読むドラマ(議事録)

相手を知ることは、自分を知ること。
年齢も業種も異なる経営者たちが、月に一度つどう目的はただ一つ。
決して一人ではたどり着けない月面「本当の自分」に降り立つため。
これはそんな経営者たちのリアルなやり取りから生まれたドラマ(議事録)です。
(禁:無断転載)

 第160回 百年企業研究会内容(2022/07/09)

第160回例会は、墨田さんの工務店の新社屋におじゃまして、社屋見学、懇親会、併せての開催となりました。

墨田さんには、あらゆる段取りとおもてなしをお世話していただきました。ありがとうございます。心より感謝申し上げます。

「今月の議事録は無しにしてください」わがままをお許しいただきましたので、代わりに「議事録番外編」として、記憶とどまっている少しばかりの振り返りと、とっても楽しかった時間を共有させていただきたいと思います。
参加が叶わなかった皆さまにも、何か少しでも雰囲気が伝われば嬉しいです。

駐車場に車を停めて、ぴかぴかの社屋に向かう途中、まず出会うのは緑色のコンテナボックス。
「亀ですか?」
「すっぽんです」
水を張った3つのコンテナボックスに、1匹ずつ暮らしている様子。
「墨田さんて、こんな趣味があったの?」
「いえいえ、お客さんから、預かってと頼まれて、もらってきたんです」
ここでひとつめの感動。

続いて出会うのは、壁にもたらかされている、緑色の植物たち。
アイパッドくらいの板から、直接大きな葉っぱが伸びていて、それが15個くらい、並んでいます。
「?!」
「これね、いただいた胡蝶蘭を小分けにして、植えてるんですよ。板付けっていうんです。また、咲くんですよ。」
「ひええ」
まだ社屋に入ってないのに、ふたつめの感動。

扉を開けると、新しい木の香り。そして大きなアクアリウムが見えました。
先着の蒼天先生、菖蒲さんと一緒に、テーブル席に移動しました。大きな窓から、緑の田んぼが見えて、ダイニングテーブルを囲んでお茶するような雰囲気でした。

墨田さんから、社員さんをご紹介いただきました。
3年前、だったでしょうか、墨田さんが、全国から集まる経営者、幹部の研修で、社員さんのことを発表されて、表彰を受けられたこと、例会でそのことを発表されたこと、色々思い出しながら、初めて本物にお会いできました!

水島さんの進行で、例会が始まりました。
「誰ひとり時間を守らない3分間スピーチ」「新社屋見学」そして「バーベキュー」という流れで進んでいきました。

3分間トピックスの出だしが本当に申し訳なかったのですが、6月20日に他界した私の父の話から。急に亡くなったこと、普段仏教の本を読んだりして、「死とは何か」みたいなことをしょっちゅう考えているくせに、いざ、父の死に遭遇すると、そんな学問は何にも役に立たず、親を亡くすということの寂しさ悲しさが押し寄せてきて、という話をさせていただきました。

蒼天先生から、亡くなられたお母様に、あれもしてあげたらよかった、これもしてあげたらよかった、そういう後悔は今もある、そんなご経験もお話いただき、改めて、「生きている間、一緒に過ごせる間の大切さ」を実感しました。
もちろん家族だけではなく、自分にとっての大切な人々すべてに対して、そうありたいと思いました。


菖蒲さん。
30年来のご友人、バルセロナ在住のアーティスト九十九伸一さんの作品展と、ご子息のチェリスト九十九太一さんのエレキチェロコンサートを一緒に開催されるというイベントの告知をされました。コロナ禍、2度延期になり、3度目の正直だそうです。作品展は8月5日から7日まで、コンサートは8月5日。フェニーチェ堺で開催されます。

赤字が出ないように、継続して開催できるように、色々工夫されているお話も、聞くことができました。何より、芸術と九十九さん親子への愛をいっぱい感じました。

藤崎さんのお父様は、ご自身の仕事をされながら、クラシック音楽の演奏会を企画運営されていたそうです。こういうコンサートを開くことの経費とか、スポンサーをつけたりする大変さなどもお話いただき、素敵なお父様だったんだなあと、嬉しいエピソードを聞くことができました。


