相手を知ることは、自分を知ること。
年齢も業種も異なる経営者たちが、月に一度つどう目的はただ一つ。
決して一人ではたどり着けない月面「本当の自分」に降り立つため。
これはそんな経営者たちのリアルなやり取りから生まれたドラマ(議事録)です。
(禁:無断転載)
【蒼天先生】
よくよく考えてみると、 もうすぐオリンピックがあり、この先どうなるか非常に不透明。オリンピックの後に、感染者が増えるかもしれない。だから今日は、リアルでやるしかないんじゃないかと判断しました。来月以降、またしばらく皆さんとはお会いできないかもしれないし、できそうなときに、皆さんと会っておくほうがいいだろうということで、ズームとリアルの併用で開催しました。
【白石】
先週、インターネットの具合が悪くなって、電話も使えず、会社を3日間、機能を停止した。普段、携帯電話は持ち歩かないが、代替の新しい携帯電話を持ち歩いて、2日間ずっと鳴りっぱなしで、ちょっと疲れたっていう1週間を過ごした。
【水島】
銀河さんに紹介してもらった本「聞く力」を読んだ。
なるほどそういう感じで阿川さんはインタビューしているんだなっていうことを思った。心の持ちよう、準備しすぎてもだめ、とか、こういうことを聞いた方がいい、聞かない方がいいとか。なるほどなあと。
前回菖蒲さんが言われてた「インタビューする」っていうのと、繋がって来るなっていう。 「ヒヤリングじゃなくて、インタビュー」、インタビューをして、その人らしさを出していくっていうところ、そういうことか、っていうのが腑に落ちた。
後は、 最近ずっと在宅なので、 昼ご飯は自分で作っている。
パスタに目覚めまして。パスタばかり作っています。 昼休み、パスタ面白いなあと思いながら。
【墨田】
僕も「聞く力」読んだ。
この1ヶ月、以前に比べると、 だいぶ自分のこと棚に上げて、自分のことは横に置いて、人のことを考える。おこがましいかもしれないが、人に対して支援、お手伝いする、考えるということが多かった。
工務店仲間では、三重県の伊賀市の方のサポート、日曜日に行って、ずっと話をさせてもらったりとか、後は緑山さん、紺野さんを心配して電話したりとか、それまで自分のことばっかりになっていたのを、1回置いておこう、そういうことができたのが良かったなと思っている。
【銀河】
今のお話を聴いて、私は逆に、自分のことばっかりになっていたのではないかという気がした。自分がやらなくちゃならない、こうしたいけれど、できていないことがいっぱいあった。それをまあいいやんか、という感じで過ごすようにしていた。
あとは、キュウリが大きくなって、収穫する瞬間に感動した。これは去年の今頃には考えられないこと。まさか自分がそういうことに感動するとは。収穫したら、おばあちゃんが喜んでくれた。
あ
延長希望。こっちを発表する予定だった。
7月10日は納豆の日。私の住んでるところは納豆発祥の地ということで、現在地元民に対して納豆および納豆製品半額セールをやっている。皆さんの分をお持ちしたので、お持ち帰りくださいね。健康になっていただき、美味しく召し上がってください。
【桜庭】
やっていることは、先月先々月と同じ。ウィークデーは仕事、ウィークエンドは田んぼ、という生活。
田んぼは重労働で、ものすごく体力を使うので、結構足腰が丈夫になってくれてるのかなと思う。雑草がすごく、毎週毎週 これとの格闘っていうのは、本当に辛いなと思っていたが、無農薬でやるということは、こういうことなんだなっていうことを改めて知った。
我々の周りには、結構無農薬とか 無添加物ということを言ってる人が多いが、それがそんなに簡単なことではないっていうことがよくよくわかる。これからどうなるのかわからないけれども、とりあえず今お世話になっている農家さんが 、最後までいっぺんやってみましょうっていうことだったので、頑張って取り組んでいるところ。
仕事の方は 正規の売り上げは全然ないが、観光庁の助成事業を受けているので、 それを今一生懸命進めている。
【緑山】
6月28日に、1回目のワクチン接種をした。 ちょっと効きだしたころかなと思って、ちょっと安心して そろそろ飲みに行こうかな(笑)……。
前回6月10日、私の「戦略と課題」の発表、結構最後バタバタになりまして。
5時過ぎに終わって、すぐに蒼天先生から メッセージ頂いた。頂いたと思ったら、次々に皆さんがフォローしてくださいまして。よっぽど心配かけたんやな、というのがよくわかった(笑)。
それから、やっぱりズーム苦手やな、と、その時強く思って。それ以後、ズームはほとんど避けている。
議事録は、毎回冊子にして、読んでいるが、今回は、いつものA4サイズとは別に、A5サイズでも作って、常に持ち歩いている。
特に自分の発言と、皆さんからの質問と、それに対する自分の回答のところを、何回も何回も読み返している。こう答えたらよかった、こう回答したらよかった、あ、この人には答えてないな、とか、そういうことが本当によくわかる。質問に応えられていないところ、結構あった。
今日は、特に、前回先生から、「事業承継は、無理です」という件、白石さんから「資料があったらいいのに」という件、資料は3ページ持って来ているので、少し後で時間をいただければと。
【黄金】
最近昔の友だちによく会うんですわ。なんか知らんけど。なんでこんなとこにいるの? みたいな感じでね。で、いろいろ話をする。 同じぐらいの歳の子が多いんで、お互い風貌も変わってて、お互い、ま、なんちゅうのか 髪の毛があるよな、とか、ないよな、とか(爆笑) 。
なんかこう、昔の自分を知ってくれてるから、素になって話せる。普段飾っている自分、肩書でしゃべっている自分に気がつく。昔の友だちには、肩書も飾りも関係ないから、素になれる。そういう関係性って大事やなと。
そうすると、自分っていったい何者か? 肩書を取ったらどうなるのか? 普通の人間や、大したことあらへんわ、みたいなことがすっと入ってきて、楽になれる。そんな気がする。
日々自分って、こんなもんやったんやなと。同じことでも違う見方ができるような人間になってきたかなと。
最近ちょっとあかんなって思うことがひとつあって。スケジュールがまたいっぱいになってきた。うちの会社は、オンラインでスケジュールを書いていて、社員が相談したいとか、僕に一緒に来てほしいとか 全部勝手に入れられる。 空いていたらそこにボンボンを入ってきて、これアカンなと。嘘でもいいから、何か予定を入れて自分の時間を持たなあかん、と。
【蒼天先生】
僕はこの1ヶ月、全部自分の時間ばっかりでした。ありがたいことです。
その間に80の大台に乗った。やっぱり大台は応えた。全然何も変わらないのに。 日常も変わらないし、考え方が変わるわけじゃないし。
しかし、70代の時は何も感じなかったけれど、なんか80って、ポンと上に上がった感じ。下から持ち上げられたような感じ。
これはやばいなと思っていたが、もう慣れた。その間に、年齢の役得でワクチンの接種は2回とも終わったし。
僕は80歳以上という枠で入ったんだけど、まあ行ったらね、すごい。すごいじいちゃんばあちゃんばっかりで、ほんまにすごかった。
80歳を契機にして ひとつだけ頑張ろうと思ったことがある。体力をつけること。今まで30分程度歩いていたが、それをとりあえず1.5倍にして、45分歩こうと。
自宅から、ずっと名神高速道路の方、山手へ上がって行って、名神に沿ってまたずっと西に向かって歩いて行く。上り坂ばっかり。それで1日に大体 4~5000歩。 疲れてるときは小股になるから 歩数が増える。 元気な時は 大股でパッパッと行くからね、歩数は伸びない。しかしね、6月23日から7月の昨日まで、半月でね、体力がついた。毎日歩くことを習慣にした。やっぱり体だけは鍛えないといけないな、もっと早く始めたら良かったな、と思っている。スポーツジムに通っていたこともあったが、あんなもの全然運動にならない。やっぱり上り坂を歩きまくって、帰りはまた下りで、またそれがきつい。毎日、仕事を終えた午後6時頃から 7時前まで 楽しんでいる。
【黄金】
それでは本日のスペシャルタイムに入りたいと思います。 先ほどご自身からありましたけれども傘寿をお迎えになりました先生をお祝いしたいと思います。
【蒼天先生】
え!
