをあなたの新常識にする。これやったら今すぐにでもできる。
緑山さんすごい! まさにそうやと思う、僕も気がつかなかったけど。墨田さんにしやすいのはね、住み込みに行くことやなくてね、それやと思う。あとは自分でどこまで圧倒的に高品質のものを、コストのかかっているものを、従来通りの値段で提供するか、その辺のところの兼ね合いを自身で考える。それやったらすぐできるやんか。やってみて顧客びっくりさせたら。

【墨田】
はい、そうですね。詳しいことはまた自分の中で考えます。
なかなか今まで余裕がなくて、できなかったことだが、事務的なことや、誰がやってもできることは、デジタルやフォーマットで極力効率化を図っていこうとしていて、反対に、それで作れる時間を、お客さんとの関係作りに充てていこう、その部分は思いっきり非効率にしていこう、と思っている。
余裕がないことで、今まで期待通り、求められるところまで、で止まっていたので、そこはおっしゃっていただいたように、期待値を上回ることとして、非効率な人間関係というのがかなり大きいと思うので、そこをもっと磨きたいと思う。

【蒼天先生】
これができたら墨田さん、また飛躍する。絶対飛躍できる。なんやったら僕もいっしょに考えるわ。これおもろい! 緑山さんの発想、めちゃくちゃええわ!

【墨田】
お客さんの中でもえこひいきしますわ。

【蒼天先生】
そうそう、全員にはできない。特に、どんなことでも喜んでくれる顧客だけにそうしたらよい。ハイクオリティなものを提供して、それが当たり前になるような人には絶対やらない。毎回喜んでくれはるような人に提供したらええわけやんか。楽しみですな。うれしなってきた!

【白石】
「かかりつけ工務店」から、「期待を超える工務店」に変えたらどうですか?

【墨田】
「かかりつけ工務店」というので、ハードルを下げているところに、あまり期待してなかったのに、「おっ!」と思ってもらう方がもしかしたらいいかもしれない。

【水島】
うちのオフィスを改装したとき、床材が余った。工務店さんが、なんか使えへんかな~っておっしゃって、じゃあそれで机作ってくださいよって、床材を加工してメインの机を作ってもらった。良い感じに床と机がマッチしているという感じになって。こっち発信で作ってもらったのでサプライズ感はそんなにないんですが、出来上がってきた時にはすごいうれしかった。ああ、なんかいいもん作ってもらった~みたいな。それも材料を無駄にせずに余ったもので作ってもらう、もちろん手間賃はかかるけど、それをサプライズでしてもらったらめちゃくちゃ嬉しいやろなと思う。そういうちょっとプラスアルファで思ってなかったことをやってあげるとかだったら喜ばれるのではと。参考までに。

【墨田】
水島さんのオフィス行ったことがあるので、あの机、プロから見ても「すげーな」って思ったので、よくわかります。

【緑山】
水島さんにうちの会社のドアのデザインしてもらって。(ドアの画像を見せる)
これ、小さいプレートを依頼したのに、ドア一面のデザインをしてくださった。大幅に期待を上回った仕事をしていただいた。ご披露まで(笑)。

【黄金】
プロセスとして、非常識というか新しい常識をつくるとか、常識を超えるというのもわかるんやけど、その先、とかいうのを考える事ってあるのかな?

【墨田】
10年先にこうなっていたい、という明確なビジョン、何人ぐらいで売上がどれぐらいでとか、そこまでのことは考えられないが、自分の中では、不易流行が目的なのではなくて、自分が一所懸命生きられている今すでに幸せな状態なんだという幸福論を確立した。

なので、会社もめちゃめちゃ大きくしたいとか思っていなくて、お客さんとも、プライベートでも、もっと人間らしい関係を作っていきたい。そういうことを目的にしているので、割と目の前のことを一所懸命やろうというところに戻ってきている気がする。

【黄金】
すごく墨田さんらしい考え方! これはすごく普遍のもので、どのビジネスやってもその答えになるんちゃうかなって思う。今の言葉を聞くと、やっぱり墨田さんやなと。