黄金さん。
「答えをいうたらあかんのやけど、『社長はどうなんです?』と聞かれると、ついつい、答えをゆうてしまうんや。あかんあかん、社員に考えささんとあかん、わかってるんやけど、ついつい、言ってしまう癖がとれへん」
「家族があれやこれやということには、自分の意見を言わんと、黙って聞く、ということができるようになって、ものすごく俯瞰してみることができてる」
今夜はお嬢様のお誕生日ということで、ケーキカットのために、夜ははやめにご帰宅でした。なんだかんだ、愛にまみれた豊かな日々……。


水島さん。
なんとなく家族の話が続きます。水島さんも、過日、ご出身の熊本へお引越しされたご両親を訪問された旅のお話でした。お父様は、すでに野菜作りを始められて、もう収穫されていたとか。楽しく過ごしておられるご両親にホッとされたこと、1年に1回2回は行こうかな、と。

そして、「東京みたいにすごかった熊本駅周辺の発展ぶり」についてのお話も。
「もっともっと田舎やと思ってたんですが、大津駅よりもはるかにすごかったです」
「熊本ってね、昔から商店街がしっかりしてて、アパレル関係強かったんですよ。イタリアなんかの高級ブランドの商品は、まず熊本で販売されてます。鶴屋百貨店あったでしょ、あそこは九州の百貨店の中で、1番品ぞろえが豊富で、有名な百貨店でした」
百貨店オタク菖蒲さんのお話が興味深く続いていきました。


墨田さん。
「さっき、人が来られたでしょ、あれ、警察の人なんですよ。もう3回目で、3回とも、違う事件のことで、事情を聴きに寄られるんです」
「白シャツと、黒っぽいパンツ、黒い鞄のいでたちで、色々聞きにこられるんですよ」
とてもタイムリーなトピックス、新鮮で面白かった。


桜庭さん。
渡航に向けてのご準備を進められているそうです。
再びのコロナ感染者増加で、「期待はしてないけれど、これだけ制限してるのは日本だけなんですよ」とのこと。アメリカやヨーロッパ諸国では、よっぽどのことがない限り、マスクはされていないそうです。
今度こそ、秋のツアーがしっかり開催されることを強く願います。
「それから、やっぱり今の関心事は安倍元首相のことですね。先月蒼天先生が、田中角栄氏のことをお話されていて、多少はかぶる側面もあるのかな、と思いながら……」
「かぶらへんよ。田中角栄と彼は全然違うよ。彼のやったアベノミクスは、日本をアメリカ化した。格差社会をよりくっきりと作るという結果になった。」
蒼天先生から、アベノミクスのもたらした格差、分断社会の加速についてお話いただきました。

蒼天先生。
続いて、蒼天先生ご自身のお話。
ホームページをそろそろ更新したいと、あれこれ見ておられると、書きたいこと、伝えたいことがいっぱい出てきたそうです。
「人はみんな違う。そして、どの人にも、与えられた役割がある。それに気づいて、自分を活かしていくこと。そのためには何を考えていったらいいか?」
たくさん、「書いて残したい案件」についてお話いただいたのですが、とりわけ私の心に深く残ったのは、このことです。
「今のメンバーの中で、1番自分を知り、自分の個性を活かして生きておられるのは、菖蒲さんだと思う」

最近特に、「自分の役割、能力、は何?」と自問することが多くて、そのお話はぜひ、深くお聞きしたいなと思います。


続いて、墨田さんのご案内で、社屋の見学。

最初はさっき見たアクアリウムから。
150リットルのお水が入る水槽だそうです。
内装? にも、きっとこだわりがいっぱいあるんだろうなと思いながら、数えきれない種類の魚たちを眺めました。ひとつひとつの魚の写真と、その名前を記したメニュー表もあって、アクアリウムへの愛をいっぱい感じました。
「あ、カニいた」
「それはエビです」
「ここだけで1時間はかかるから、次、行こ」