え!
え!
傘寿!
【黄金】
メッセージボードの贈呈をさせていただきたいと思います。
もう一つ、傘寿にちなんだ贈り物も、ございます。
【蒼天先生】
生まれて初めてや。僕。
【黄金】
うちの紅ニ点から(笑)。
(会場爆)
【蒼天先生】
いやもう、照れますがな。
会場笑い声とともに、終始がやがやとにぎやかになりました。
聞きとれる音声、全部拾いますね。
いやもう、サプライズやがな
そうですサプライズ
始めてやがな
ありがとうございます
いやもう気持ちだけで
これから贈呈式やります
えらい大きいものやんか
カメラあります?
こっちこっち。こっちお願いします
先生はあっち。
私はこっち。
先生中入ってください
出して渡してあげてください
いやもう、びっくりしますやん
おめでとうございます!
おめでとうございます!
おめでとうございます!
(拍手)
うわー
泣けてきた
おほほ
いやもう……。
(拍手)
あのう
ネタバラシ
企画、プロデュース、緑山さん。
事務局の皆さんのアイデアで、先生への言葉をお届けします。
ありがとうございます。
デザインは、水島さんの会社あげての取り組みです。
期待を超えるサービスを提供していただきました。
(拍手)
早速仕事してる部屋に飾ります。
いや本当にありがとうございます。
もうひとつあります。
雨の日も歩いていただける
傘寿の傘です。
(拍手)
菖蒲さんが選んでくださいました。
墨田さんが買ってくれました。
どんな色でしょうね。
【水島】
皆さんにリアルでお会いするのは難しいので、メッセージは書いてもらって、メッセンジャーで送っていただきました。
それをこっちの方で編集させていただきまして、似顔絵を全員分作りまして、させていただきました。
喜んでいただけてよかったです。
傘、さしていただけますか?
素敵な傘!
いやあすごい。
帰り、早速さしていただいて。
おっしゃれ~
おっしゃれ~
かっこええ
かっこええ
(拍手)
渋いです~
ありがとうございます。
よくもまあ、僕に黙って
そんなことはなんぼでもできますから~
ありがとうございます。
(拍手)
名前も入っていますよ
おめでとうございます。
ありがとうございます。
【蒼天先生】
実を言いますとね、僕の得意技は、泣き虫なんです。
墨田さんと銀河さんくらいかな、僕が泣き虫だって知ってるのは。
人に泣かされて泣くんじゃなくて、親切にしてもらったりしたときに泣く。
少し長くなるかもしれませんが……。
席に戻り、みんなで先生のお話を伺いました。
僕が生まれたのは、1941年(昭和16年)、ちょうど太平洋戦争が始まったのがその年の12月でした。実を言えばその戦争中に、親父を亡くしました。戦死じゃなくって、病気していたところに赤紙が来て、すぐに追い返されたんですけれどもどうしようもなく。
当時大津にいました。この辺は、一番中途半端な土地。農家はありません。食べるものがない。だから、おふくろが、週に1回、買出しに行く。着物を持ってね。まさに終戦時の日本の姿。そんな中で、僕は大きくなりました。
おふくろの苦労を知っているから、すごく涙もろいのかもしれません。ほんとうに苦労してくれました。母と子どもふたりですわ。 収入はおふくろの郵便局の給料だけ。 食べ物はない。お金は親父の治療費に使ってしまった。
そんな中で、三重県に柘植っていう駅がありますね。そこで乗り換えて、京都方面にちょっと行ったところに加佐登というところがあります。週に1回、買い出しに行くんですね。切符は前日に徹夜で買って、嫁いできたときの着物を持って行って、それをさつまいもに換える。着物が底をついたら農家から法外なお金を取られる。本当にね、僕らの子供の時には肥えた人は誰もいません。この辺りの人は本当にみんなガリガリでした。そんな中で育ちました。
母の生き様を見て、人の熱い気持ちに接したり、親切に接したりしたら、もう涙が止まりませんのです。恥ずかしいんですけど。
だからね、この企画、知ってたらね、こんなことにはならなかったんですけど(泣笑)。
【水島】
サプライズなんで・・・
【蒼天先生】
上手に隠されててわからへんかった……。
それはそれとして、非常に嬉しいです。
これまでの人生、嬉しいことは山ほどありましたけれども、そのうちのひとつにきっと入る嬉しさでした。ありがとうございました。
(大きな拍手)
全員の気持ちのこもった、あたたかいお祝い、当日リアルに参加できなかった皆さんにも、雰囲気が伝わったでしょうか。
長く時間をかけて培ってきた蒼天先生とメンバ-それぞれの人間関係があったから、みんながきゅっと集まって、あっという間にできた企画なのだろうと思います。
そして、自分はこんな仲間にお祝いをしてもらえる80歳になれるだろうか、なりたいものだなどと思いつつ。本当におめでとうございます。
既にもう、無意識の中に、先生の歩いてゆかれる姿をお手本にしてしまっています。
その背中を見て、育ってゆきます。
【桜庭】
以前から決めていた内容で、お話させていただく。
NewsPicks(ニューズピックス)*ってご存知でしょうか。
*NewsPicks(ニューズピックス)は、日本のソーシャル型オンライン経済メディア、ニュースサイトである。
国内外90以上のメディアから経済ニュースを配信。NewsPicks編集部が作成するオリジナル記事の配信もしている。ニュースを各業界の著名人や有識者がつけたコメントと共に読むことができるのが特徴。(ウィキペディアより引用)
何ヶ月か前、それを視聴していたら、京都大学の地震学の鎌田教授が、南海トラフ地震について、話されていた。以前少し聞いたことがあって、わかってはいたことだけれども、やっぱりなー と思って、そこから決意が固まったことがある。
南海トラフは、今から10年経ったら必ず来る、2030年から2040年の間に来ると言われている。しかもマグニチュード9クラスで、一番あっと思ったのが、東日本大震災で亡くなった方が2万人に対し、南海トラフは38万人が亡くなると言われているらしい。 ほぼ20倍。物凄いインパクトがある。
衝撃だったのが、静岡の駿河湾沿岸沿いから、四国の太平洋の沿岸沿いに住んでいると、だいたい3分以内に10メートル以上の津波が来るらしい。その時にそのエリアにいたら、多分諦めないといけないなと思う。
私は静岡の出身で、子供の頃から、「東海地震が来るよ」と「富士山が爆発するよ」をずっと言われていたので、保育園小学校中学校とずっと避難訓練があって、地震の数もこっちとは比べものにならないぐらい多い。いつか来る来るって言われていて結局来なかった。
最初に体験した大きい地震が阪神大震災。今度はその比じゃないものが確実に来るんだと言われて。
さらに衝撃だったのが、そのクラスの地震が来ると、大体2、3年後ぐらいに、富士山が噴火するらしい。富士山が噴火して火山灰が積もる。だいたい2 cmぐらいで東京のインフラが全て止まる。電車も動かないと言われている。そうなると、日本発の世界恐慌が起こるんじゃないかとおっしゃっていて。
そんな事態になると、正直旅行なんてできないと思う。