僕は、人に言われるほど、本来そんなに真面目じゃない。
正論とか理屈でものをしゃべるっていう能力を持ってるかもしれんけど、そんなんおもしろくないよねっていうのも最近つくづくわかってるんやけど。
他人に喜んでもらう前に、まず自分が楽しくなかったら、お客さんは心底喜んでくれないよなって。
どうしても、墨田さんの場合は、自分が楽しむっていうことが、後にくるのかなって思う。

【墨田】
いやいや、そんなことないですよ! 今全然そんなことないです。

【黄金】
それやったらええねんけどな。きれいな言葉に聞こえたからね。わがままという言葉も決して悪くないから、あるがままに、自分のしたいことをするのが、人間にとっては一番ええことやし。
自分自身も、何が正しいか正しくないかっていうものさしを持ってたけど、それがあまり価値がないとわかってきたし、どっちかっていうと白石さんの生き方とかね、すごくおもしろいし、楽しいというか、生きてる感がすごくするやろな、とすごく憧れる。
まず自分を大切にしないと人も大切にできないと思うので、もっと自分という部分を出してほしいなと思う。墨田さんの場合は、よくよそゆきの言葉に聞こえるから、自分の思いを本能的に出してほしい。

【墨田】
もしそう聞こえていたらすみません。

そういう意味で言うと、ぼく今までだいぶ我慢してきていることもあった。
社屋のリフォームひとつとっても、僕の中では、やりたいな~と思いながら、いややるべきじゃないとか、何のためにやるねんとか周りから反対されたり、ほんまにおまえ(加工する)機械捨てていいのかとか、いろんなこと言われて、ん~~ってくすぶっていた。
僕はもう40代後半、そんなに先もないし、ここでなんか思い切らへんかったら、自分のやりたいことやらへんかったらおもんないな、ってすごく思った。
借金どんだけあろうが、会社があかんようになっても、もうやりたいことやってあかんかったらもうそれはそれでいいわ、って思ったんでね。だからここで思い切ろうと。
それこそ、まず僕が1番楽しくないといけないから、部屋には熱帯魚の水槽を置いてとか、アイスホッケーの練習するスペース作ってとか、自分目線で計画している。
それから社員さんとかお客さんも楽しめるスペースにしようとか、そうなってくると自分の好き放題なので、お客さんに対してももっと違う姿勢で臨めるんじゃないかなと。

【黄金】
そこまでやると思ってへんかったから。ええと思います。見習うわ!


【銀河】
おもしろかったです。社屋ができたら遊びに行っていいですか?熱帯魚見たいです。

【墨田】
ぜひ!


お二人のやりとり、今の私にとてもシンクロしていました。
「自分が一所懸命生きられている今すでに幸せな状態なんだという幸福論」
「割と目の前のことを一所懸命やろうというところに戻ってきている気がする」
「他人に喜んでもらう前に、まず自分が楽しくなかったら、お客さんは心底喜んでくれない」
「まず自分を大切にしないと人も大切にできないと思うので、」
自分を振り返ると、自分を大切にすることができていなかったから、他人からどうでもいい影響を受けてしまって、不毛な時間を過ごしていた。
自分を認め、ほめることは、決して慢心ではない。
謙虚であることと、自分を認めることとは、相反することではない。
自分と一生付き合っていくのは自分だけ。
自分を大切にするということは、自分を甘やかすということではない。
書いてしまうと非常に基本的なことだけれども、この長い休暇中に、ようやく心から理解して、行動にも反映した事柄です。
目の前の点に集中してこそ、よき未来に繋がっていく。

【紺野】
自分の城、自分がそこにいて楽しいものを作るのは大事だなと思う。私も実はそういうこと、ここにおりたいな、という状況を作っている。まずは自分がやってみてたのしいこをやってみることが一番かなと。
あとは、加工機械を断捨離する、先代と意見がぶつかり合う、私はそれを乗り越えてきたが、そういう先代の時代を脱皮するいい機会になっていくんじゃないかなと思う。
とりあえず、自分のおりたい場所を会社に作ってみて、お金はかかるが、挑戦してみるのはすごくいいと思う。