わらわらと左隣のオフィススペースへ。
全員釘付けになったのは、学校備品くらいのおおきさのホワイトボードが、2か月の予定表になっていたこと。
たくさん種類のある業務内容は、磁石で貼り付けられる付箋みたいになっていて、「消えかけのマジックで書かれた読めない字の予定」という状態が絶対にないようになっていました!
「このコマを作るのに、どのくらいかかりました?」
「作るのは5,6時間でしたけど、設計はもうちょっとかかりました。」
「これをちゃんと運用してるところがすごいよな」

1階は、社長室(ウェブ会議などのときに使用されるそうです)、キッチン、お風呂、勝手口と続きます。

全ての部屋「トイレ」「キッチン」「お風呂」などなどを知らせるサインが超絶かわいくて、とっても素敵でした。

2階には、噂の「こもり部屋」「秘密基地」「隠れ家」、そういう空間を案内していただきました。巨大ヨギボーとヨガマット、お酒の瓶たち、天井に取り付けられたプロジェクター、壁一面がスクリーンになるという、楽し気な仕様でした。後でトップガンみていい?


そして外に出ますと。
外と言っても。大きな屋根の下で、私んちが1軒入るくらいの広さがあって。

そこにあるトイレがまた、よきでした。
2つあって、ひとつは「TOTO仕様」もうひとつは、「リクシル仕様」。
お客さんがその違いを比較することのできるように作られておりました。

階段を上ると2階のテラスがあって、墨田さんの暮らす街を眺めることができます。
伊那市民藤崎さんに「琵琶湖どこなの?」と聞かれて全く答えられない京都市民菖蒲さんと銀河が「琵琶湖どこなの?」とうろうろしている、という場面があり、だいぶ思い出し笑いさせてもらいました。

墨田さん
「大津プリンスがあそこにちょっとだけ見えるでしょ、あっちが琵琶湖ですよ。琵琶湖の花火も、ここから見えるんです」

本当にいいところにお住まいだ。

集合写真を撮ったりしつつ、階下に降りて、「これからの墨田工務店」について、フリーな感じで立ち話。
広い屋外の屋根の下を、みんなが集まれる場にしたいとおっしゃる墨田さん。

「キッチンカー」を呼んで、イベントしたらどう?
壁にホールドをとりつけて、ボルダリングできるようにするのはどう?
ジップラインができるようにしたらどう?
道路から見える看板の色を変えたらどう?

旧社屋の中も見せていただきました。広い部屋とキッチンがあり、いつでも使えそう!

何かやらないともったいないよね。
何か墨田工務店に関係する会社とかに入ってもらえたらどう?
お料理教室とかどう?

もっと色んなお話があったと思うので、皆さんどうか、補足していただけたらと思います。

再びわらわらと集合して、
みんなでバーベキューの準備をさせていただいて、楽しいひとときがはじまりました。

墨田さんの奥さまも参加してくださいました。
とてもかわいらしい方!
普段、一緒に勉強させていただいている皆さんのご家族にお会いできる、というのは私にとって、とても嬉しいことで、またお出会いして、もうちょっといろいろお話したいな、仲良くなりたいな、と思いました。

墨田さんが焼く、地鶏をまずいただいて、それから墨田さん作のハイボールなどなどいろんなお酒、お肉、そして楽しい会話を満喫させていただきました。

「え、ほんとにトップガン見てもいいですか」
すんごく厚かましいよなあ、という自覚症状はあったんですが、トム・クルーズへの愛が勝ってしまって。ヨギボーにふんぞり返って、2時間あまり、36年前、リアルタイムで感動したトップガンに浸らせていただきました。おつきあいくださり、ありがとうございました。ぜひ、現在公開中の2作目、「トップガン マーヴェリック」、劇場でご鑑賞いただけたら嬉しいです。

墨田さんの工務店にお泊りの藤崎さんと、墨田さんの「男の語らいタイム」きっと盛り上がったことと想像します。

「お宿 墨田」設計施工から、おもてなしの極意まで、すべてが学べる素敵なホテル。
また、訪れたいです。

本当にありがとうございました。

 

読んでいただいたみなさま、ありがとうございました。
主観と偏見と、消えゆく記憶を手掛かりに、急いで書きました。
足りないところがたくさんあると思います。

文字起こしと議事録って大事だなと改めて思いました。

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