2、3年前の台風の時に、関空の橋桁にタンカーがぶつかるという事故があった。たったそれだけで、2週間ぐらい、パタッとお客様のキャンセルが続いた。
今回のコロナでは、1年半もお客さんがなくなった。旅行業って何と脆弱な産業なんだろうと。
ただ今回のコロナは、インフラが壊れたわけではないので、ワクチンや、後は治療薬が完成したら、復活するという望みはある。
しかし、今度の地震の場合はきっとそんな簡単なものじゃないだろうと。インフラが壊れて空港なんて多分沈んでしまうだろうし、さらに富士山が噴火したら、日本に来る術がない。そこから復活するまでに、2、3年はかかるだろうな、と思ったら、もう自分の仕事の賞味期限はあと10年以内かもしれないという覚悟をせざるを得ない。
私は、10年後、60歳近くになっていて、2、3年の停止期間があったあとに、もう1回復活してやりたいと思えるかどうか、それ以前に生きているかどうかが分からないなぁと思った。調べてみると、私の自宅辺りも、琵琶湖西岸断層が入っているので揺れ方によっては震度7くらいが予想されていた。滋賀県も無傷ではいられない、でもそういう地震がくるということを自覚した上で、じゃあどうしようって思う。
そこからはかなり思考停止していたが、もし生かされたとしたら、 まだお役目があるのかなと思うので、その希望を持って考えられることとしたら、やっぱり、去年発表をさせていただいた「救いの旅を創る」ということ。あれを完成させていきたいなと思っている。
なぜか。地震をはじめ、いろんな天変地異に遭遇する。国の為政者が変わるたびに、自らのあり方も変えていく。その無常観。諦めと再生。そういうものを日本人は繰り返してきたんだろうなと。
そのときに神仏に頼っていく。コロナ禍において、特に子どもがいる家なんかでは、アマビエの疫病退散の御札を家に貼ったり、近畿地方主に京都では「鐘馗(しょうき)さん」を屋根の上に乗せて病魔とか貧乏神みたいなものが入ってこないようにしたりとか、そういう目に見えないものにすがるという気持ちを、今もまだたくさんの人たちが持っていると思う。
薄れかけてはいるが、目に見えないものを大事にしていこうという気持ちが、自然災害や疫病のとき、やっぱり出てきている。
もし南海トラフが起きたら、かなりたくさんの方が亡くなってしまう。その気持ちをどこに頼るか。一つは身近なものに頼るということ、それから、神仏に頼りたいっていう方もたくさんいるのではないかと思う。私ももちろんその一人。
2年前の発表では、そういったものを何か自分の持っている特技とぶつけたい、ということをお伝えした。やはりその気持ちは今も変わっていなくて、みんながその心挫けるようなことが起こった時に少しでも、旅に出るかは別として、どこかに向かうっていう時になった時に、神仏に向かう。
その向かう過程の中にちょっと旅があって、そこで、よかったな、とか、救われたな、とか少し元気を取り戻したな、とかそういう気持ちになってもらえる商品を提供したいと思っている。
お伊勢参り、熊野詣なんかも、そういう旅の原点だと思う。そこに帰っていくというか、そういうものを私も提供していきたい。
私の場合は、特技が「語学」であるということと、今一緒にやっている仲間も、同じ方向性を持っていることで、海外の方向けにやっていく。ワクチンが普及して 、再び海外渡航が解除になる、その時をすごく楽しみにして、ひとまずあと10年はそれを一生懸命やっていきたい。
我々のツアーでは、すべてのコンテンツ、一つ一つのプログラムに、必ずどこかの寺社仏閣を訪れる、という内容がある。有名どころもあるが、基本的にはローカルな寺社仏閣、地元の方々が信仰し、守ってきた場所へお連れする。
地元の方々がこれを精神的に頼ってきたということと、例えば秘仏であるとか、そういうものがここにあり、誇りを持って、守っているということを旅行者にお伝えしている。
そういうストーリーを大切にして、今、実は地元の人たちも知らない、忘れかけていることもたくさんあるので、私たちのツアーを通じて、地元の人にもお伝えしたり、誇りに思ってもらいたいと考えている。
尾池和夫元京都芸術大学学長が、京都新聞で2038年に南海トラフ地震が来ます、と発表していたので、そのころには太平洋沿岸には絶対に足を踏み入れないのと(笑)、自分の身の回りから危険なものを排除して、とにかくまずは生きているっていうことですかね。
もし、そこでまだ命をいただけるのであれば、そこから先はいいことに使っていただけるように後10年、土台を作っていけるようにしたい。それがここ数ヶ月ずっと考えていたことです。
【墨田】
私は住宅を建てている方なので、とても気になるところではあるが、 南海トラフが来る来るとは言いながら、自分が生きているうちに来るかわからない、と解釈してしまう。
今のお話のように、2030年から40年の間に間違いなく必ず来るみたいな感じで聞くと、ほんまにそうやったらどうしようかなって思いますね。 まず生きてるかどうかだと思うと、何か考えてることが浅かったなと思ってしまう。
【銀河】
衝撃的な話。無常。そんな凄いレベルのことは一切考えたことがなかったので、何て言うのか、そうなったらもうみんな一緒。パン屋? はぁ? みたいな(笑)。
今の話は誰にとっても他人事ではないし、観光業だからどう、とかそういうのはないな、そういうところを刺された感じがあった。それをすぐ仕事に結びつけられるところがスーパーポジティブやなと思った。
私は今、急にパッと言われて、自分どうする? というのはまず出てこないし、衝撃、 これ家に帰ってゆっくり考えたらまた何か思いが出てくるかもしれないけれど、今とりあえずバッて聞いて、オッて刺された。
祈ること瞑想することのすごさっていうのは何となく実感している。ウォーキングのとき、お地蔵さんの前でやるので、それなりの習慣になっている。無常観、今日生きていることの奇跡、いろんなことが起こるけれども無常だからそれは当たり前という割り切り。すごいスッキリするという感じ。そういうことが自分の中に起こる。
私が祈ったからといって、瞑想したからといって、何が変わる、何かが起こるというものではないけれども、国内、海外問わず、ひとりでもその習慣を持つ人が広がったらいいなと思う。祈ること、瞑想することに対して、そう思っている。
【水島】
同じくネガティブなことかな? と思いながら聴いていたが、そこから、最後じゃあそれをどうするっていう思考でポジティブな方に持って行かれたことが素晴らしいと思った。
銀河さんが言われたように、そうなるともうホームページ作ってるとかそういう問題じゃない(笑)。儲かるの墨田さんとこだけ(笑)。 大体の職業が、よく考えたらそう。それを考えずに生きてきたなというか、事業やってきたなというのがちょっと今ハッとさせられたところ。
だから、じゃあ何ができるかって言われると、自分の立場に置き換えるとすごく難しいけど桜庭さんが今そこに答えを見つけてはるというところが素晴らしいと思った。
【桜庭】
私だけが今売り上げが全然上がってない状態で、1年半も経っている。