【白石】
僕、好き勝手に生きているように思われてるみたいだけど(笑)。

僕は逆に、黄金さん、紺野さん、墨田さんみたいにスポーツやってはる人にとても憧れる。ルールの中で物事をする人に、ものすごい憧れる。自分は、あまり人に決められたルールの中で生きてきたっいう記憶がないので、ルールにのっとった上で、さらに自分の考えを持ってはる人にものすごく憧れる。
銀行員さんにすごく憧れるん。ものすごいルールの中で仕事をしながら、支店長なんかになっている人って、ルールの中で、ものすごい自分の居場所作ったり、自分をアピールすることができた人だと思って、いつも尊敬している。

人が決めたルールの中で、自分を出せている人にものすごい憧れがある。
僕、自分を出せてるのかもしれないけど、あくまでも自分が決めたルールの中で自分が出せてるから、あんまりその、ないんですわ。
黄金さんが、かつてガチガチの人だった頃、少し憧れがあった。仕事をする者はこういうもんじゃないとあかんていう中で動いてはるっていうのがすごいなと思って。
多分黄金さんは、ずっとビジネスマンやってきてる中で、自分が失敗したことは、自分の社員にさせたくないから、口うるさく言うてたんやなって思う。
それは僕も僕なりにあって、今うちの従業員にはあれこれ言ってるけれど、あくまでも僕の小さいルール感の中で動いてるんだなって実感してる。
だから墨田さんによく「安全パイ。置きに行きましたね~」と言っているけど、すごい練ってはるなとは思うんですよ。お客さんに満足を与えつつも、ちゃんと自分の中の墨田工務店というのを出してはって。今回「非常識」という言葉を出してきたのは想定にはなかったんですけど。
だから僕は自由気ままに生きているようで、ものすごいちっこいとこで生きていると思ってもらった方が気が楽です。

【蒼天先生】
一言だけ言わせて。人が決めたルールの中で生活するなんて、みじめやで。実際入ってみたら、たぶんあなたやったら、半年持たんと思うわ。すぐ飛び出すと思う。だからそんなことよりも、むしろあなたの場合は、自分の世界をどんどん広げていった方が僕はええと思うけどな。ほかの世界にいるよりも。

【白石】
なので、みなさんのことをすごい吸収してますけどね。

【蒼天先生】
だからそれは、自分の世界を大きくするために吸収してるわけやんか。人の世界のことをうらやましがることはないと思う。吸収することはええことやけど、うらやましがることは全然ないと思う。

【遠山】
けど、やっぱしいろんな知識がありますやん、その分。

【蒼天先生】
それは、生き方の違い。いわゆる、平均点を全科目80点で生きてきた人か、1科目だけ100点であとは全然ダメで生きてきた人か。その違い。
具体的に言えば、藤井聡太くんがね、高校中退したでしょ? あれは将棋一本でやっていこうということでしょ? エジソンなんて小学校もまともに行ってない。それでもあそこまで発明したわけやん。電気の本ばっかし小さい頃読んでたわけやん。
白石さん、平均点の中に入っていくのは無理やけども。平均点で生きていく人も大変やねんで。強烈な競争があるし、出る杭は打たれるという頭叩きがあるし。そういうところを突破して上に上がった人はね、必ずしもきれいに自分の実力であがったんやなくて、ドロドロとした人間関係の中でね、上に来た人って結構いると思う。特に銀行あたりは。僕も知ってるけど、そういう人。
吸収したらええけど、あんまり、その、やめといたら(笑)

【白石】
人を束ねる者は、偏っていてもいいんですか?

【蒼天先生】
いいです! 偏ったほうがいい。なぜかというと、偏った人間には偏った人が集まってくる。で、偏った会社になる。偏った人生を歩む。お互いに影響を与えて。それがベスト。平均的な人間って一番これから生きていけないんですよ。おもしろくない、常識的で。
僕は、偏れば偏るほどおもしろいと思うし。僕自身、もっともっと偏りたいと思うし。

【白石】
墨田さん、そうなっちゃうんですよ(笑)。だめですよ。

【墨田】
僕もその偏りに憧れがありますんで(笑)

【黄金】
僕もめっちゃ憧れるわ(笑)

【白石】
けど、ダメでしょ。ある程度の偏りは必要やけど、バランスはいるでしょ。

【蒼天先生】
白石さんからそんな言葉聞くとは思わへんかったな(笑)

菖蒲さん、墨田さんの「非常識」、どう思われます?