今回思い知ったのは、これまで他人事だったBCP(Business Continuity Plan 事業継続計画)というものについて、今こういう立場に立って、次は何がくるだろう、という物事について、想定していなかったこと。浅はかだったと反省した。
まず巨大台風が来るだろう、風速70 mクラスが普通に来る、今温暖化がすごく進んでるので、家の近所の JR 湖西線って風速30mで止まるじゃないですか、で70mやったら倍以上でしょう、30mでも結構な風なのに、自宅も吹っ飛ぶと思うんですね。また墨田さんとこが儲かる(笑)。それから地震が来るとか、リスクファクターを挙げていくと、ありとあらゆるものがこれからくるだろうと想定される。
そうすると観光は余暇であり、働かなくっていい時間を充ててもらうものなのであって、だから脆弱だっていうことがよくわかった。それをまざまざと思い知ると、脱力感しかなくってどうしようかなー、という感じだった。これを自分事として消化するのに、すごく時間がかかったけれど、やっぱり今の段階で私にできることは、これしかないっていうのがある。後はもう、まずは生きていること、そこから先はもう今やっていることを、もっともっといい形で提供できるようにということ、それ以外は考えにくいな、というのがここに至った経緯。
【蒼天先生】
平成何年かは定かではないが、○○〇研究所主催の長期セミナーに参加したことがある。そこで一緒に受講していた人で、社員が100名くらいの会社の社長と知り合った。その社長の関東大震災の時の話が、非常に衝撃的だった。
津波が来る、ということで、右に逃げた社員と、左に逃げた社員がいた。右へ逃げた社員は全員助かって、左に逃げた社員は、全員亡くなった。僕はたまたま右へ逃げたから助かったと。
その話を聞いて僕は、これは、いわゆる職業がどうやとか、これからどう生きるとか、それ以前の問題を考えなければならないじゃないかなというのをすごく感じた。
結局、今までの自分の生き方、どんな生き方をしてきたかによって、誰か知らないけれども、天から指示があって、右へ行ったものは助かった。
天はどうして右へ行けと左へ行けとその人に命じたか。
また古い話で恐縮だが、第二次世界大戦も一般の我々からすると予想ができない戦争だった。1944年の東京大空襲で、アメリカは日本をギブアップさせようとしていたが、しなかった。それが翌年の原爆を投下に繋がった。そして、ようやくギブアップさせた。戦争は終わったけれども、残された者のすごい悲劇が起こった。
その時に、どうして生きるか、職業を選ぶとかそういうことよりも、自分がどんな生き方をしていくかが、やはり重要になってくる。
先が読めない、モノがない、生きなければならない、食べ物を確保しなくてはならない。
しかしそれもさっきの大震災の話と一緒で、なんとか確保できる人もいるし、餓死する人もいる。
僕はたまたま、おふくろが小耳に挟んだ三重県の加佐登という所、そこに行ったらなんとかなるかもしれないということを聞いたから、藁をも掴む思いで行って、まあなんとか繋ぐことができた。でもそれが繋げられなくて餓死する人がいる状況もあった、と、おふくろから聞いた。結局のところ残るものと残らないものとの違いが、何で出てくるか。これを我々も少し真剣に考える必要がある。
今考えるとしたら、自分の職業がなくなるとか儲かるとかそんな話ではなくて、自分自身の生命の先がどうなるかっていう、その先をずっとこれからも生き延びるか生き延びられないか。どうすれば生き延びることができるか、そういうことをむしろ優先して考えるべきではないかと僕は思う。
親父が死んだのはおふくろが30歳で、僕が3歳のとき。
もう2、30年になるかな、ぼくは毎日、般若心経をあげている。何かを期待して、とか言う訳ではなくて、なぜ始めたかと言えば、おふくろが上げていたから。一生懸命、親父にすがっていたわけです。 おふくろはその昔使っていた汚れて真っ黒になった経典を見ながら、本当に一生懸命小さい小さい字を見ながら、 あげとったんやね。そういうおふくろの姿を見て僕もつい行き着いたというかね。
ただね、不思議なことにね、 じゃあ般若心経を30年あげてどんな良いことがあるんやと言われたらね、「ある」。
確実にある。さっき目に見えないっていう話があったけどね、目に見えないものに支えられているという、支えられている力みたいなものをどこかで感じる。だから南海トラフの話を聞いても、多分その通りになったとしても、楽観かもしれないけれども、ああ僕は助かるやろと。別に抵抗なしでそう思える。
目に見えないものを感じながら生活するということがこれからは大事なんではないか、という認識を持っている。
カルマの法則っていうのがあるね。カルマの法則というのは自分がやったこと、良いことも悪いことも、全部天にいっていずれ自分に跳ね返ってくるという法則。
これから自分が何を拠り所にして生きていくかその支柱みたいなものを持つことを考えるべきじゃないかな。
別に観光業がなくなってもええやん。自分の能力さえ蓄えといたらね。またその時点で新しい光が差してくるのではないかな。努力を怠っていたら、光は差し込んで来ないと思う。
だから問題は どんな仕事をするかよりも、自分がどういう生き方をするか、そこで、これからの自分の運命が決まっていく、そんな気がしますわ。だからあんまり観光業がなくなるって言うことにビクビクしなくていいと思う。
【桜庭】
私はまだそこの域まで達していないので、まず生きていられるかどうか。
【蒼天先生】
生きる生きないはね、天が決めはること。天からお呼びが来るわけやから。
別にビジネスがなくなっても人生は残るんやから。人生から見たら仕事なんてちっぽけなもの。
すぐには成果はでないかもしれないけども、その精神的な成果が、20年30年経ってみたら、出てくると思う。だからある意味、歳を重ねることは怖くない。
今、「戦略」としては、これから自分が何をよりどころにして、目に見えない力を養っていくのか、そしてどんな生き方をするのか、そういうことに軸足を置くことが大切だと思う。
今あるビジネスは、なるようにしかならないからね、それくらいの開き直りがあった方がいいと思うけどね。
【桜庭】
今日は素直に受け止めました(笑) 。
おっしゃった通りだと思います。南海トラフ地震の話題を知った時は、ちょうどコロナで精神的にしんどいのもあったんですけど、もう終わりとか思っていた時期だったと思う。
先生がおっしゃったように、何を拠り所にしてとか、そこまではまだ全然行けていないが、目に見えないものに救いを求めるという、今の状況に関して、仕事でそういう場面を作ることができることが、嬉しい。そういう場所に、外国人のお客さんをご案内しながらも、自分も一緒に祈る、そういう場を共有することは、非常に楽しい。外国人とは、違う神様かもしれないけれど、気持ちは全く一緒だと思うから。
これは、できたらライフワークとして、継続していきたいし、徳積みのようなことが、少しずつできていったらいいなと。
「じゃあ何を実践するのか」というと、そこはまだしっかりと考えが定まっていないので、また、頑張っていきます。
【白石】
壮大すぎるなと思った。
コロナが始まって、もう1年半ぐらいかな。コロナの始まりも想定外のことから始まった。桜庭さんのそういう考え方もありなんかな、と思った。こうだっていうことは、僕の中にもないですね。
【緑山】
桜庭さんの隣に座っていて、理解できない自分が情けないです(笑)。単語レベルは全部分かるんですが。
例えば私なんかは、地震なんか起きひんわって勝手に思っちゃってる。自分が生きてる間には起きないだろう、と思っている。桜庭さんと同じ湖西線なので、電柱が倒れたり屋根が飛んだりしたのは見ているが。
私はそういうのを想定しているのではない。例えば京都アニメーションで放火の火事があった。あの時、二階から飛び降りた人は助かって、屋上に逃げた人はドアが開かへんかってバタバタ倒れた。さっきの先生の話、右にいった人左行った人の話を聞いて、多分リアルな危機管理は、私は大丈夫です。
ただ信仰も信心もなくて、誰に支えられてるわけでもないので、南海トラフとか BCP とおっしゃいましたが、究極のリスクヘッジはきちんとやってある。
保険屋というのは本来狩猟型で、今目の前にあるものをパッと取って今日食べる、みたいな。それ本当は駄目なんですよ、農耕型でやりなさいと。1年2年かけて耕して種をまいて育ててから食べましょうね、みたいな。それはもっと壮大に10年20年か分からないですけどしかもその全ての方に関わりながら。
【黄金】
緑山さんの考えは、僕もわかる。
僕自身、祈ることがない。感謝することはあっても祈ることはない。何かを祈って何かをしてもらおうっていうのがない。 毎月1日は伏見稲荷にいくっていうのを30年やってるし、祇園祭の神輿も担がせてもらったり、そういう信心は大事にしてるんやけどね。
地震であれパンデミックであれ、自分の力ではどうしようもない。抗ってもしょうがない。受けるしかない。明日こようが、今日こようが受け入れる。ただし準備はしとかなあかん。最低限の食事は確保しておくとか、データのクラウド化とか。自分のできることはあるよね。ビジネスとしては、僕らができることで、企業が継続していくために必要なことは何か、を考えている。抗ってもしょうがないことに関しては、最低限度の準備、できることはやるけれども、あまり深く考えないことにしている。
観光業って業種区分の中にない。建設業とか製造業とかサービス業とか色々あるけど観光業ってない。 観光業っていろんな人たちがビジネスをしていくためのひとつの手法なのよ。観光の定義って非常に曖昧で「これは観光の仕事」ってどうにでもなる。
人の余暇、気分転換を手助けする、人の気持ちをよくする。
ビジネスという面で、僕が今できることは何かを考えていて、10年ぐらいで南海トラフが来たとしても そういうところで何かできないかっていうことを、ビジネスに繋いでいくようにしているし。今できることをやりゃいいじゃないという風に思っていて。死ぬのを待つよりもできることを。 抗わない、抵抗しない、できることをやる、そして死を受け入れるということかなと。
今日の桜庭さんの話は僕にとって重たかった。
【銀河】
抗わへんというのは、受け入れるというのは、無常観というのと同じやから。
(仏教的な考え方そのもだと思う。と言えばよかった。言葉が足りなかった……)
【黄金】
無常観と抗わないは微妙に違う。抗わない、はそのままで受け入れるっていうこと。でも今死んでもいいとは思わない。ぼく今死にたくないから(笑) 。 でも受け入れるっていう。 いつ死んでもいいとは思ってない。抗ったらしんどいやん。
桜庭さんには、ネイチャリングとかそういうもの、そこにプラス何かちょっとでも味付けしたら、オリジナルの素晴らしいものができるのではないか、と僕はそういう見方をしている。そこに何かひとつつける。そこがビジネスの味噌なんちゃうかな。
【蒼天先生】
発表よかったと思います。
【桜庭】
何かを足して、自分なりのビジネスをする、という考え方は、多分今一切できないし、これからもしないと思う。仕事が止まって、嫌と言うほど考えさせられた。
最初はありました。最初はそうやって戦略的に考えていたし、今でもちょっと戦略的と言うのであれば、他の人に簡単に真似されるようなことはしたくない、というそういうようなことです。
南海トラフ地震など、そういうことが10年後に起こるかもしれないっていう時に、恐らく自分に与えられた命題は、「あんたはどうやって生きていくの?」ということ。そうなると、いつも先生がおっしゃっているように、本質に帰るしかないですし、自分の使命を、分からないなりに自分でたどっていくしかない。
そのために、自分が与えられたもの、武器とは言いたくないけれど、それは何だろうと思う。
できること、得意なことで、しかもやりたいこと。
これまでツアーをご利用くださった2千人から3千人のお客様が、一番喜び、高い評価をくださったことは何か? ということを考えると、全力でそこに応えていって、そこを繋いでいくということ。広げるのではなくて、閉ざさないようにしていくこと。
そういうことを丁寧にやっていくことによって、南海トラフ地震のような大きな試練が来たときに、始めて自分は乗り越えていけるのではないかなと。それが希望になるのではないかと思う。
コロナ禍の今、多くのお客様が、心配のメールをくださる。たくさんメールのやりとりをしている。
結局そういうことがしたい自分がいる。世界中にいろんなお知り合いの方がいて、同じこの時代を生きている。同じこの辛いコロナの状況に立ち向かっている中で、どうやって一緒に乗り越えていこうかっていうことが私の中ですごく喜びになってるし、その感覚をうちのスタッフの通訳さんたちもみんなお持ちなので、それはとても幸せなこと。
それ以外のことをして金儲けしようなんてことは多分、私はそのセンスも与えられてないし、そんな頭の使い方も与えられていないし、たぶん今こうして生活を(主人に)支えてもらってるから、そこをしなくていいっていうのはすごくアドバンテージだと思っている。
だから自分がやりたいことと、本当にお客さんが望んでくれることと、これからはその希望を持って これから起こるであろうディザスター(disaster 災害)を乗り越えていくんだっていうこと、もうそこだけ考えよう、と思っているので、もしかしたらそういう意味では、いわゆる昔言っていた経営戦略は、私の中では考えられないのかなと思っている。
【黄金】
僕が言ってること勘違いされてるかもしれんけど。
儲けようとか儲けないとか言ってるんじゃなくって、桜庭さんらしさを入れたらよいと言ってるだけで。
桜庭さんらしさが欲しいなと。もったいないじゃないですか。素晴らしいセンス持ってるのに。素晴らしいものをお持ちやから、そこを出すような工夫したらいいんじゃないかな。
今で手いっぱいじゃなくって、いろんな人と出会って、まだこれから成長していくんやから、色々な人たちによってもいろんなことを教えてもらったりするわけやから、今ここでこうだって決めつけるんじゃなくって、柔らかくやっていけば? そういう意味で言ったつもりやったんですけど 。
いや~俺が儲けることばっか言ってるって思われてるからかもしれんけど~(笑)