【菖蒲】
いや、もう私は非常識なんで(笑)
いいと思います。まさか墨田さんからそんな言葉が出てくるとは思ってもみなかったんで、驚いたけど、なんかええ感じやなと思った。先生と私は、最初から偏っているから、属性が一緒かもしれへんなと(笑)。ただ、私も組織を経験しているんで、白石さんがおっしゃるのも、お互いが持ってないものに憧れるというのはあるかもしれない。
でも墨田さん、楽しみですね。私も訪ねて行きたいな。銀河さんと一緒行こうかな(笑)

はい、ぜひ!

【蒼天先生】
モニター越しですが、今日の彼はいい顔してる。

【山吹】
うちとこの主人は相当外れてましたんで(笑)。仕事は真面目だが、自分は正しい、間違いがないっていう人、それにずっとついてきた。
この会に入って、墨田さんが、5月にうちの目標の数字に行きました、と言ったときに、手を叩いてくれはったこととか、今までの日常生活になかった上司、一番仕えたい上司やと思った。

【白石】
3月は、菖蒲さんからの発表です。

【菖蒲】
短冊に書いていた言葉だけ発表します。実際に発表する時には変わってるかもしれませんが。年頭に考えたものがだんだん変わってきて(笑)

「愛を抱きしめ、心躍らせて、(一緒に)越えていく」

コロナ禍で、私だけではなく、顧問先や、一緒にお仕事する仲間であるお客さんに対しても、かける言葉として、こういう思いで今年1年やって行きたい。そういうことを言葉にしてみた。
「乗り越えていく」という意味で、「越えていく」と最後を締めた。
最初、「前に進む」とか、「歩いて行く」とか書いたけどやっぱ超えていった方がいいなと思った。なので「越えていく」にさせてもらった。
ちょっとかっこよく書いたが、要は愛を忘れないでワクワクしながらやっていこう、みたいなこと。ワクワクを忘れないで、まあそういう思いでやっていきたいなということのみ。でもこの自分の精神状態が、お客様や、家族にも影響を与える、全部関係してくる、ということを、去年1年間身をもって経験させていただいたので、心からこう思ってやって行きたいなと思っている。
あの~手前味噌ですけれども。
私が昨年から関わり始めた仕事先は、コロナ禍で大変な会社が半分以上。でも私が関わってから、自慢話ですけど(笑)、売上が3倍4倍に増えて、みんなすごくいい精神状態と、社員さんが目を輝かして仕事をするようになって、私すごいかもしれんとかって思っている(笑)。
やっぱり自分がちゃんとしてなければ、言葉口先だけで理屈だけで正しいことを言うたかってダメなんやなっていうのは本当にそう思うようになった。本当に良い方に向いていくっていうのは、やっぱりなんか繋がってる感がですね、自分の心の波長みたいなものも全部繋がってるんだなーっていうことを、なんかひしひしと思ってる次第。だから襟を正して、こういう気持ちで、ワクワクを忘れないで、愛を忘れないでやっていけたらいいなと思っている。

【白石】
ありがとうございます。では来月その説明ですね。

【蒼天先生】
今日も、非常にいい名言をいただいた。
黄金さんの「新しい常識を創る」
緑山さんの「期待をはるかに上回るものを提供する。コスト高を承知の上で」
今の菖蒲さんの「いい方向に行くときには人と人のつながりが必ずある」
名言ですな~。
究極は人と人のつながり。木津川に観光スポットをつくるのも、人と人のつながりでしょ。ホームページじゃなくて、中村さんの人と人のつながりがええんちゃうかなと思う。
やっぱりそこはすごく大事。
そういう面では、今日はリモートでしたけれども、みなさんほんとにレベル上がってきましたわ。
今日もいい例会になったな、ありがとうございました。


濃い時間でした。そして面白かった。読み返して初めて理解できる内容もあった。コメントをさしはさもうと思うと、すごく大きな課題が見えたりして、ちょこっと口をはさむのがはばかられた。
皆さんの発表を聞きながら、すでに2回、短冊を破棄しました。ああ、手を挙げて1番にやればよかったと小さく反省。

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