(会場笑)
【桜庭】
わかった。勘違いしてたかもしれないです……。
ちょっとバイアスかかってたかもです(笑)。
(会場笑)
【黄金】
何度も言うけど、桜庭さんらしさ、っていうね。ま、コロナでね、心も身体も傷んでると思うから、今なかなかそっちにはいかないと思うけれども、これは時間がたてば、バリバリまた行くかもわからんし。
【桜庭】
ほんまですね。そうかもしれませんね。
【黄金】
そういう時期なのかな、とそう思ったので、ちょっと言いました。
【桜庭】
わかりました。エライ誤解をしてたかもしれない。
【銀河】
ZOOMやったらこんなやりとりできへんから、会うってめっちゃすごいね、会うってすごいなーって思いました。
これ、ZOOMやったら、行き違ったまま、はいでは次、みたいになるし。
【白石】
うちは、自社製品がないので、対外的に向ける戦略はないが、会社のみんなと話をして決めたことが、「今までと変わらないTIF、でも中身は進化し続ける」を戦略とした。
課題は、「基本的なことの見直しを徹底しよう」
1番代表的な内容が「決められた時間内で最高のパフォーマンスを見せる」。
もうひとつが、「1日の中で隙間時間を作る」。 それは自分の中で心の余裕を見つけようということで。
1番基本的なことで、大事なことでは、少し古いと言われているが、「PDCAの全員での共有化」をやっている。
PとDに関しては各個人がやって、CとAに関しては、皆で共有するということにしている。この例会で「相互支援型」というのを謳っていますので、CとAに関してだけは、みんなで解決したりするっていうのを課題としてやろうと。
P(プラン)に関しては、これも例会の真似になってしまうが、朝うちは朝礼がなくて終礼だけなんですけれども、朝に1分間トピックスのように、1分間で今日の予定を発表する、というのをやって、各自の予定をみんなが把握することに。
D(実行) に関しては、行動なんで、機械を動かしたりするというのは個人のことなのでひとりでする。
C(チェック) に関しては、冒頭で言った「隙間時間を作る」ということで、自分の中で隙間を作って、トイレ行く時にでも他の人の機械に寄って、「いけてる?」「大丈夫?」という声掛けをすることによって、悩んだ時に周りが応援してくれてるよ、とか支援してくれてるよ、ということも認識して物事を早く進めるということを心がけている。
昨年の11月から持ち回り制で「交換日記」をつけている。これが6月になって半年以上回ってくると、5回・6回各自がやってるんで、各自の仕事での悩みとか、家とか個人的な悩みもそこでぽろっと書いてくるようになって。
半年経過すると、20代が1人と30代が2人、40代が1人と60代が1人おるんですけれども、個々の成長方向がだいぶん違ってきたなという感じになってきて。
40代の子っていうのは僕と近い位置におるんですけれども、彼がジャニーズじゃないですけれども、うちの会社の長男的な扱いになってきて、みんなに対して気遣いや心遣いがすごくできるようになってきて。
20代の子に関しては、他の人間に甘えていいんやみたいな感じで、「これどうしたらいいんですか?」とか「これちょっと悩んでるんですけれども……」とか言いながら、気軽に僕にでも話するようになったということで、意外に会社の雰囲気がすごく良くなってきている。
30代2人おるんですけれども、その子達はお互い年代が近いということもあって、少し意識しているんですけれども、お互いがちょっとなんか張り合ってるわけではないんですけれども、いい感じに技術スキルが急に上がりだしてきて。
結果的にこの交換日記をしていることによって、技術的効果と精神的効果がかなり上がってきたということがあります。
会社の中で一つテーマじゃないですけれど、「みんなでリアルキャッチボールしようぜ」みたいな。
言葉のコミュニケーション・行動のコミュニケーションで、常にリアルを皆で共有するということを心がけて、この先に進むということをやっている。
会社としては第2ステージが始まってきたんだな、という。
このコロナきっかけで新たな会社になって、会社として第2ステージ・新たなステージを迎えてまた進んでる、という感じになってきた。
色々戦略や課題やと言ってる間、今回何を書こうかなと思ってたんですけども、OODA(ウーダ)という問題解決のメソッドとかっていうのが今出てきてるんですけれど、それに近いなということをやってるんですけれども。
(参考)OODA
https://bit.ly/3zJCRr5
あんまりここに関しては、これに囚われず、うちらは PDCA、PDCAと言われたことをきっちり共有化して、次に進んでいくという。
課題もほぼクリアしつつあって、うちの中では「コロナだった」とか「コロナだね」という雰囲気になって、会社が進んでいるという感じです。
戦略的なことっていうのはあんまりないんですけれども、今はこういう感じで会社が毎日送っているという感じ。
【水島】
「いつも変わらないTIF」というのは、どの部分は変わらないけど、どの部分は変わる、という感じですかね?
【白石】
いつも変わらないというのは、お客さん的に見て、コロナになってるから技術的に落ちてるとか、仕事が疎かになってるとか、そうならないようにということ。
うちは結局お客さんから依頼を受けてする仕事なので、お客さんに対しては不安を与えないというか。
雇用調整助成金があるから、よその会社とかは「社員を休ませてるんですわ」とか、そういうので「納期大丈夫?」とか、そういうのが結構多い。
けどうちこの一年間の中で補助金的なものっていうのは、持続化給付金だけ頂いただけで、あとはもう何も取ってない。雇用調整助成金とかそのあたりは取ってない。
だからお客さんからすると、相変わらず仕事があるね、いう感じでいてはるんで。
まぁでも実際はやっぱり一番忙しい時から比べると、3割弱ぐらい落ちてるのが実際なんです。
けどこの3割弱に落ちたからといってどうのこうのっていうんじゃなくて、3割落ちたことで自分の隙間時間を作ってくれと。
「ぼーっとした」んじゃなくて、「ぼーっとする時間を作ってくれ」ということ。
気づいたら昼やったって言うんじゃなくって、意識して昼だったっていう。
そういう時間を作るのが大事だなっていう。
そこでケアレスミスとかなくなってくるし、時間に追われるんじゃなくって、時間を操作するぐらいの心の余裕を持って欲しいということの一環でやっいる。
【銀河】
「第2ステージ」っていう言葉がすごい素敵でした。
なかなか自分の店とか、あっ!第2ステージに上がったな!って思ったことないかもしれないです。
そうやってきちっと次のステージが見えているとか、ステージの大きさもきっと違うし、そこから見ておられる景色も違うし、そういうことがちゃんと認識されてるって凄いなと。
何かこう、白石さんが停滞してはった時が何ヶ月か前になかったですか?
あんまりいい言葉が出ない、って言っていた時があったと思うんですけれども。
そうでしたよね?ちょっと前。
そこから思うと、今日の発表は、前と全然違うから、そこからそこにいかはるまでに何がありました?
【白石】
さっきの話じゃないですけれども、支えられているということで、周りの、特にうちに来てくれている子に、だいぶ支えられているんやなと思って。
「社長、今日は商工会でしょう? 早めに出たらどうですか?」とかね。
そういう話をしてくれてることで、何もそこ気にせんでもいいんやと思って。
新たな仕事を引き受けるからといって、会社置いといても、みんなもうそういうこと今してるから、自分のことしながらでもっていう風に。
すごい支えてもらってるんや、という。
支えてもらってるんやったら、そのことに関しては僕自身が甘えて、そのことに没頭しようという風に思えたんで。
【銀河】
ありがとうございます。
【水島】
なんか今日は話が繋がりますね(笑)。
【銀河】
やっぱりリアルってすごい。
【桜庭】
どんな交換日記をされているのかっていうのがちょっと気になるんですけれどもね。
例えば、今日は商工会にどうぞみたいなことを言っていただけるっていうことは、そこに対する理解がないとそんな台詞は出てこないと思うんですよね。
白石さんは、結構この会に来られてることとか、商工会に行かれてることとかも、ちゃんと社員の方にどんな感じだったかっていうの報告してらっしゃるのかなっていう風に思ったんですけれども。
【白石】
この会に関しては差し障りのない程度に伝えているし、銀河さんが書いてくれた議事録、全員に見せるわけではないですけれども、もう一人の40代の子には読んでもらっている。
どういう会に半日行っているかっていうのを、みんなで理解してくれてるっていうのはあるんだと思う。
墨田さんとか、工務店の方が今そういうこと思ってるんだ、っていうこととか、銀河さんが仏さんみたいな人ですね、とか。
先生に関してはうちの40代の子も、「切り口きついですね~!」と言うてます(笑)。
【桜庭】
議事録を読んでいただいているということなんですね。
【白石】
はい。今までは説明だけだったんですけれども、議事録、1人の子には読んでもらっている。今こういうこと向かって勉強してます、とか。
他の経営者さんが集まって、こういうことをお昼からずっと話ししているっていうのは言っていて、それで読んで実感してると思う。
【桜庭】
それはいいことですよね。私もそれは真似したいと思います。
【白石】
で、この4月から従業員だけの会議っていうのもさせている。
時間を区切って、お昼の30分だったら30分だけしろと。
そしたらやっぱり会社に対してとか僕に対しての愚痴みたいなものもあれば、こういう風にしたいですっていう、漠然としたのもあったり。
それでひとつ実行しているのが、ひとりが週に1回だけ半日フリーにする。
仕事も別に機械につかなくてもいいし、誰かの後ろについてたりとか、ちょっと年下の子の面倒を見てやったりとか。
自分に追われない時間を半日作るっていう。
これは社員からの提案で今やっている。
【桜庭】
それは誰でも順番にそういう時間が来るっていうことですか?
【白石】
はい。
毎週水曜日の午後からは、1週間ごとに今日は誰々、今日は誰々という感じで。
【桜庭】
素晴らしい。
いろんなことを次々取り入れて、会社の中でやってらっしゃるのはすごいな、と思います。
【白石】
それはもうこの会のおかげです。
僕がしたいことがあるように、多分勤めてくれてる人も会社の中でしたいことが絶対あるはずなんで。やっぱそういう時間を作ってあげるということが1番いいことかなと思って。
別にそのまま携帯ゲームしててもいいだろうし。
まぁそんな人はいませんけれども。
【桜庭】
ありがとうございます。素晴らしい。
【蒼天先生】
それができるのはね、もともとコミュニケーションの地盤があるから。
戦略で一番大事なのは、僕は「コミュニケーション」やと思ってるんやけども。
いわゆる「かぼちゃからビジネスが生まれる」から始まるね。
元々白石さんところはコミュニケーションは常時行われているという、そういう土壌があった。それは僕にはよくわかる。
ただね、もっと一歩進んだなと思ったのは、社員間のコミュニケーション。
社員だけのコミュニケーションを始めたという。
それ普通の社長は怖がってようさせへんわけですよ。
悪口言われるし(笑)
面白いのはね、女の子の多い会社ね、女の子ばっかりLINEで社長の悪口めちゃ言うとる会社あるで(笑)
男はそんなことないけどね。もう大笑いしたけどね。1回見せてもらったけど。
【桜庭】
怖いなぁ(笑)
【銀河】
残りますからね。
【蒼天先生】
残る残る。ひとり言ったらブワーと集まってくるからね(笑)
だから、かえって社員だけのリアルのコミュニケーションができることは非常に大事やね。
白石さん。今までの話はわかりました。その次は、何するの?
【白石】
今第2ステージの一環として頑張ってるのは、日本水道協会っていうところがあるんですけれども、そこの指定の認定工場っていうのがあるんですけれども、それを取るためにいろんなことをみんなでやっている。
それは会社的なことをだけなんで、内側向いたことっていうのは、まだ次にどれをしようっていうのはあまり見えてきてないっていうところはあります。
【蒼天先生】
社員の30分の会合でね、それ議論させたらどうですか?
この会社これからどうしようっていう。
案外社長がいない時に思い切った意見が出るかもしれない。
それは議事録を残してるんですか?
【白石】
残ってます残ってます。
あんまり文字を書くのが苦手なんで、ちょっとしたフォーマット的なことで、A4 1枚にまとめてくれということでしてます。
【蒼天先生】
それがひとつの手がかりになるかもしれないね。それをどういう形でこう、積み上げていくかっていうね。
【水島】
ちなみにその会議は議題があるんですか?
【白石】
議題は40代の子が考えてます。事前に僕は知らなくて、その会議が終わった後に、報告がある。6月末の会議でいくと、くだらないことですけれども、今年は旅行行かないんですかっていうのが載ってました。
【蒼天先生】
ホームページを見させてもらいまして。
https://www.kezuru.co.jp/
高校生が作ったやつね。たしか高校生でしたな?
【白石】
いや、もともとは高校生が作ったホームページだったんですが、その高校生が社会人になって、水島さんと同じ系統の仕事(ホームページ製作)をしだして、「まだ使ってくれてたんですか。もう一回作らせてください」、ということでリニューアルして、新しいホームページになったんです。
【蒼天先生】
「削る」というのは新しいホームページ?
【白石】
そうですね、まだ作りかけてる途中みたいですけれども。
【蒼天先生】
あれ、1ページは面白いんやけどね。そのあとのページがいまいち面白くないから。
あとのページ、もうちょっと盛り上げてほしいな、という感じ。
【白石】
そこらのセンスが僕にはないのかもしれないですけど……。
【蒼天先生】
僕が言いたいのはね、トップページは「削る」でいい。
次のページに、白石さんの考え方。そういうものが伝わってくるページやったら、その「削る」が活きてくるんちゃうかな、と思ったんやけどね。
白石さんのイズムをね、ホームページにばーっと、写真でなく文章で載せはったらどうです?
【白石】
なんか恥ずかしいですね。
【蒼天先生】
それを載せるっていうことはどういうことかっていうとね、社会との約束じゃないですか。
ホームページに載せるっていうことはね。きちっと責任のある約束をしましょうよ。
それでTIFが社会的地位を高められるかもしれないし。
当面、その辺考えられたらどうですか?
【白石】
考えます。
【墨田】
充実してはる感じがします。自分で点数をつけるとしたら今どれくらいの充実度なんでしょうか?
【白石】
会社的には85点ぐらい。いま個人的には60点ぐらいかな。
【黄金】
そのギャップは?
【白石】
個人的に少し急に歳を感じるようになって……。
【緑山】
それは今日言うたらあかん(笑)
【銀河】
ボコボコにされますよ(笑)
【白石】
みんなに会社の中で時間を作ってもらったり、僕自身が帰る時間を決めて、会社自体も帰る時間を決めているが、帰宅してから、意外にも趣味とかしたいことが見つけられてないということが20点ぐらい足りない。
休みの日でも、まぁある程度することはするんですけど、無難なことしかしてないっていう。
なんかチャレンジが……。墨田さんがアイスホッケーやりだしたっていうのとか、すごい憧れ。じゃあ何をしよう? というのがない。
自然となんかできるようなことが出てきたらいいのかな、っていう。
本を読んだりするのは趣味のようで趣味じゃないですからね。
6割方、仕事とかこういう機会でお話する基礎的なことがほぼ含まれてるじゃないですか。
変な話、カラオケ行って2時間歌うとかっていうこともないですから。
それをしてあげると、もう少し大きな視野で物事を考えられるのかな、と思う時がある。
ちょっと前まで、「趣味=仕事」っていうのがかっこいいことやと思ってたけど、今は「趣味=仕事」っていうのはダサいですよね。
その「趣味=仕事」から、趣味これやねん、っていうのを増やしたいなっていう。
【黄金】
料理とかは?
【白石】
ないんですね~。みんな美味しいじゃないですか、外で食べるものって。
【一同】(爆笑)
【水島】
料理いいと思いますけどね。
料理でなにかそこからひらめいて、あ、こういう器具あったらいいわー、って言うので、仕事になりそうな気もしますけど。
【白石】
僕あの、食べるものってそんなこだわらないんですよ。
仕事してる間って、朝おにぎり5つ持って出るだけでいいんで。
奥さんがそれなりにご飯を食べさせてくれるんで。
【黄金】
白石さん御飯作ったら、奥さんめっちゃびっくりしはるで。
【白石】
でしょうね(笑)。
【黄金】
料理も奥深いしね。
【水島】
じゃあソロキャンプでも……(笑)。
【一同】(笑)
【白石】
やっぱり不便じゃないですか、外は(笑)。
だから銀河さんの投稿を見ると、空の写真を撮ったりとか、いいな、と思う。そういう感覚がない。まだそういう気持ち的な余裕がないんでしょうね。花を見て綺麗だな、とか。
どっかに何かはあると思うんですけど。
多分皆さんそうだと思うんですけど、休みの日もやっぱり頭の中に仕事ってよぎらないですか? 月曜日これしようとか。
あんまりそこは気にしてないんやけど、すっぱり忘れられる何かっていうのが僕には必要なんかな、と思いますね。
【銀河】
映画鑑賞は?
【遠山さん】
…ねぇ…。
【銀河】
違うか~。
【白石】
ちょっと話題になったやつって、本で先に原作が出るじゃないですか。
あれを読むと、原作と映画のイメージって大分ちょっと崩れてくるじゃないですか。
だから意外に見ないんですよね。
どうしても2時間の中に収めるっていう枠で見てしまうと、なんか少し観点が変わって。
自分の解釈の仕方なのかもしれないですけど。本当に書いた人の意図を取ってやってるんかな、とか。だからオリジナル作品とかは見たいな、とは思うんですけど。
【銀河】
却下で大丈夫です……。
【蒼天先生】
あのね、最近僕ちょっと凝り始めたんですが。NHKの午後1時からBSで古いいい映画をやってる。大体2時間か3時間。それで朝、番組表見てね。
この前「カサブランカ」やってて。
【銀河】
あれ泣きますよね!(ピアノの音がきこえてくるようです)
【蒼天先生】
ああいう映画をやってるから。名画がいっぱいあるから、それを見たら面白い。
映画館見に行かんでも。あれはいいわ。僕は日曜日でも見るけど。特に昔の映画はいいわ。
僕はもうカサブランカ2,3回見たわ。
【水島】
白石さん、漫画は読まないですか?
【白石】
漫画は読まないですね。学生の頃はよく読んでたんですけどね。
【水島】
「宇宙兄弟」っていう漫画があるんです。これめちゃくちゃ感動するんですよ。
(参考)
https://www.amazon.co.jp/dp/B009KWUFNG/
【黄金】
名作やな。
【水島】
名作です。この間、僕大人買いしたので。
【蒼天先生】
立花隆の本読んでほしい。あれはすごい。僕の一つ上なんやけどね。
田中角栄の本の時びっくりしたもん。
(参考)
https://www.amazon.co.jp/dp/4061341685
あの人は特別な人やったわ。
【黄金】
白石さんさっき言わはったね、日曜日でも本読むのは経営者向けの本であったりとか、なんかふっと思った時に仕事に結びつけるとかね、ふっと仕事のこと考えてるな、ていうのとかね、僕がもうそうですわ。そのとおりですわ。それは抜けられへんのですよね。
【蒼天先生】
抜けなくてもいいやん。僕なんかずっとそう。映画見ててもね、ひらめきがあるやん。
【黄金】
無理やり離さんでもいいですよね。
【蒼天先生】
全然、自然な形やったら。
【黄金】
僕は漫画、何十年ずっと同じ漫画とってるもんな。月2回ぐらい。楽しみなんや。
【水島】
漫画も得るもの多いですよね。
【黄金】
多いよ。
【蒼天先生】
ほな白石さん。白石さんご自身の課題、目先の課題と、もうちょっと遠いところの課題。
自由奔放に考えて、自分の課題だと感じたことを書いてくださいね。
次回発表してもらってもいいと思います。
【黄金】
では、本日は「戦略」の課題を発表いただいた。
次回は「課題」の発表をいただく、ということで。
【蒼天先生】
白石さん、ありがとうございました。
(一同拍手)
白石さんに何とか趣味を!と、やや前のめりに語り始めるメンバーと、一向に動じない白石さんのコントラストが最高に面白かったです。このくだりを議事録に掲載するかどうか、ちょっとだけ立ち止まりましたが、久しぶりのリアル例会、これも大事なコミュニケーションだよ、いいやん載せちゃおと、ほぼ全部載せました。
今頃白石さん、ご自分で、期待をはるかに超える「シュミ」というものを作っておられるのかも。
議事録作成者のひとこと
私がふたりの仲間と共に、地元京北で毎月1回発行してる読みもの「なう」が、来月100号を迎えます。
100号は、お祭りごとではないけれども、ひとつの区切りとして、これまで支え、応援していただいているスポンサーの皆さまと、読者の皆さまへの感謝の号にしたいと、微力を尽くし原稿を書いております。
まずは、スポンサー13名の皆様に、直接お会いしてみるという試みを始めました。お礼の言葉を述べ、ささやかなパンを持参し、そして何気ないトークをする時間少々をシェアしていただいております。そして、100号には、そのトークの中から、それぞれのスポンサーの方の輝くひとことを聞きとり、記事にさせていただこうとしております。今のところ3人の経営者の方にお会いしました。
そのうち2人が、仲間のひとりである商工会経営支援員Hさんのことを、とてもたくさん話してくださいました。
彼女は今、異動で違う商工会に勤めておられます。「Hさんはほんまにいい支援をしてくれてた。いなくなって、めちゃさみしい」「聞きたいことは全部答えてくれてた」「あかんことはあかんてゆうてくれた」「明るくて商工会に行きやすかった」「Hさん会いたいわ」
などなど、「なうのお礼に来ている」ということを忘れるくらい(笑)、Hさんロスの話題が沸騰しておりました。いなくなって、商工会の会員の皆さまに、これほどに慕われている彼女を、本当にすごいなとめちゃくちゃ思い、これは本人に直接お知らせしたいものだと、電話ですべて、お伝えしました。「嬉しい。
この前、蒼天先生のお誕生日にメッセージのやり取りをして(彼女もまた、蒼天先生に学ぶひとりです)、叱られたばっかりやってん。
『Hさん、あい変わらず甘いな』って。で、この歳で叱られるということは、まだ、見込みがあるって思われてるっていうことや、と思ってさ、このままではいかん、頑張る!って思ってた矢先のことで、今日はそんな嬉しい言葉をいっぱい聴いて、ますます新しい商工会で頑張ろうって思えた!」
と電話口で話してくれました。まさに飴とムチ? これはよく効きそうなやつですやん。
よきタイミングで
よきことが
誰かのために起こる。自分を信じて、人を信じて、見えない何かを信じて、日々生きているご褒美かな、とちょっと思いました。
蒼天先生、本当にお誕生日おめでとうございます。